いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

TDバンクに困る!<中>(ボストン篇)<二重国籍と銀行口座>

TDバンクに困る!<上>の続きになります。

 

アメリカ生活をするときに、どの銀行で口座をつくればいいのか。答えは簡単で、大手の方が使いやすいし便利だと思うから、大手の銀行がいいとは思う。小さい銀行みたいなところで作るのも面白いけれども、国外からの送金などで、最初はちょっとバタバタしてしまう。そんな銀行の話も、もう関係ないかと思っていたら、銀行口座を新しく作ることになってしまった。

 

困ったことがあった。

 

アメリカの良い悪いはなかなか一口では言えないものだ。今でもアメリカが好きなのか嫌いなのか、僕には分からない。結構、好きだと思う。

 

そんなアメリカだけれど、また住みたいとは思わない。数ヶ月滞在するならいいけれど、1年以上いるのは耐えられないと思う、一時帰国を頻繁にするのなら2年でもいられるかもしれない。一時帰国できるかどうかは異国の地で暮らすストレスお考えると大きな違いだ。アメリカに住んでいたとき、アメリカ滞在にうんざりするみたいな愚痴を同じアメリカ在住の日本人に言うと、「アメリカ楽しいよ、もっと居たい」と言われたりした。年に2回も3回も一時帰国できる人が決まってそんなことを言うのだから、なんだか複雑な気分になった。アメリカ滞在の愚痴で分かり合えたのは、一時帰国をしたことがない人だった。

 

もうアメリカに住むことはないだろうから、小さな銀行の口座が帰国後に使えなくなったところで、とくに問題ない、と思っていた。

 

そんなアメリカ滞在中に、子供が生まれてしまった。しかも双子だ。

 

アメリカで生まれてしまうと、子供はアメリカ国籍を手に入れてしまう。で、うちの双子は、親が日本人というのもあって、日本国籍でもある。二重国籍だ。

 

二重国籍というと、それだけで違法じゃないかとか言われることもある。調べてみると、違法ではないらしい。ただ、日本では二重国籍を推奨していないということらしい。領事館でもそんな張り紙を見たような気がする。

 

二重国籍が問題になるのは、子供が成人した後と言われたので調べてみた。アメリカ国籍を持っていると、日本で働いたりしたら、アメリカに税金を納める必要があるとかどこかに書いてあった。もちろん、日本国籍もあるから、日本にも税金を納める。つまり、二重国籍は二国納税者にもなる。これはこれで二重国籍を維持するのは大変だ。

 

我が家では、二重国籍の問題は、子供たちが大きくなってから、どうするか話し合って決めることにした。

 

二重国籍のことそれでいいけれども、問題は、もし子どもたちがアメリカに住みたいとか、アメリカ国籍を維持したいと言ったときに、さてどうするかということだった。

 

アメリカで知り合った家族の中には、三重国籍、四重国籍なんて人もいた。今でも連絡を取り合う仲のいい家族だ。

 

その家族の子どもさんは、2歳にして三カ国語を話していた。セミリンガル問題を気にしているようで、母語をしっかりさせたいとも言っていたけれども、母語を英語にするのか、スペイン語にするのか悩んでいた。親二人の母語スペイン語らしいが、二人とも子供のときから英語も母語同様に使っていたということだった。お婆さんが日本人ということもあって、お子さんは、英語とスペイン語と日本語を話していた。国際的だ。

 

で、この友人に、二重国籍のことを相談していた。

 

二重国籍は問題じゃないが、国籍がある国とはたまに何かしらの手続きをすることがある。そのとき、その国の銀行口座があると便利だと思う」

 

旦那さんは金融関係の仕事をしていて、銀行などの手続きに詳しい方だった。

 

「口座を持つなら、大手の方が海外とのやりとりができるからいいと思う」

 

そんなことから、僕らは帰国数ヶ月前なのに大手銀行で銀行口座を作ることになった。

 

金融マンの旦那さんのおすすめは、バンク・オブ・アメリカではなく、TDバンクだった。なにがおすすめかというと、口座の残金での手数料の違いということと、個人的にバンク・オブ・アメリカはあまり好きじゃないということだった。そのあと金融マンとしてバンク・オブ・アメリカの批判をしていたけど、僕にはよく分からなかった。英語だからなのか、金融に僕が疎いからはさておく。

 

TDバンクに困る!<下>(ボストン篇)に続きます。