いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

子乗せ自転車に困る!<2>(主夫篇)<保育園別園は子乗せ自転車で乗り切る>

あけましておめでとうございます。去年はとても困ることが多かったので、今年はあまり困らない年になればいいなあと思います。

 

子乗せ自転車に困る!<1>(主夫篇)の続きです。

 

幼児3人の移動手段となると、きっと車一択になるのだろう。しかし車社会で生活していなかった者にとって、免許は身分証代わり程度のものでしかなく、車の運転は不慣れだ。僕はいぜん、東京の道が狭いところに住んでいた。狭い道に囲まれていることもあって、小さい車を所持していた。車庫の周囲が難しくて何度も練習していたら小回りだけは得意になった。それもこれも小さい車だからできたことだ。小回りに慣れてきた頃、いつもの難しい箇所に歩行者が現れ、身振り手振りで道を譲っても動いてくれない、窓を開けて「先に言ってください」と言ってもじーっと見ているだけで動いてくれない。もしかしたらもっと道を開けろと思っているのか? とモヤモヤしながら歩行者のためにもう少し道幅を空けようとして塀にぶつけてしまったことがある。幸い人にもぶつからず、塀も頑丈だったこともあって、被害は運転していた車だけだった。車は慣れていないと車ありきの選択ができない。

 

困ったことがあった。

 

東京にいたときには、双子は0歳の乳児ということもあって、トレーラーで移動することもできないし、子乗せ自転車に乗せられる月齢にも達していなかった。車は車で乗降車中の危険もあることから諦めていた。それに双子の保育園まではちょっと歩くけれども、片道20分程度というのもあったので、双子用ベビーカーでも通うこともできることから、ベビーカーで通園していた。問題は長女だった。長女の保育園は徒歩で片道40分くらいあった。しかも、交通量も激しく、徒歩だとちょっと危険な道しか通ることができない。

 

そうそう、この東京で長女と次女三女が別園になってしまったのはちょっと理由がある。それまで妻の仕事でアメリカに住んでいたということもあって、僕の就労実績がなかったことからいわゆる入園における点数が低かった。きっと今住んでいる日進市などの基準であったら保育園に入ることすらできないような点数にされてしまうけれども、多様性を重んじる東京だったということもあって、市役所に僕の就労の状態の説明やそれまでの実績やこれからの予定等を含めて提出したり、また長女が障害児であることや、次女三女が双子であることなどが加味されて、第一希望でもないし、遠い保育園との別園ではあったけれども、どうにか入ることができた。この東京郊外の市でも、たしか次女三女が入園した保育園は、定員が1名しか空いていなかったのに、双子を別々にするわけにはいかないということで、1枠増やしてくれた。日進市が頑なに拒否する双子のための増枠の配慮だが、他の市町村では当然のように行われている配慮だ。

 

で、子乗せ自転車の話に戻ると、次女三女はアメリカで買ったバギータイプの道行く人たちに振り向かれるゴツいベビーカー(アメリカの歩道はゴツゴツしていたのでバギータイプが主流でもあるのと、ボストンは雪が多いのでバギータイプじゃないと冬は移動できない)と、後には、日本の歩道に合わせた直列型の双子ベビーカーで送迎を行うことにしたけれど、長女の送迎のためには子乗せ自転車が必要になった。

 

子乗せ自転車を調べてみた。最初に驚いたのは、なによりもその価格だ。10万円を超えるのは当たり前で、15万円から20万円ほどした。低重心で電動自転車なのだからそのくらいするのは仕方ないのかもしれない。それに、その時は長女だけしか乗らない予定でも、そのうち次女三女が乗ることを考えれば、前と後ろにチャイルドシートが必要になる。また、双子が乗ることを考えたら、前のチャイルドシートも後付けじゃなく、がっしりとした最初からついているものにした方がいいと思った。で、そこに僕のこだわりも入る。

 

僕は自転車をよく使っていた。いわゆるママチャリばかりなのだけれども、バスや電車での移動が苦手というのもあって、自転車で片道1時間くらいのところであれば自転車を使っていた。そんなことから中学生くらいから東京を離れるまでの間に、ちょっと数えてみても10台くらいの自転車を乗り倒してきた。安いママチャリからそこそこの値段のママチャリまで多くのママチャリを愛用してきたのだけれど、安いママチャリと高いママチャリの違いは、乗り心地と耐久性に大きな差があることくらいは学んでいた。高いママチャリは30歳くらいから乗り始めた。その中で最も気に入っていたのが、ブリヂストンのママチャリだった。たしか、当時、ママチャリにしては高額で5万円以上はしたと思う。当時、ママチャリといえば1万円から2万円が普通だったことを考えればなかなか高いママチャリだった。しかし、乗り心地は良かった。

 

そうそう、そういえば、昔勤めていた職場で、電動自転車を各メーカー揃えて使ってみようというのがあった。そのとき、ヤマハパナソニックなどの自転車もたくさん乗った。ヤマハの電動自転車はパワフルで、パナソニックの電動自転車は程よく充電が長持ちしたという印象があった。ブリヂストンはたしか前輪の電動だったと思う。じゃじゃ馬感が楽しかった。それも20年近く前の記憶だから今はまた違っていると思う。

 

そんなママチャリと電動自転車の思い出と経験、そして長女1人と、そのうち双子を乗せることを考えて、僕が選んだのはブリヂストンのビッケ ポーラーというものだった。これはハンドルの間にチャイルドシートがついていてシートの安定感もあり、運転中に僕の足がチャイルドに乗った子供の足ぶつかることもないように思った。子供がすっぽりと覆える感じなので、もし万が一、転んだとしてもチャイルドシートがガードしてくれると思った。実際に、妻が長女を前に乗せて停車中にバランスを崩して自転車を倒してしまったとき、長女はどこもぶつけず、無傷だった。しかし、そのときから長女は自転車の前には乗らなくなった。心の傷はちょっと防げなかったようだ。

 

子乗せ自転車に困る!<3>(主夫篇)に続きます。