いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

予防接種に困る!<3>(ボストン篇)<ボストンでのインフルエンザ予防接種>

予防接種に困る!<2>(ボストン篇)の続きです。

 

日本とアメリカでは、多少、予防接種の種類や時期が違っている。日本の母子手帳を見ながら、アメリカで予防接種を受けようとすると、なんかちょっと違うなあ、と思うこともある。日本では分けられている予防接種が一緒になっていたりとかそんな違いでもある。

 

乳幼児だけではない予防接種として馴染みのあるインフルエンザの予防接種にしても、日本とアメリカでは、ちょっと様子が違っていた。

 

困ったことがあった。

乳幼児の予防接種とは違うのかもしれないけれど、ボストンで見た光景の一つとして、「FUL SHOT」という看板がある時期になると、よく見かけるというのがある。フルショットとは、インフルエンザの予防接種のことで、日本では、病院などで受けると思うし、その辺に「インフルエンザ予防接種」みたいな看板を見かけることはあまりない。ボストンでは、ドラッグストアの入り口に「FUL SHOT」という看板が出ている。

 

フルショットの看板を見たときに、妻にまず意味を聞いた。インフルエンザの予防接種だよ、と言われて、意味は分かるけれども、それがドラッグストアの入り口などに置いてある意味がよく分からないと思った。妻もアメリカで暮らすのは初めてだったということもあって、たぶん、ドラッグストアで予防接種ができるんじゃない? くらいしか分からないようだった。

 

ドラッグストアでの予防接種に少し興味が出た。僕はいそいそとドラッグストアでフルショットしてもらおう、と準備をする。ちょっと待って、と妻に言われた。どうやら、妻の職場で、ファミリーでフルショットを打つ会があるということだった。これもまた、予想していなかった。僕には、インフルエンザの予防接種は、1人で病院に行って、1人で打つものだという思い込みがあるからだった。

 

妻の職場に、家族揃って行った。このとき、次女と三女も打ったような気がする。そういえば、当時、アメリカでは、コロナよりも、インフルエンザが猛威をふるっていたと思う。

 

会場の近くには家族連れがたくさんいた。友人家族にも会った。インフルエンザの予防接種とは思えないくらいの人数になっていた。会場も大きかった。フルショットをする列がいくつかあって、よく見てみると、子どもが泣き叫んでいる列と、子どもがあまり泣いていない列がある。友人家族から、おすすめの列を教えられたけれど、並び順に割り振られるので、おすすめの担当につけるわけでもない。長女は、すでにパニック状態で、妻にしがみついていた。

 

僕らの家族は、友人家族からおすすめされた担当に割り振られた。順番的には、違うところになりそうだったのに、強く泣き叫ぶ子どもがいたため、僕らの順番で割り当てられる場所が渋滞してしまったということから、先に空いたところに案内されたら、おすすめとされたところだった。まあ、おすすめといったところで、予防接種におすすめも何もないとは思ったけれども。

 

しかし、おすすめはやはりおすすめだった。何がおすすめかというと、とても優しそうで、笑顔が素敵な方だった。そしてかなり素早い方で、最初に予防接種を受けた僕は、腕をまくりながら、長女をあやしていた隙に、ショットされてしまった。全く気が付かなかったというと言い過ぎだけれども、あれ、終わった、くらいな感じだった。そのあと、他の子供の泣き叫ぶ姿を見て恐怖を覚えてしまった長女が泣きじゃくりながら、僕にしがみつき、長女の顔を妻の方に向けていると、長女のショットも終わっていた。長女はショットが終わっても怯えていたけれど、終わったことがうっすら分かると、僕の腕を引っ張って外に出ようとしていた。泣き止んではいた。

 

ショットを受けながら、本来であれば僕らがショットを受ける場所を見ていると、子どもが大騒ぎしている率が高い。何が違うのか。優しそうか普通かの違いくらいしかない。しかし、もしかしたら、細かいタイムまで測ってみると、スピードの違いなどもあるのかもしれない。

 

次女三女は、予防接種や注射で泣かないタイプだ。このときも泣かなかったと思う。次女三女が予防接種で泣いた記憶がない。検診でも、次女三女は泰然自若としていて、歯並びなどを見せるときでも、医師の言うことを粛々と聞いている。アレルギーの血液検査のときに、注射で血を抜かれているのに、2人は泣かない。コロナの検査で鼻に綿棒みたいなものを入れられても、2人は泣かない。長女は、大泣きだった。

 

話がずれてしまった。

 

インフルエンザの予防接種ひとつをとっても、日本とアメリカでは様子が違う。乳幼児の予防接種にしても、多少の違いがあったりもする。MRがいいのか、MMRがいいのかは分からないけれど、小学校入学前にやっておくようにと注意喚起される予防接種に関しては、アメリカではずいぶん前に長女は終えていた。その代わり日本脳炎は全くやっていなかった。渡米や帰国を乳幼児期に行っている人は、今一度、母子手帳を確認してみた方がいいかもしれない。

 

そうそう、母子手帳を保険センターとかその手の予防接種を管理しているところに持っていけば、職員の方たちがチェックしてくれる。僕の場合は、病院で母子手帳を見せて、看護師さんから、保険センターに行くように言われて、長女だけじゃなく、次女三女の母子手帳を持って相談しに行った。すると、母子手帳のコピーを取らせて欲しいと言われて、一つ一つ確認してもらった。アメリカ帰りというのもあるけれど、その後の引越しや、子ども三人ということでちょっとややこしいことになっていたけれども、職員さんたちに調べてもらったりして、予防接種の計画ができた。

 

僕が子ども三人の予防接種計画を立てているときに、乳児を抱えた方も窓口に来ていた。乳児育児に疲れた感じで、予防接種の計画を聞いていた。それを見ながら、産後の疲れ切った中で、予防接種のためにあちこち行くというのは、本当に大変だなあ、と過ぎた日々を思い出した。

 

子どもが生まれてからというもの、それまで縁の薄かった場所によく出入りするようになる。病院も僕はあまり行かなかったし、役所も1階以外に行くことはあまりなかった。保険センターなども、子どもがいなければ、まず行かなかっただろう。長女の場合は、発達支援センターみたいなところにもよく行くし、これまであまり行かなかったところによく顔を出すことになった。母子手帳はこんなにも何度も開くものだと思いもしなかった。また、日本とアメリカの違いと、予防接種で感じることなど想像もしていなかった。

 

育児はいろいろと教えてくれるなあ、と予防接種に翻弄されながらしみじみ思った。