いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

おもちゃ部屋に困る!<4>(主夫篇)<おもちゃ部屋はどうすれば片付くのか?>

おもちゃ部屋に困る!<3>(主夫篇)の続きになります。

 

三姉妹が使用するおもちゃ部屋は、なかなか片付かない。長女は片付けをするけれども、毎回のように、三女が散らかしたおもちゃを片付けることが嫌になることもあるらしい。これは大人だってそうだろう。普段偉そうなことを言っているのに、自分で粗相したトイレすら掃除できないという大人もいる。そういう人を見ると、僕だってイラつくことがある。そして偉そうな人というのは、だいたい、自分の不始末を人に任せるような人だったりするものだ。と、話がズレた。

 

長女は、自分の部屋を手に入れたため、おもちゃ部屋を使わなくなった。そうなると、次女と三女におもちゃ部屋の管理は任されることになる。誰が出した、誰が片付けた、と掃除とお片付けの度に、双子は言い争っている。静かになったと思うと、2人で散らかしている。

 

困ったことがあった。

 

子どもがいくら散らかしてもいいように、ということで作ったおもちゃ部屋ではあるが、散らかすことが目的になっていると、それはそれで違うだろうと思った。次女三女の散らかしぶりに呆れてしまって、長女は自分の部屋の片付けだけをして、いかに綺麗に片付けたかを僕に見てほしいらしい。長女の片付けはとても綺麗で、自分でレイアウトを考えて、ちょこちょこと飾る人形などの位置も変えているようだ。長女の平和なお片付けは、次女と三女と同じ部屋ではないことでできるようになった。長女は満足している。

 

さて、問題のおもちゃ部屋だ。次女と三女は、禁製品を持ち込んでいる。おもちゃ部屋からは、保育園に持って行くはずのクレヨンが出てきたり、体操着も出てくることがある。また、次女三女が通う保育園は、たまにリュックサックで登園することがあるのだけれど、ないないと探したリュックがオモチャ部屋から出てくることもある。また、春先に肌寒いと思って、次女三女のカーディガンを探していたら、おもちゃ部屋から出てきた。おもちゃ部屋からは、ヘアゴムや、靴下なども見つかる。カラスや犬や猿か何かのように、手当たり次第、自分たちの巣に持っていっているようだ。話を聞くと、どうやら、三女にその傾向が強い。彼女は、野生の気持ちを忘れていないのかもしれない。

 

何度片付けろと言っても片付けない次女と三女を前にどうしたらいいのだろうかと思っていた。シルバニアファミリーは散らばり、次女と三女は踏みつけている。

 

シルバニアファミリーをちゃんと片付ける!」

 

なんと間抜けな叱り文句だろう。育児をしていて、たまに、本気で叱っているその言葉が、なんと滑稽なのだろうかと思うことがある。叱らない育児というけれども、叱ったときに、この滑稽味を味わいたくないから、叱らないのではないか? と思うこともある。僕は続けてしまう。

 

シルバニアファミリーは、その箱に入れるんじゃないの? 小さい靴とか鞄とか見つからなくなっちゃうよ、ほら、幼稚園の滑り台を踏んだら、壊れるから、あ、違うでしょ、その車はブロックの車でしょ。なんで、いま、アンパンマンのおもちゃで遊んでるの? ほら、きちんと片付けないと、またあれがない、これがないって騒ぐんだから、わかるように片付けなさい」

 

間抜けな叱り方なのはもう仕方ない。そして、こんなふうに細かく言っても伝わらないことは分かっているけれど、どうにもならない。もちろん、こんなふうに細かく言う前に、「片付けようね」と優しく言っている。何度も。

 

ふと気がついた。次女も三女も保育園で褒められることが多い。2人ともお片付けが上手だと言われる。とくに三女はお片付けが上手らしく、元あったところにキチンと戻しているということを一年前から言われている。それに、2人が保育園でお片付けをしている姿も僕は何度も見ている。そうだ、この子たちは、お片付けができる筈なんだ、しかも、上手に、褒められるほどのお片付け名人だった。だけれど、家ではお片付けをしない。

 

「保育園では、ちゃんとお片付けできているよね。保育園みたいに、元にあった場所に戻すのがお片付けだよね。できるよね?」

 

と聞いてみると、次女三女はハッとお互いに見つめあっていた。これがどんな意味かは分からない。保育園でやっていることが僕にバレているということで見つめあったのか、それとも、オモチャ部屋のお片付けも保育園のようにやればいいのか、ということに気がついたのか、またはただ目が合っただけなのか。

 

2人の動きをみながら、僕も保育園のように、もっと整理整頓がしやすいように、これはここ、これはどこ、とテープか何かを貼って、そこに字や絵を書いてわかりやすくすればいいのでは? ということに気がついた。ちょっと手間だけれども、せっかく棚もあるし、少しの手間で、次女三女が自主管理を覚えてくれるのであれば、それにこしたことはない。ゴールデンウィークが終わったらやってみようと思った。