いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

子乗せ自転車に困る!<1>(主夫篇)<子乗せ自転車使ってます>

「子乗せ自転車をまた買うことになった」

 

困ったことがあった。

 

子乗せ自転車というのがある。前や後ろにチャイルドシートをつけた自転車のことで、育児の味方として多くの人に愛されている。いや、愛されているというよりも、必要に迫られて利用しているという方がいいのかもしれないけれども、幼児と移動する際に心強い味方となっており、主に、保育園の送迎に使っている人が多いのではないだろうか。

 

ボストンから帰国して、東京に一年ほど住むことなったときに、長女の通う保育園がそこそこ遠いことから、子乗せ自転車を買うことにした。もちろん、帰国したときに、車を買おうかと考えなくもなかった。子乗せ自転車よりも、幼児乳児の移動を考えれば車の方が楽なのはいうまでもない。しかし、車は車で問題がある。妻が車の運転に自信がないというのもあるし、僕もそんなに車の運転に慣れていない。それに東京郊外といってもやっぱり東京だ。駐車場などを含めた車の維持費や、保育園の送迎に車を使うにしても、駐車場のある保育園は少ない。長女が通う保育園も、次女三女が通う保育園も駐車場がなかったため、保育園の送迎を車で行うと、道に車を停めて行わなければならなかった。長女と次女三女(当時0歳)の送迎を路駐状態でやるというのは、路駐の迷惑さもあるし、なにより危険でしかないと思った。

 

そんなことから、帰国してすぐに子乗せ自転車を買った。

 

20年くらい前の記憶になるけれど、当時は普通の自転車にチャイルドシートを後付けするタイプの子乗せ自転車多かったように思う。それに確か、子乗せは二人乗りになるとかならないとかで、なんだか揉めていたような気がする。子供を産んだ友人が、子乗せ自転車を違反だ言う人に対してとても怒っていたのを思い出す。僕は僕で子供はいなかったというか、結婚もしていなかったので、想像力も貧しく、彼女の怒りに共感することもできずに、ぼんやりと、たしかに子供を乗せた自転車の不安定な運転が危ないなあと思ったことなどを話して叱られた記憶もある。そう、子育ては、危険かもしれないがしなければならないこともあって、危険であるのは保護者の責任ではなく、子育てが危険になるというのは社会的な問題だという簡単なことがよく分かっていなかった。

 

20年経って、子乗せ自転車による二人乗り三人乗りは違反じゃなくなったようで、自転車メーカーから子乗せに特化した、あらかじめ子供が乗せられるようになっている自転車が発売されるようになったようだ。車体が低重心になっていることや、電動自転車だったりすることで、子乗せ時の不安定さが軽減されている。歩道を走ることも、標識などに歩道走行が可能とされていれば徐行程度なら問題ないということだった。

 

アメリカではこの日本式の子乗せ自転車を見ることはほとんどなく、多くは、自転車の後ろにトレーラーをつけて走るもので、これはこれで低重心だし、不安定になって倒れることはないだろうけれども、車の運転と同じような道路における注意力が必要になると思った。また、自動車の運転が荒い、あるいは拙い人が多い地域だとちょっと不安になるかもしれない。ウインカーを出さないとか、一時停止が日常的に行われない名古屋あたりだとトレーラーに子供を乗せるのはちょっと怖い。トレーラーがない自転車に乗っていても一時停止を無視して突っ込んでくる車がよくいる。アイコンタクトができない車に遭遇したときには一時停止線を信用せずに、自転車が止まらないと事故になる。交通量の少ない田舎のように習慣的に左右確認をしない、あるいはできない運転手が多いのだからトレーラーに旗をつけていたとしてもきっと突っ込んでくると思う。またトレーラーの場合は、歩道ではなく車道を走るということになっているけれど、車道が危険な場合は仕方なく歩道を走ることになってしまう。違反かもしれないけれど、車道を走る車が違反ばかりだとトレーラーで歩道を走る自転車だけを違法だと責めるのはなんとも切ない。名古屋に住んでいるときに、子乗せ自転車にトレーラーをつけて子供3人の送迎している方がいた。名古屋の車相手は危ないから、歩道を走るのは仕方ないと思ってよくすれ違っていた。心の中で応援していたくらいだった。

 

子供の数が3人を超えると、子乗せ自転車だけでは対応ができない。子供が2人乗せられる子乗せ自転車にトレーラーをつけるとか、名古屋の保育園にいた子供1人を自転車に乗せ、他2人をトレーラーに乗せるとか、そんな感じにすることになる。うちの場合も、子供3人を自転車で移動させるならトレーラーになるかもとか思ったけれど、これにしても妻が不安がったし、保育園までのルートを調べてみたところ、歩道を含めたとしてもトレーラーで送迎できるルートが危険に思えたのでトレーラーにするのはやめた。東京郊外もまた名古屋ほどではないが、運転がそこそこ荒い。車が必要な地域は、車の運転が苦手な人まで運転することになるから、荒いというより、下手なだけかもしれない。僕も車の運転が得意ではないから、たまに荒い運転をしているように思われるただ運転が下手な人の気持ちがわかる。運転が精一杯すぎて横断歩道に人がいることに気がつけなかったりする。とまあ、車の運転の荒いや下手はさておき、子供3人の移動をどうするかが問題だ。

 

子乗せ自転車に困る!<2>(主夫篇)に続きます。