いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

システムベッドに困る!<1>(主夫篇)<長女の部屋を作る!>

「次の日は腰痛確定」

 

困ったことがあった。

 

我が家は、三人姉妹がそれぞれの部屋を持てるような間取りになっている。一つ一つの部屋は狭いけれども、それぞれ4畳となっている。子供たちが小さいときに家を建てることを考えると、いくつか選択肢があるようにも思った。ひとまずは大きな部屋を作って、成長したらそれを分割して、それぞれの部屋にするというのもその一つだろう。しかし、それは子どもが2人であれば想像つくけれど、3人となると、想像がつかない。

 

大きな部屋を分割して、2部屋にするという場合、たとえば、12畳の部屋にドアを二つつけて、真ん中で区切れるようにするというのがある。すると、6畳の部屋が二つになるというもので、これは比較的想像しやすい。うちも子どもが2人であったら、そういう間取りにしたかもしれない。しかし、うちは、3人いる。長女の2歳下に次女三女の双子。年もそんなに離れていない。子どもの部屋に12畳を用意はしたけれども、ここに三つの扉をつけて、後々分割するというのは、ちょっと大変な気もした。

 

そんなことから、あらかじめ4畳の三つの部屋を作った。

 

三つの子供部屋は、当初は、一つが寝室で、三段ベッドというか、二段ベッドと二段ベッドの下に収納できるエクストラベッドがある変則的な三段ベッドがある部屋。あと二つは、遊びとお絵描きの部屋として使っている。友人などが泊まりに来た時にも、この子供部屋の一つを片付けて布団を敷いて泊まってもらっている。子供たちが成長したら友人たちが泊まる部屋はなくなってしまう。とはいえ、1人の部屋を子どもたちが欲しがるのは、もう数年後だとばかり思っていた。

 

長女が1人部屋を欲しがった。

 

長女のお友達の保護者たちに話を聞くと、1人で眠れるなんてすごいとか言われることがある。アメリカでは、子供は小さい頃から1人部屋だったりするから、ボストンにいたときには、まだ2歳とかでも1人で寝ている長女の友達もいたけれど、日本だと、未就学児で1人部屋というのは珍しいようだった。長女の友人で1人部屋を持っている子は、外国に出自がある子だった。まあ、僕の子どもの頃は、貧し過ぎて、18歳で家を出るまで、1人部屋はおろか子供部屋すらなかったのだから、1人で眠れるとかどうとか言う前に、1人部屋があるだけで羨望の対象でもあった。

 

長女が1人部屋を欲しがったのは、なにもアメリカに文化的な、あるいは幼児的な理由があるわけではない。ただ単に、下の妹たちに、日々、長女の服やオモチャ、お絵描きセットなどが荒らさせることが嫌だったというのがある。次女三女も成長し、やれることが増えてきた。そうなると、長女の物たちがよくいじられるようになる。長女は長女で、ちょうだいとか貸してと言われると断ることができないみたいで、長女の物がなくなり、壊されていく。そして、長女としては、大事にしているランドセルや小学校に入るための道具がいじられるのが嫌だというのと、次女三女がいるため遊べないオモチャ(誤飲防止のために僕らから禁じられているビーズ類など)もあるから、1人の部屋が欲しいということになった。

 

長女から1人部屋が欲しいと言われたのは、今年の初め頃だった。

 

僕としては、予想より、二、三年早いような気がした。そもそも、引っ越してきたばかりの頃は、長女が子どもたちだけで眠ることができるのかと、心配していた。長女は、妻の横で寝ないと眠れず、妻がいないと夜中に起きて、「ママー」と言って泣いていたからだった。まあ、妻がおらず、僕だけのときは、前の晩から説明して、僕が横にいることを理解してもらって、長女には妥協してもらっていた。書いていて、僕の気持ちはちょっと切ないけれど、そんな感じの長女だった。長女が夜中に起き上がって妻や僕を探すことは、わりと多かった。

 

次女三女に関しては、当初から子供部屋で2人で寝ることが習慣になっていた。これは、不安定な長女もいるのと、次女三女の世話は僕がメインでやっていたということもあって、別の部屋の方がやりやすかったというのがある。それが自然と子供部屋になった。乳児のときの双子は、日中も夜間も、とにかくお世話に追われるから別の部屋がないと、他の家族が休むことができない。乳児のケアのために、もう一部屋があるかどうかは育児の困難さが大きく変わる。もし、少子化対策とかで何が必要だと思うかと聞かれたら、子ども1人に1部屋与えられる家賃補助等をすべき、と僕は言うだろう。

 

乳児期から子供部屋を持ち、2人で寝ていた双子は、ケアのための部屋が自然と子供部屋になっていく感じだった。そのため、双子に関しては、そのまま子供部屋にベッドを入れれば寝室になることは分かっていた。しかし、長女は妻と一緒じゃないと眠れないのだから、困っていた。

 

システムベッドに困る!<2>(主夫篇)に続きます。