いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

ベランダに困る!<上>(新築篇)<ベランダ不要論とベランダ楽しい論>

三井ホームのラナイとかいうやつ」

 

困ったことがあった。

 

僕が家を建てるのは2回目だ。2回目だから、それなりに前回に不便だった部分やこうすればよかったみたいなものを活かした家づくりができると思い込んでいた。

 

1回目の家づくりは10年以上前になる。たしかまだ消費税が8%のときに、急いで作った気がする。消費税が8%から10%に変わるのは、普通に生活をしていると、1円玉でのお釣りが減るからいいんじゃないか、とか妙な考えをしてしまうことがあっても、家などの大きな買い物になる場合は、2%が大きな出費になる。土地代などを考えれば、2%の増額で何百万円と差額が生まれる。そんなことから、消費税8%のときに家を建てることにした。

 

1回目も、高気密高断熱で家を建てた。2回目の家づくりと基本の考えは同じだった。

 

1回目に建ててみて、これはやめようと思ったのが、よく分からずに採用した回遊動線なるものだった。これは犬を飼っていたというのもあるけれど、回遊する動線の途中にゲートを作ってしまったため、回遊しなくなったというのも大きい。回遊動線なるものは、家族構成やライフスタイルと合わせて考えないとうまくいかない。ただ遠回りするだけの動線になった。

 

次に後悔したのは、2階にリビングなどの生活空間を設置したことだった。これは、2階リビングを後悔したというよりも、2階に浴室、洗面台、ランドリールーム、ファミリークローゼットがあったことを後悔したという感じだった。衣類に関係しそうなものは1階の方がいい。浴室や洗面台も1階にある方が便利だ。

 

ではなぜ、2階に浴室やランドリールームを配置したかというと、2階にベランダがあるからだった。ベランダで洗濯物を干すために、同じ階にランドリールームを配置し、洗濯物をしまうためにファミリークローゼットも2階に配置した。これはこれで合理的な考えだと思うし、住んでしばらくは、これが当たり前だと思っていた。なんなら、住んでからも、2階に浴室やランドリールームがあることはよいことのように思っていた。

 

1階に浴室やランドリールームがあったら、2階のベランダまでわざわざ干しに行かなければならなくなる。その方が不便だと思った。2階にランドリールームやファミリークローゼットがあることは、家事動線を考えても最適のように思っていた。しかし、それは2階のベランダで洗濯物を干すということが前提としてあるからだった。

 

高気密高断熱で24時間換気をしている家の生活は、少し違っていた。

 

洗濯物は部屋干しで十分だった。それに乾燥機能付きの洗濯機であれば、そもそも干すような衣類はデリケート洗いしかできない洗濯物ばかりで、バスタオルなどの毎日の選択のメインになるようなものは乾燥機能でどうにかなる。太陽光パネルがついていれば、電気乾燥ですら、昼間なら電気代が気にならない。

 

つまりベランダを使わなくなった。ベランダといえば、ベランダ掃除をするために使うだけという、なんだか本末転倒な使い方しかしていなかった。それにベランダを狭くしてしまったので、掃除するのも狭くて大変だ。室外機置き場でしかない。

 

もちろんベランダも使うことがある。布団を干すときなどはベランダだ。というか、布団を干すくらいでしか使わなかった気もする。あとは、鳥や虫が来る場所でしかなかった。玄関ポーチの上にベランダがあったことから、軒の役割もしていたとは思うけれども、軒は軒で作ればいいとも思った。

 

なんだかおかしいと思うようになるのに時間はそう必要なかった。

 

ベランダを日々の洗濯で使わないのであれば、わざわざ2階に浴室やランドリールーム、ファミリークローゼットがある意味ってなんだろう? 1階にランドリールームを作って部屋干しがしやすいようにすれば、家を出るときや帰宅したときにもっと楽になるのではないだろうか? そう思うようになっていた。そのときは、2階リビングがいけないとも思った。

 

2階リビングというか、これも、2階リビングが問題というよりも、2階にキッチンがあることで、買い物をわざわざ2階にまで運ぶ不便さがあったというのがある。それに生ゴミを2階から運ぶときに生ゴミの汁が1階まで滴り落ちることもあったというのが、いやだなあと思っていた。

 

しかし、2階キッチンにしても、買い物をわざわざ2階まで運ぶ面倒さは、マンションなどに住んでいれば当たり前というか、そもそもスーパーマーケットなどから家まで運んでいるのだから、それに比べれば誤差の範囲だ。毎日気になるわけでもない。逆に、2階にキッチンがあることで、暗くなりがちなキッチンの採光も確保できるし、小さい子供が多い場合などはキッチンからダイニングが見渡せるようにしたいということもあるのだから、2階にリビング、ダイニング、キッチンをつなげて広々とした空間を作れる方がいいように思う。

 

そうなると問題は、2階リビングというより、2階にベランダがあるせいで、水回りが2階に集中してしまうということなのかもしれないということになった。つまり、ベランダがないのであれば、もう少し自分たちの生活に合わせた間取りにできるのではないか? ということだった。

 

また、キッチンと浴槽、ランドリールームが一緒になることで水回りが集中してしまって、なんだかその辺一体がジメジメした感じなってしまうというのがある。これも1階と2階で分離させながらも、配管の関係上、上下で重なるような間取りにすれば、水回りを分離させつつ水漏れの被害も軽減できるような気もした。

 

これらのことを踏まえて、2回目の家づくりでは、断固としてベランダを拒否するつもりだった。それにネットなどを調べても、合理的な家づくりでは、ベランダ不要論が圧倒的で、僕の考えとも一致していた。理由もだいたいおなじだった。

 

ベランダに困る!<中>(新築篇)に続きます。