いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

平面図に困る!<4>(新築編)<三井ホームの㎥設計は住んでみないと分からない>

平面図に困る!<3>(新築編)の続きになります。

 

仮契約後の一条工務店からは、僕らの意向が反映された間取り図というのは提案してもらえなかった。スウェーデンハウスさんのセミオーダーと同じように、すでにあるプランが提出されただけだった。一条さんにとっては全体の間取りよりも、どんな部分を使いたいのか、というのが大事なようで、窓サッシやら吹き抜けにするかしないか、収納はどうするか、床暖房にするのかどうか、ということが中心だった。設備に力を入れている会社だというのはよくわかった。しかし、その分、設計には力を入れていないのか、三井ホームから提案された平面図をそのまま採用することもできると言われたことには、ちょっと嫌悪感に近いものを感じてしまった。

 

嫌悪感、と書くと倫理的な問題だけを指しているように思われてしまうかもしれないけれど、僕が言いたいのは、倫理的な問題ももちろんあるけれど、三井ホーム三井ホームの設備や考えの中で提案してきた間取り図なのだから、これをそのまま一条工務店でやるとなると、一条工務店の良さを潰してしまうことにもなる気もした。良いところ取りになってもチグハグな気がするし、下手したら、三井さんの良いところと、一条さんの良いところを潰しあったような家になってしまうかもと思った。

 

三井ホームの平面図には、平面図では分からない㎥設計という考えをもとにして作られているのだ。

 

困ったことがあった。

 

しかし、問題は、この「㎥設計」という命名だ。そのままズバリだから今となっては分かるけれども、「立方メートル設計」と読んでもピンとこないのに、三井さんのホームページだと、「立米:りゅうべい設計」と書かれていたりする。りゅうべい。そう、「立」という字は「りゅう」だ。建立と書いて、こんりゅうと読むというのは小学生のときにわくわくしたけれど、その「りゅう」だ。もちろん、平方メートルの「平米:へいべい」という比較的知られた言い方から、平でなく立にした。イメージしやすくすると、平に寝ている人と、立っている人の違いだ。それを、平面と立体とすれば、ほら大丈夫。

 

三井さんの㎥設計というのは、つまり、寝ている人のための設計ではなく、立っている人の設計でやってみるということになる。立体的な設計って言ったって、きっと伝わる。

 

この「りゅうべい設計」なるものが、三井さんの特徴でもある。しかし、この特徴の難しいところは、言葉を聞いてもピンとこないように、間取りを見てもよく分からない。打ち合わせが進んで、断面図のようなものを見たってよく分からない。実際に、家を建てているときに見学に行っても分からない。りゅうべい設計のすごさが分かるのは、住んでみてからだったりする。そして、住んでからというよりも、住んで、人を呼んで、いつもの家族以上に人が来た時に、この立体的な設計のすごさが分かるという代物だ。

 

なんてわかりにくいんだろう。平面図の分かりやすさと真逆の分かりにくさ。しかし、このりゅうべい設計に僕らは満足している。当時はよく分からなかったけれども。

 

間取り図が同じような感じでも、高さと、あと何かある。ドアを極力作らないようにしながら、個室以外の場所を作るというのもきっと、りゅうべい設計の仕掛けなのだろう。人がたくさん来たときに窮屈さがないのは、そういった仕切りがないというのもある。密集しそうなところほど天井は高くなっていたり、間口が広かったりもする。気になる収納は屋根断熱を生かして小屋裏を作ってみたり、ファミリークローゼットや寝室のクローゼットも高さを活かした収納ができるようになっている。キッチンの収納ももっと欲しいかもとか思っていたけれど、住んでみたら余裕があった。

 

間取り図だけを見ていると、ちょっと窮屈そうに思えた子供達の部屋も、天井が高いというのもあって、将来はロフトベッドにでもすれば学習机も置ける。高さも一つの広さとして考えるというのが、りゅうべい設計というものなのだろう。

 

我が家のリビングとダイニングはお気に入りの場所になった。窮屈さがない。実際の間取りよりも広く感じるのは高さだけではなく、見通しの良さみたいなものもあるのだろう。ダイニングからリビングが一望できて、その先の窓まで見える。窓の外は道路があって、お向かいさんは平屋だから目が合うこともない。スカイラナイの大きな窓の外は集合住宅の通路も見えるけれども、日中にカーテンを閉めることもなく開けっぱなしにできる感じ。カーテンはまだ2回しか閉めたことがない。2回ともなんとなく閉めてみただけだったりもする。日中に僕が仕事をする部屋は窓からは四角になっているので仕事中に誰かの視線を感じることもないく、窓からの明かりは十分に取れている。そうそう、仕事部屋にも窓がある。この窓は座っているときには外が見れないけれど、立ち上がると外が見えるようになっている。意外と便利だ。雨のときには座っていても気がつくから、天気が気になるときでも安心している。

 

そういえば、家が出来たときに、工事責任者から集合住宅の通路からリビングが少し見えてしまうかもしれないから、スカイラナイに目隠しをつけるかどうかと提案された。三井ホームの設計士さんにしても、実際に建ててみないと分からない部分もあるのだろう。しかし、そこまで見られるわけでもないから、目隠しはつけないことにした。目隠しをつけても開放感はあまり変わらないかもしれないけれど、リビングを裸で過ごす習慣もないし、夜間はシャッターを閉めているのだから、あまり気にもならない。集合住宅の通路から見えると言っても、一瞬見えるという程度で、見ようとすればうちのリビングが見えるけれど、見ようとしている人のことを僕も見ることができる。目があったらご近所づきあいのきっかけになると思って、虎視眈々と通路を見ているのは、僕だったりもする。ちょっとキモい人間だ。

 

家を建てる難しさは、平面図である間取り図だけじゃ分からないことがたくさんあるということかもしれない。もちろん、断面図だけでも分からないから、素人としては、りゅうべい設計のプロに任せるしかない。しかし、㎥設計やりゅうべい設計というのは、言いたいことはわかるけれども、三井ホームの最大の売りにもなりそうなコンセプトが多くの人に伝わっていないような気がするのは僕だけだろうか。まあ、立っている人の家、って何が言いたいのか不明だし、他にも違う問題が発生しそうだから、そんなことも言えないだろうけれども。