予防接種に困る!<1>(ボストン篇)の続きです。
乳幼児は、予防接種のスケジュールが立て込んでいる。子供を産んだ場所にそのまま住んでいるのであれば、区役所なり市役所なり、予防接種の問診票なども送られてくるけれども、引っ越しが多いと、ちょっと手続きを忘れてしまったりして、問診票が届かないということもある。母子手帳とにらめっこしながら、定期的に予防接種の計画を立てなければならない。
また、僕らのように、日本とアメリカで乳幼児の育児をした場合は、両国の予防接種の違いなどからちょっとした混乱に陥ることもある。そう、僕らはちょっと混乱した。
困ったことがあった。
僕がなぜ、いまさらのように、ボストンでの乳幼児の予防接種について思い出しているかというと、帰国して三年経ち、その後も、東京から名古屋、そして日進市と年に一度の引越しをしてしまったということもあって、乳幼児の予防接種の問診票というのが届いていなかったり、よく分からなくなっていたりしたため、最近、改めて、三人の子供たちの予防接種状況を確認したというのがある。
そのきっかけになったのは、最近、テレビでもよくやっている麻疹の予防接種の問診票が日進市から送られてきたからだった。小学校入園前に麻疹の予防接種をしておきましょう、というような注意喚起文を読み、そして問診票まで送られてきたとなると、もしかしたら、長女は麻疹の予防接種を済ませていないのではないか、と不安になったからだった。
麻疹の予防接種は、MRと書かれている。長女の母子手帳を見ると、麻疹の欄には、MMRと書かれていて、2回の接種を終えている。なぜ、MMRかと言うと、長女は、この予防接種をボストンで受けているから、MMRとなっている。しかし、MMRとは何か。世代が分かる連想になるけれども、僕の世代であれば、MMRはキバヤシという名前を思い出してしまうけれど、これはどうでもいい。キバヤシさんのMMRは、ノストラダムスの大予言と深く関わるとだけ言っておこう。
MMRって何? と妻に聞くと、仕事が忙しい妻は「よく分からない」と言って、職場のメールに返信している。そっとしておこう。MMRとMRの違いがよく分からないし、市からはMRの問診票まで送られているということなのだから、きっと、MMRではなく、MRを受けるべきだということなのかもしれないと、僕は僕で長女の部屋作りや、三女が絨毯の真ん中にゲロを吐いてしまったことの処理などをしながら、ネットで調べることもせずに、病院に聞いてみた。
病院からには、アメリカで予防接種をしたけれども、MMRと書いてあって、MRなのかはよく分からないが、日進市からはMRの問診票が送られてきた、というようなことを説明した。僕の説明がわかりにくかったのか、病院に母子手帳を持ってきてほしいと言われて持って行って見てもらった。
「ボストンで予防接種されたMMRは、麻疹などのMRに、おたふく風邪のワクチンが入っているものですね。そのため、長女ちゃんは、MRの予防接種もおたふく風邪の予防接種も終えている状態です。しかし、日本脳炎の接種がまだ一度も行われていないので、日本脳炎の予防接種は年齢から考えても、急がないといけません」
僕が気にしていたMRはすでに終えていたが、日本脳炎は一度もやっていなかった。日本脳炎というくらいなのだから、ボストンにはないのだろう。こういうところが、渡米したときに気をつけないといけないことでもある。妻は気にしていたみたいだけれど、名古屋市から問診票が来たら受けに行こうと思っていたら、問診票が来なかったと言っていた。これはこれで、帰国後に、県や市をまたぐ引っ越しをしてしまった僕らだから起こってしまったのかもしれない。
ボストンにいたときは、妻が予防接種の担当だったということもあって、帰国後も、僕が長女や、双子の次女三女を予防接種に連れて行くことはあっても、予防接種の計画は妻に一任していた。そのため、僕は予防接種の内容の把握ができていなかったことを反省することになった。
長女の場合、MRは、アメリカでMMRとして受けていたため、麻疹やおたふく風邪の予防接種に関しては問題なかった。しかし、次女三女の場合は、帰国後に、MRを日本で受けている。MMRはやっていない。こういうことで混乱してしまう。長女と次女三女の予防接種環境が違うのだ。
予防接種に困る!<3>(ボストン篇)に続きます。