いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

問題の共有に困る!<4>(自閉症児篇)<問題意識が共有されていない場合は難しい>

問題の共有に困る!<3>(自閉症児篇)の続きになります。

 

物のトラブルは、普通の子供たちの中でもよく起こることだと思うし、そんなに気にする必要はないと思う人もいると思う。「子供同士のやることだから」というものだ。とはいえ、子供同士で自然にルールを覚えていける子もいれば、大人になっても物のトラブルが絶えない人もいる。会社のお金を横領したりする人などがいるのも、きっとこの自他の区別が苦手な人なんだろうと思う。子供同士とは言っても、小学生あたりでも自他の区別が苦手な子は、僕が子供時代にもたまにいたし、そういう子供はいじめられる、とまではいかなくても、一緒に遊ぶのを避けられるような状態なっていた。ガキ大将であればジャイアンだし、ガキ大将じゃないジャイアンだと、なんていえばいいのかちょっと分からない。ジャイアンのび太はコインの裏表みたいなものかもしれない。

 

障害には早期介入が必要とも言われる。子供同士と大きくくくるよりも、その中でもどんな状態なのか知ることは、子供にとっても必要なことだと僕は思っている。早期に社会的なトレーニングを行えば、改善したりすることもたくさんある。しかし、多くの保護者にとって、自分の子供が発達障害なのでは? などと思うことは難しいことだし、できるだけ普通の子供と一緒だと思いたいという気持ちあることは仕方ない。また、他の子供がいる家庭と親密な関係があったり、兄弟姉妹があれば、気がつきそうな子供の発達や状態も、人付き合いもなく、兄弟姉妹がいないと、比較対象がないことから、「子供はみんな一緒」と思うことから、それぞれの障害特性に気がつくのも遅れてしまう。

 

うちの場合は、たまたま障害に対して積極的な取り組みをしているボストンで子育てをしたというのもあるし、たまたま知り合ったママ友が障害に対して真剣に取り組んでいる方だったということもあって、長女の障害にはやく気がつき、早期介入を受けることができたというのがある。自閉症や知的障害であれば気がつく機会が多いけれど、ADHDの場合は、子供らしさ、ということでなかなか気がつかない。ちょっと激しい子くらいにしか思えないのもわかる。ちなみに、うちの三女は、ADHDの疑いがあるが、まだ診断は受けていない。

 

困ったことがあった。

 

新しい友達はうちにくると、子供のおもちゃ以外も荒らしまわった。子供の手が届かないようにしている物も椅子を積み上げて取ろうとしたり、マイナスドライバーで開ける点検口も果敢に開けようとしたようだった。これが分かったのは、子供部屋になっている小屋裏に全館空調のフィルターなどがある点検口があるわけなんだけれども、普段は、子供の机などを置いて触れないようにしているのに、机が動かされ、近くには、折れたヘアピンが落ちていたことで発覚した。長女に聞くと何も言わない。ちなみに、このヘアピンも長女がお気に入りのもので、保育園にはつけていかない物だった。次女三女に聞くと、その新しい友達が机を動かして、点検口を開けようとマイナスドライバーの代わりにヘアピンを使ってネジを回そうとしてヘアピンを折っていたということだった。長女は壊れたお気に入りのヘアピンになんの関心も示さなかった。

 

それと、長女が落ち込んでいるときにあげようと思ったプリキュアのシールを、妻の仕事部屋の棚の上に隠していたが、これも、入っちゃダメと言っていたのに、仕事部屋に入って、机によじ登り、棚を物色して発見したようだった。このときは、子供たちが多すぎて一人一人の動きが追えないというのもあったし、大人たちは食事をしていたというのもある。目を離しすぎと言われればそうかもしれないけれど、ドアを閉めていても入ってしまうとなると、どうしたらいいのかちょっと分からない。全部に鍵を掛ければいいのかもしれないが、うちの子供たちだけのときは、閉まっているドアは開けないというルールに従うので、わざわざというのもある。

 

シールがゲットされてしまっただけなら、とくに問題はない。お友達と遊ぶためにシールが必要であれば使えばいいし、そもそも、子供部屋には一緒に遊べるようにシールも含めてそういったものをたくさん用意しておいた。シールもおもちゃもたくさんあった。にもかかわらず、妻の仕事部屋に入って机によじ登って、棚の上を物色し、そこからシールを手に入れるとは思ってもみなかった。シールどうこう以前に、危ない。

 

問題の共有に困る!<5>(自閉症児篇)に続きます。