いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

クリスマスツリーに困る!<4>(主夫篇)<クリスマスツリーは、アルザスツリーを買った>

クリスマスツリーに困る!<3>(主夫篇)の続きになります。

 

昨年の長女の願い、5歳児の願いを叶えるため、そろそろ何が危険かがわかるようになってきた4歳手前の次女三女に「クリスマスツリーを引っ張ってはならない」という十分な注意を与えて、指切りげんまんの約束をして、ハリセンボン契約を結び、クリスマスツリーを買うことになった。しかし、いざ、ツリーを買おうと思っても、たくさん種類があるクリスマスツリーの中で何を買ったらいいのかも分からない。そんなときは、ネットでおすすめを見るに限る。ツリーに詳しい人もたくさんいるに違いない。

 

困ったことがあった。

 

おすすめのクリスマスツリーの本格派部門に、アルザスツリーというのがあった。クリスマスツリーの専門店で、写真を見ると本物のクリスマスツリーのように見えた。もしかして本物なんじゃないかと思って、最初は見送ったくらいの出来だ。この立派なアルザスツリーは、お値段もさぞ立派なのだろうと思って、お値段を見てみると、やはり安くはない、安くはないけれども、長女が好きなファンシーなお店のツリーと値段はそんなに変わらない。大きなツリーはそれなりの値段がするものなのだろう。この本格的なツリーの立派さを見れば、値段は、そこまで高いとも思えなかった。またうちは三人姉妹だ。三人姉妹の頭数で値段を割り、その後、数年使うことを考えたら、なんだか安い気すらしてきた。こうしてきっと雛人形も買うことになるのかもしれないとか思った。

 

妻にアルザスツリーの写真を見せたら、気に入っていた。問題は、子供たちだ。子供たちが気に入らなければ、いかに本格派のアルザスツリーといえども、我が家には不要の物となる。子供たちに写真を見せると、満場一致でアルザスツリーは支持された。僕としては別売りだけれども、収納ケースがあるのがお気に入りでもあった。長女が気に入ったイルミネーションとオーナメントの初心者セットみたいなものと、妻が欲しがったウッドフェンスを追加して、アルザスツリーを購入した。

 

アルザスツリーは、最初にオプションが届き、その後、時間差で本体が届いた。ここでまた困ったことがあった。いつ組み立てよう、という問題が出た。これまたネットで調べてみると、クリスマスツリーを飾るのは、11月末くらいから、1月8日までということだった。一ヶ月半くらい飾ることになる。そこそこの値段がしたツリーなのだから、一年のうち、数日じゃ味気ない、一ヶ月以上は楽しませてもらいたいというのもある。いや、もっと長くてもいいんじゃないか、不自然じゃないくらいの期間ならいいんじゃないか、ということで、11月中旬に組み立てることにした。次女三女の誕生日が11月末というのもある。イベントは分散させて子供たちの上機嫌の日にちを増やすというが、主夫の知恵だ。

 

クリスマスツリーの組み立ては、子供たちとやるのがいい、と思っていたけれど、アルザスツリーはそこそこ大きく、またしっかりしている。傘のように枝が伸びているので、大きくなってきたとはいえ、まだ園児、傘のように開く枝は危ないような気がした。本体は大人が組み立てることにした。枝は針金のようになっていて、組み立てたあとに、枝を満遍なく広げるとかっこいいらしいけれども、不器用な僕では、そんなにカッコよくできるものでもない。この辺は、今後の課題ということで、まずは組み立てた。

 

それとイルミネーションだ。イルミネーションの問題は電源にかかっている。電源コードがコンセントから届くかどうかで、延長コードが必要になるかもしれない。しかし、コードが長くなってしまうと、子供たちが引っかかることもあるかもしれないというのもあって、イルミネーションの配線が僕の気がかりでもあった。これはうまくいった。ちょうど、おこうとしていた場所はテレビボードの横ということもあって、配線はテレビボードに裏にうまく隠れた。これで完璧だった。

 

本体の組み立てと、イルミネーションを僕が一人でやっていた。子供たちは蚊帳の外だ。イルミネーションをああでもないこうでもないとくるくるしていると、子供たちがやりたそうにしている。彼女たちのためにオーナメントを出した。オーナメントは子供たちの物だ。初心者用のオーナメントと、ファンシーなお店で1人1個買ったオーナメントがある。このファンシーオーナメントが意外と高くて、レジでちょっと引いた。そのオーナメントを子供たちが楽しそうに持っている。「パパのはないんだよね。大人だから、だけど、ママのはあるんだよね、大人なのに」と長女が嬉しそうに言っていた。

 

妻と三姉妹が楽しそうにオーナメントをつけていた。オーナメントをつけると、そのたびに、僕に報告してくれた。オーナメントを全部つけると、少し寂しい気がした。そう、このクリスマスツリーは180cmだ。基本セットくらいではまだまだ足りない感じがある。

 

「オーナメント、買い足した方がいいかな?」と妻に聞くと、「毎年、少しずつ足した方が楽しみができていいと思うよ」ということだった。クリスマスツリーの楽しみ方は未完であることも必要なのかもしれない。そういえば、少し寂しいように思えるイルミネーションも、もう一本付け足せるようになっている。ツリーを育てるというのはアルザスツリーからのメッセージなのかもしれない。そうして、うちの未完のクリスマスツリーが完成した。来年はオーナメントやイルミネーションが増えるかもしれない。

 

子供たちがいないとき、僕は一人でクリスマスツリーを見ている。僕のためではなくなったクリスマスが、そのときには、僕のためにあるかのような気がしてくる。子供時代の僕や弟が味わった自分のためのクリスマスとはいろいろと違っているが、きっと、弟も、子供3人を育てながら、こうしてクリスマスを過ごすのだろう。弟にツリーの写真を送ろうと思う。来年は、僕のためのオーナメントが一つくらいあってもいいかもしれない。