いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

洗濯に困る!<下>(主夫篇)<家事はこどもがいるときに、という教えが守れない>

洗濯に困る!<中>(主夫篇)の続きです。

 

洗濯は些細なことが積み重なる。保育園から持ち帰るものだけでも洗濯の手間は別にかかるものだ。布団もそうだし、上履きもある。夏場はプールバッグもある。たまに手抜きをしたくなることもあるけれども、薄汚れた上履きを履かせることに妙な罪悪感を覚えてしまうのも育児あるあるかもしれない。人並みにしてあげたいと、多くの保護者が思うことで、人並みのハードルが上がっているんじゃないだろうか。昭和の頃は、ボロボロの上履きや靴を履いている子どもがたくさんいたように思うけれど、それは単に、僕が育った場所が貧困地域だったというだけかもしれない。新興住宅街の子どもたちは綺麗な靴を履いていた。

 

困ったことあった。

 

家事と育児をしていると、保育園の上履きなどの洗濯は後回しになりがちだし、手抜きポイントでもある。それに忘れがちなのだから、洗濯できなくても仕方ない。きっと、その園児の上履きが汚いのも、家事育児の手抜きポイントとして上履きの洗濯が選ばれたにすぎないのだろう。僕もそうしてしまうからよくわかる。それに、靴なども綺麗にした翌日に水たまりで元気に遊ばれてしまったりするから、無駄なことをしたんじゃないかと、脱力してしまうこともある。しかし、ここを手抜きポイントにしていいものか? と思ってしまうと、これまた些細なことが積み重なる。

 

洗濯とは、結局のところ、清潔を保つということで、それは衛生的な面もあるし、皮膚病の予防や、掃除と同様にハウスダストやダニのアレルギー対策をしている。洗濯は見た目だけの問題じゃない。それに洗濯しない衣類は皮脂などがこびりついて繊維にダメージが残り、破れやすいような気もする。洗濯しすぎても衣類はダメージをくらうから、これはこれで難しいバランスでもある。

 

新しい家に引っ越して、洗濯業務が一つ減った。それはカビ対策だ。前に住んでいた部屋はカビが発生しやすい部屋だった。断熱性気密性が低く、換気システムもない。それでいて北側の部屋に衣類をしまっていたから、梅雨の時期だけなく冬場もカビが発生した。カビの発生を抑えるのは第一に換気、そして湿度コントロールだ。毎日洗濯して、清潔にしていたとしても、そして扉のない通気性のよいクローゼットを使ったとしても、部屋によってカビが生える。洗剤に防カビはないのかと思って洗剤の表示を見ると、洗濯槽の防カビは書いてあるが、衣類の防カビは書いていない。

 

カビ対策は洗濯だけではどうにもならない。掃除や毎日の換気などが必要になる。そしてそんなことやってられない。カビが一度発生してしまったら、毎月のようにカビ対策をしなければならない。カビとの戦いは家事の領域を超えている。これは業者を呼ぶしかない。実際に、業者を呼んでみた。結露対策の一環で防カビ加工をしてもらった。しかし、その防カビもそこまで効果があったのかは分からない。薬剤を塗布してもらったけれど、半年後にはカビが生えていた。気密性断熱性の低い壁だと壁とクロスの間に水が溜まってしまう。そのためすぐにカビが生えることになる。引っ越すしかない。防カビのスプレーやバルサンみたいなものをしても一ヶ月もすればまたカビの気配がする。

 

新居への引越しはカビとの戦いを終わらせてくれた。気密性断熱性によって壁の間に結露は起きず、また換気システムのおかげで湿気も溜まらない。問題は、以前の部屋で使っていた衣類にカビが残っていないかどうかだ。カビは湿度65%で繁殖しやすくなるから、湿度を65%以下に保つようにする。このことは家のシステムがやってくれる。僕にできるのは、すべての衣類や布製品、そして革製品などのカビを除去することだった。これがなかなか大変だった。綺麗に見えるものでも、温水で洗濯した。カビが発生していた物に対しては、防カビなどのスプレーをかけ重点的にメンテした。カビ用のグッズだけでも二万円くらい使ったかもしれない。

 

引っ越してきて一ヶ月、カビ対策を洗濯と修繕を中心に行った。いまのところ、カビ臭い衣類はない。また以前の部屋と違って、カビが発生する環境ではないから、そこには安心している。とはいえ、カビの根っこは意外と深い。これは洗濯ではなく掃除ジャンルになるけれど、掃除もカビ対策を中心に行っている。風呂場や水回りは定期的にチェックしなければならない。水回りも換気システムのおかげで、以前住んでいたところよりもカビが発生していない。

 

洗濯はだいたいこんな感じだ。ああそうだ、会社員などの家庭だと、ここにアイロンという業務もある。幸い、我が家は、妻も僕もカジュアルな服でいい仕事なので、アイロンはたまにで済んでいる。でも、これも子どもたちが大きくなったら制服のアイロンがけという作業が増えるのだろう。子どもたちが中学生になったら、アイロンかけをマスターしてもらおう。

 

洗濯などで困るとクリーニング屋さんに相談したりしたものだ。僕が洗濯表示などを気にするようになったのは、クリーニング屋さんに洗濯の仕方を教えてもらってからだった。妻と結婚して、すぐに妊娠して、僕が家事の大半をやるようになってから、慌てるようにして家事の勉強をしたときだった。なんだか懐かしい気持ちになった。