いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

パンクに困る!<下>(主夫篇)<パンクと名古屋走り>

双子を保育園にお迎えに行って、保育園のある山を下って、元気に二つ目の山を登ろうとした矢先にパンクしてしまった。どうにか山の上までは双子を乗せたまま自転車を押して上がったけれども、タイヤやチューブがひどくなってしまうかもしれないということで、双子には歩いてもらうことした。ちなみに、パンクの原因は、大きいホッチキスの針が刺さっていたことだった。踏んでしまったか、それともイタズラで刺されたものか、それは分からない。二度目があったらイタズラだろう。

 

困ったことがあった。

 

山を一つ超えて、三つ目の山を登った。双子は疲れていそうだったけれど、まだ歩けるということだった。次女が転んだ。そのときになって気がついたのだけれど、次女は上履きのままだった。僕がちゃんと確認しなかったのが悪い。お迎えのときに次女がぼーっとしていたのだから、いつも通りにやらずに忘れ物がないか確認すべきだった。上履きで山を下ると転びやすいのは、つま先が上に向いていないからだろう。次女の歩き方にも注意を払わなければならなくなった。

 

そして歩道は、部活帰りの高校生の自転車が走るようになった。多くの高校生は僕がいる側を自転車で走り抜けていった。僕は僕で自転車が通り抜けやすいように歩道の片側を空けていた。1人の高校生がちゃんと前を向いているにも関わらず、なぜか子供の横を通り抜けようとしていた。左側通行を心がけるならば、僕の方を通るはずだし、子供たちの横は明らかに道幅が狭いというか、高度な運転技術があればギリギリ通り抜けることができるかもしれないけれど、それだって幼児が少しでも横に動けば当たってしまうくらいの幅しかない。どういうつもりで彼が子供たちの横をすり抜けようとしているのか、さっぱり理解はできなかったけれど、名古屋ではたびたび味わった現象でもある。歩道でなぜか幼児の横を自転車で通り抜けようとする人は老若男女問わず名古屋ではよく見かけた。これが自転車版の名古屋走りの一つだと思っている。

 

「あぶない、何考えてるんだ!」

 

と僕が怒鳴ると、「すみません、すみません」と謝って、僕の方にハンドルを切って通り抜けていった。真面目そうな高校生だったんだけれど、何がしたかったのだろう。付け加えると、名古屋でやべえ感じの運転や態度をとる人は見た目が真面目そうな人に多い。明らかにやべえ感じの外見の人は優しいというか周囲の動きに配慮しているような印象もある。不思議だ。先日も、自転車に乗っていたら、僕が通りやすいように大型犬を歩道の横にどかして止まってくれたのは、明らかにそっちの感じの人だった。話がそれてしまった。

 

そんな道中だったけれども、どうにか無事に家についた。

 

妻には何度もLINEを送っていたけれど、既読がつかなかった。妻は、長女のお迎えに行っている。僕の予定としては、お迎えから1時間くらいかかってしまった僕らよりも、先に妻と長女が帰宅しているだろうから、次女と三女を妻に渡して、そのまま僕は自転車の修理に行こうというものだった。しかし、妻と長女はまだ帰宅していない。LINEは既読にもならない。困った。

 

仕方ないので、次女と三女を連れて、ショッピングモールの自転車屋さんに向かった。次女と三女はクタクタだ。幸いなことに、ショッピングモールの自転車屋さんがパンク修理をしてくれるということだった。順番待ちというのもあって、1時間後に引き取りにくることして、次女と三女が飲みたがっていたスムージーを頼んで、仲良く一杯のスムージーを飲んでいた。そこに妻と長女が現れた。偶然だった。妻と長女は、長女のお友達と遊んで、その後、子供たちのお菓子や長女の朝食を買いにショッピングモールに寄ったということだった。

 

妻と長女の買い物が終わった。パンク修理が終わるまではもう少し時間がかかる。一旦、家族全員で家に帰ることにした。そして僕だけすぐに自転車屋さんに戻って、修理の終わった自転車に乗って家に帰った。翌日は無事に自転車で保育園に双子を送ることができた。

 

園児3人、別園、双子、このような環境だとパンクひとつで大事になってしまう。双子の体力が思ったよりもあったのはよかったけれど、2人はその夜はもちろん、次の日も「疲れた」と言っていた。