いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

支援級に困る!<4>(自閉症児篇)<支援級を選択することで、サポート体制が作れる>

支援級に困る!<3>(自閉症児篇)の続きです。

 

子どもに軽度知的障害や発達障害があると分かったとき、あるいは指摘されたときに、通常級に行く方がいいのか、支援級に行く方がいいのかというのは、子どもの状態(精神状態も含めて)や家庭環境(保護者や周囲の理解も含めて)によって変わってくるため、どちらがいいとも言えない。また、幼稚園や保育園、そして小学校で発達障害等が指摘されたとしても、それを指摘にどの程度の妥当性があるのかというのも含めて検討する必要もある。専門医にしても、とくに発達障害となると診断が難しいらしく、医師によって変化することもある。

 

しかし、大事なのは、まず子どもの本人の状態がどうなのかを観察することだろう。トラブルが絶えなかったり、本人が辛そうにしていたり、学習についていけない、という悩みを抱えていたら、障害があるなしはおいても、何かしらの支援が必要になると思う。また、障害に対して、保護者はどれだけ理解があるのだろうか。全く知らないまま、ただ障害に対してネガティブなイメージを持っているかどうかと自問することも必要だろう。まず自身になんらかのバイアスがあるかどうかを知ることも大事だと思う。人は、これはどんなことでもそうだけれども、客観的事実よりも、自分に好ましい情報を選んでしまうということがある。そうならないためには、まずは自分で調べてみたり、専門医や、担任とよく話し合うことが必要だと僕は思っている。そして、話し合った末に、支援級に行くのか、通常級に行くのかと決める方が、子育ての歪みも少なくなる。

 

僕が危険だと思うのは、一昔前のイメージをそのまま持ち続けたりして、障害児や支援級の実情と違う情報を鵜呑みにしたり、何も知らないし、責任すら発生しない関係から発せられる無責任な言葉で判断することだと思う。目の前の関わる人たちときちんと話し合って決めた方がいい。そうそう、アメリカで自閉症児に対するケアが手厚いのも、昔のアメリカでは自閉症児に対する差別が強かったことへの反省から、今度は手厚くなったということだった。まあ、アメリカの成功者の逸話を見ていると、自閉症が多いなあと思った人も多いと思う。ボストンで感じたのは、この人たちは、自閉症児に大きな可能性を見ている、ということでもあった。

 

困ったことがあった。

 

僕は軽度知的障害や発達障害のような、一見、障害のないような子供は、通常級ではなく、支援級に進んだ方がいいと思っている。療育の早期介入がよく言われているように、できるだけ早い段階から療育に通い、支援級も一年生から行った方がいいと思っている。これは何も子どもの教育的な発達のためだけではない。子どももまた環境を重んじている。保育園、幼稚園で障害がない子どもとして扱われ、そして小学校入学時まで通常級になると、子どもの中にも、当然のように、障害児や支援級に対する差別的とまでは言わないにしても、普通でなくなることの不安というものが育まれる。それまで通っていた通常級から支援級に移るというのは、子どもからしたらいやなものかもしれないし、同級生の中には支援級をからかう子もいるだろう。まあ、そういう子どもこそ支援が必要な子どもである可能性も高い。

 

僕の甥は、3歳の頃から様子がおかしかった。そのため弟や義妹には発達障害の可能性があるのではないか? と言っていた。弟も義妹も発達障害に対して当時は否定的な見解だったというのもあって、とくに診断などは受けないまま小学校入学まで放置してしまった。小学校の入学するときに、支援級を進められて弟夫婦は驚いたようだった。しかし、支援級に進む決断ができずに通常級に進むことになった。剽軽者の甥はクラスでいじめられたりすることはなかったようだけれど、勉強はついていけなかった。また、小学校在校時は何度も支援級を勧められたらしく、弟夫婦は迷っていたが、本人が、「支援級に行きたくない。支援級に行ったら車の免許を取らせてもらえなくなるから」というこれまた偏見とでも言おうか、障害特性や軽度か中度か重度かでも判断が分かれるような内容を決めつけるように言って、支援級を拒んでいた。本人にとって支援級に進むということがストレスになってしまっていた。

 

このような状態になってから支援級に進むのはいいことでもないのだろう。しかし、保育園から療育に通っていればまた違ったかもしれないし、小学校入学時に支援級に進んでいればまた違ったかもしれない。小学校によるとは思うけれども、支援級と言っても、軽度知的障害や発達障害などの場合は、子どもの状態によっては通常級に移動することを勧められることもある。長女の場合も、療育センターの担当者や支援級の主任からも来年はもしかしたら通常級でもいいかもしれないという見解が示されているし、言語認識能力が向上すれば、長女の他の面での発達のために通常級がいいかもしれない、と僕らも思っていることでもある。通常級から未知の支援級に移動することに抵抗がある子どもは多いかもしれないが、長女のように幼い頃から、身体や知的、重度から軽度までの障害児と共に過ごしていると、人と違う条件の中で生きること、または生きている人に対しての偏見があまりないため、選択肢は自ずと増えることになる。

 

支援級に困る!<5>(自閉症児篇)に続きます。