いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

暖房に困る!<5>(新築篇)<全館空調の冬の贅沢な悩み>

暖房に困る!<4>(新築篇)の続きです。

 

全館空調の冬は、快適だった。危惧された底冷えもほぼなく、湿度は何もしないと低いけれども、50%くらいであれば加湿器を使えば維持できる。結露の発生は、ペアグラスのアルミ複合サッシだからだと思うけれど、深夜から早朝に加湿器をつけっぱなしにすると結露が発生してしまう。結露の発生は2階リビングを中心にしたところなので、寝る時にはリビングの加湿器をちゃんと消せばいいというだけでもある。1階は結露が発生していない。また、結露といっても、ちょこっとだけなので、いちいち拭かなくても気がついたら消えている。冬になると毎朝30分以上、結露との戦いに明け暮れていた僕からすれば、この程度の結露は結露と呼ぶに値しないぜ、と誰から目線なのか分からない感じで腕を組んで窓を睥睨している。では、十分じゃないか、困っている詐欺じゃないか、ということになりそうだ。

 

困ったことがあった。

 

これは贅沢な悩みというか、家のせいじゃないのだけれども、全館空調は全館というだけあって、どこでも温かい。夏はどこでも涼しいから、帰宅して玄関に入っただけで気持ちがいい。それは冬だって同じで、玄関に入っただけで温かい。外で寒いと言っていた子供たちが玄関に入るとすぐに上着を脱いで、率先して着替えにいく。部屋着は夏も冬も同じものを着ている。僕の部屋着はさすがに夏と冬は違っている。部屋着のことはさておき、問題は別だ。

 

現在、子供たちは3つの保育園に別々に通っている。そのため送迎が大変というのはあるけれども、ちょっと言いにくいというか、贅沢な悩みが、僕にはある。実は妻にもあるらしい。送迎が同じ方向に3つであればいいのだけれど、自宅から全く別の方向の保育園に通っているということもあって、1人を送った後は、また自宅に戻ってもう1人や2人を送るということになる。帰宅時も、1人をお迎えに行って、そして自宅に留守番させて他の2人を迎えに行くことになる。これと全館空調になんの問題があるのかというと、夏場は何も問題じゃなかった。自宅に寄るとちょっと涼しくて気持ちがいいというくらいだったけれども、冬はまた別だ。

 

1人目を送る時、あるいは迎えに行く時、もちろん、外に行くので、防寒装備で外に出る。しかも自転車でそこそこの距離があるものだから、手袋やら帽子やら何やらとなかなかの重装備だ。で、送ったり、迎えに行ったあと、家に入る。コートや手袋、帽子を脱いで、送るときには、2人目の準備を手伝い、迎えのときには、1人目が1人でお留守番ができるように、着替えを手伝い、水筒にお茶を入れ替えたり、テレビでアニメなどが見られるようにセットする。このとき、部屋の暑さで汗が出る。内と外の温度差にやられる。そして、また防寒装備に身を固めて、今度は2人目を外に出したり、迎えに行く、3人目もその繰り返し。

 

玄関から温かいのはいいのだけれども、玄関の暖かさのせいで、出たり入ったりが忙しいときは順応が難しい。真冬なのにじっとりと汗をかいて、汗をかいたまま、また外に出なくてはならなくなる。子供たちがそれぞれ短い時間であればお留守番ができるようになったのは助かるけれども、まだ、いろいろなことが1人で出来るわけでもない。お迎えのときにはいろいろなことが1人でできるようになってきた長女を最初にお迎えに行けば、1回は出入りの汗かきが減らせるのもしれないが、次女三女の保育園はお迎え時間が18時までとタイトなので、19時までが通常預かりになっている長女のお迎えが最後になってしまう。そうそう、3つの保育園になってしまったので、一番遠い次女のお迎えと次女のお迎えを時間内にやれるように、僕の仕事は30分以上はやく終えている、となんだか関係ない話になった。結露との戦いに要した時間がまるまる別園との戦いに要した時間になっていることを考えれば、僕は常に生活の何かと戦わなきゃならないらしい。

 

全館空調の問題ではないし、全館空調としては全館空調としての仕事をきちんとしているだけなのに、子供の送迎時、そしてこの冬の、そんなちょっとのことだけ、全館空調を不便というのも失礼な話だけれども、いつかAIとかで、こういう状態のときに、時間調整などもしてくれるようになるのかも、とか思ってしまう。まあ、そんな未来のことでもなく、4月からは長女は小学生になり、次女三女は同じ保育園になるのだから、あと2ヶ月もすれば冬も終わるし、この状態も終わる。全館空調は何も悪くない。

 

全館空調はとても快適だ。快適だけれども、設定の室温23度よりもピンポイントで温まりたいことがたまにある。また、ピンポイントで温まりたくないこともある。そうなると、室内の温度を少しさげて、例の悪魔の家具なのか家電なのか分からない奴を導入するしかないのか、やはりここはコタツしかないのか、それともコタツがあると、怠惰な僕はより怠惰になってしまって、在宅仕事にとっての最大の敵を作ることになってしまうかもしれない。コタツは、もっと老人になってから導入しよう。