いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

洗濯に困る!<上>(主夫篇)<洗濯のことを語ると長くなる>

「家事で一番大変なのはなに?と聞かれたから、洗濯と答えた。」

 

困ったことがあった。

 

家事や育児のことを書くときには、主夫篇というカテゴリーを作って書いている。主夫といっても専業主夫ではないので、仕事と家事、育児の両立に悩んだり、遅くまで仕事しても朝から子どもたちに叩き起こされて、寝不足でふらふらしている。

 

家事にしても育児にしても、一つ一つは些細なことが多い。洗濯をするというと、洗濯機に衣類を入れて洗剤をぶち込んでスイッチひとつでおしまい、と思う人もいるかもしれない。しかし、衣類をぶち込むにしても、洗濯表示などを見ながら、適当にぶち込める衣類なのか、それとも、デリケート洗いが必要なのか、色移りがするものなのか、柔軟剤が使えるものなのか、という判断もしなければならない。洗濯機にぶち込むまでにも、このような些細な作業や判断を経て、洗濯機のスイッチが押される。

 

シルクが洗濯できないことが多いというのは置いといても、レーヨンやキュプラはやり方次第でもあると思うし、洗濯不可というものであったとしても、ちょっと状態は悪くなる可能性があるが洗濯してしまえばできないこともない、というものもある。普通の洗剤と中性洗剤を使い分けたり、あるいは、すすぎだけで脱水をしないようにすれば、意外といけるものもある。防水仕様のカッパなどはすすぎだけにして、ビチャビチャなままお風呂場に干したりもする。洗濯は洗濯表示だけでなく、お店の人に聞いてみると教えてもらえることもある。

 

そして、洗濯機のスイッチを押したから終わりというわけではない。衣類の量に合わせて洗剤の量を調整する。柔軟剤もそうだ。またタオルなどが柔軟剤を使っていてもゴワゴワしてきたら、酸っぱい感じの液体を投入したりして、ふわふわになーれと祈る。こうして、自動で洗濯がなされる。

 

我が家の場合は、乾燥機能付きなので、普段着などの選択はこの工程で終わる。乾燥が終われば畳むだけだ。しかし、乾燥機能がない場合は、家族5人の大量の洗濯物を干し、乾いたら畳むことになる。デリケートものなどを洗濯するときには乾燥機能は使えないので、そういう衣類は干して畳んでいる。

 

衣類は乾かして畳んで終わりとはいかない。ほつれている物やボタンがとれた物を修繕する。老眼になってきたからこれがちょっとつらい。寝不足だと目がしょぼしょぼするから余計につらい。それに夜だとさらにつらい。どう直したらいいのか分からないものは、ネットで調べてみたりするけれど、そもそも裁縫がそんなに得意じゃない僕は、ボタンをつけたり、ちょっと破けたりしたものはどうにかなったとしても、少し難しいものになるとどうしたらいいのか分からない。そんなときは、手芸屋さんに行って店員さんに教えてもらったりしている。店員さんに教えてもらうとやり方を教えてくれる以外にも、便利な道具や材料を教えてもらえる。保育園で使うループタオルのループを探しにいったときには、ループヒモにキャラクターのアップリケがついたものを教えてもらった。

 

アップリケはアイロンでつける。もちろん、頑丈にしたいなら手縫いすることもできるけれど、アップリケはそこそこ分厚いのでちょっと力が必要になる。そこで力任せにやってしまうと、針が思った以上の勢いで飛び出てしまい指に刺さってアップリケを血で汚してしまうこともある。僕はあまり器用じゃない。そんなことを話していたら、裁縫上手という裁縫用のボンドを店員さんに教えてもらって、これを使っている。使っているけれども、毎日、洗濯と乾燥機でぶん回されているアップリケは一ヶ月くらいで剥がれてしまう。これを直すのも洗濯のうちだ。

 

洗濯は洗濯や修繕以外にも、洗濯機のメンテナンスがある。洗濯槽に溜まった埃や汚れを取り、排水口に溜まったドロドロしたものを掻き出す。名古屋の保育園に通っていた頃は、ご飯粒がたくさん着いたままの衣類が多かったので、洗濯前にご飯粒をできるだけ取り除いたとしても、お米が残ってしまっているのか、排水口は一ヶ月で何か発酵した匂いがしていた。甘酒のような匂いになる。飲みたいとは思わないけれど、昔、漫画で読んだ「猿の忘れ酒」というのを思い出した。お猿さんが木のウロに果実を置き忘れて発酵してしまって酒になる、とかそんな話だった。

 

ちなみに、妻はこういうドロドロしたものが苦手なので、排水口の掃除はしたことがない。そういえば、若い頃、飲食店でバイトをしていた頃も、排水口や排水溝のドロドロしたヘドロの掃除は僕が率先してやっていた気がする。ぐちゃぐちゃに汚れた箇所を掃除するのは気持ちがいい。最初に触ってみてヌメっとした感覚があるのは気持ちが悪いけれど、その滑りがキュキュッとした状態になっていくのは達成感みたいなのがあって好きだった。

 

洗濯に欠かせない洗剤の補充もこまめにやらないといけない。洗濯の出来や部屋干しの回数が増えるかどうかで洗剤を変えている。うちには、柔軟剤だけでも三種類、普通の洗濯洗剤が三種類、デリケート物は二種類、黄ばみ汚れように一種類、オキシと作業着用の洗剤もある。これらの洗剤を使い分け、補充することも洗濯という家事になる。ちょっと多いかもしれないが、洗濯洗剤もさまざまな用途に合わせて出してくるのだから、その性能を試してみたくなる。

 

洗濯に困る!<中>(主夫篇)に続きます。