いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

TDバンクに困る!<下>(ボストン篇)<口座開設と帰国後の住所変更>

TDバンクに困る!<中>(ボストン篇)の続きになります。

 

アメリカ在住中に双子が生まれてしまった。それはアメリカ国籍を持つ子供が生まれたということになる。我が家にはアメリカ人が二人いるということもなる。それだけだとなんだか楽しそうだけれど、二重国籍というのは、それぞれの国でいろいろ手続きが必要になることがあるということだった。我が家の二人のアメリカ人のためにはアメリカでの銀行口座はあった方がいいみたいだ。

 

困ったことがあった。

 

そんなことから、僕らはTDバンクに口座を作ることにした。この口座作りのすったもんだはすでに書いたけれども、もう一度書くと、

 

TDバンクの口座を作るときに、支店のマネージャーに、数ヶ月後に日本に帰国することを説明し、アメリカ生まれの子供たちが二重国籍になることから、将来的にアメリカでの手続きも必要になると思うから、口座を作りたいとかそんなことを話した。そして、帰国後は、日本の住所に住所変更したいということを伝えて、口座を作った。

 

「国籍がアメリカにあるなら、ここで口座を作った方がいいね。日本への住所変更は簡単にできるよ!」

 

ということだった。で、そんな感じで、口座開設をしたのだけれども、二週間で届くと言われた銀行カードは届かない。窓口に行くと、よく分からない、知らない、ということで、またアメリカの悪い部分が出てるなあとか思いながら、諦めずに食らいついて、窓口の人に、僕や妻の名前や電話番号を調べてもらうと、何か情報が出てきたらしい。情報はあるが、口座はない。その謎の正体は、僕らの口座開設の手続きは途中になっていて、カードの発送以前に、まだ開設したことにもなっていない。僕らの銀行口座はまだ作られていない。けれども、僕らの情報は登録されている。一日二日ならまだ分かるけれど、もう、何週間も経っているのに、一体どういうことだ? ということで揉めていると、マネージャーが出てきた。あれ? 口座を作る時に担当してくれたマネージャーは? みたいに話していると、

 

「彼女は先週辞めた」

 

ということだった。で、なんでこんな問題が起こっているかというと、その辞めたマネージャーは突然辞めてしまったらしく、なんの引き継ぎもできていないということが原因。それに引き継ぎどころか、辞めたマネージャーがデスクの鍵を返却していないので、マネージャーデスクの引き出しが開けられないという。なんともアメリカらしい。TDバンクはカナダの銀行だけれども、僕が手続きをしたのは、ハーバード支店みたいなところだ。数日後、引き出しが開いたらしくて、そこに僕らの書類が入っていたと新しいマネージャーから連絡があった。笑っていた。急いで手続きをして、すぐにカードを送ると言われた。無事にカードは届いた。

 

そんなTDバンク。

 

信用するというのはちょっと難しい。辞めたマネージャーが豪快な人だったのか、それとも、TDバンクが豪快なのか、その判断は難しいけれど、日本の大手銀行だったらあまりないミスかもしれない。ATMのシステムがダウンしまくっている大手銀行もあるけれど。

 

そんなTDバンクだけれども、どうにか口座は作り、手数料がかからないように、定期的に少額が引き落とされるものの引き落とし先にしたりして、日本に帰ってからも月一で利用していることになっている。

 

日本に帰ったら住所変更しようと思いながら、なかなか住所変更しなかった。それは僕らが引っ越しばかりしていたというのもある。それでも、名古屋に引っ越してきたときには、名古屋に数年住むつもりだったというのもあって、TDバンクのクレジットカードの期限が切れてしまってアメリカの住所に新しいカードが送られないようにと、期限までにはまだ猶予はあったが、住所を変えることにした。

 

意外と面倒だった。

 

まず、web上で住所を変えようとしても、二段階認証で電話に確認コードが届くことになっているが、僕らのアメリカでの電話はすでにない。そもそも日本にいる。もっとも簡単な手続きであるところのweb上での住所変更はいきなり躓いた。

 

そうなるともう電話しかない。TDバンクに電話した。Skypeで。電話したところで、解決はしなかった。困ったものだ。

 

電話で分かったのは、支店に電話しなきゃいけないということだった。あの支店だ。マネージャーが書類をデスクにしまって鍵をかけて、そのまま辞めてしまう支店だ。妻とそんな思い出話をしていたら、支店に電話するのが面倒になってしまって、住所変更のことはしばらく放置してしまった。

 

とはいえ、放置したままにするわけにもいかない。新しく引っ越す場所は家を建てている。お互い実家というものがない妻と僕からすれば、この先、何十年と変わらない住所を持つことになるわけだから、そこの住所に変更すれば、もう住所変更などで煩わしい思いをすることもない。あの支店に電話をかけよう、ということになった。

 

ハーバード大学の近くにあるTDバンクの支店に電話した。もしかしたら、あんなところだから、その支店がなくなっているんじゃないかとかちょっと不安になったけれど、どうにかその支店はまだ存在していた。ふと、あのあたり、ハーバードスクエア駅周辺のことを思い出した。

 

手続きは簡単だった。辞めたマネージャーが言う通りだった。電話して、日本の携帯電話で二段階認証をやって、そして住所変更。住所変更はプルダウン式だから日本の住所は打てない。その辺はメッセージで書いたけれど、このメッセージはセキュリティのためちょっとの時間が経つと消えてしまう。住所でえっと、とか思ったらアウトだ。

 

こうして無事に住所変更はできた。

 

あとは、子供たちが将来、自分たちの国籍をどうするかだ。これはまあ、10年以上先の話かもしれない。