いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

ビーンブーツに困る!<上>(ボストン篇)<ビーンブーツのサイズ選び>

アメリカの返品あれこれ」(長女1歳2ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

ネットでの買い物が増えると想像していたものとは違うということがある。そんなときに返品できるのはとても助かる。

 

Amazonなどでの注文は多くの場合、返品ができる。とはいえ、日本に住んでいると、返品はあまりしちゃいけないんじゃないか、とか思いやすい。

 

僕もアメリカに行く前は、多少、予想と違っていても返品はあまりしなかったし、そもそも返品の手続きが面倒だったりもするし、こちらで送料負担もしなければならないこともあったから、返品の方が面倒だと諦めていた。

 

僕がアメリカで最初に返品したのは、L.L.Beanのブーツだった。

 

L.L.Beanは日本でも有名な防寒系の衣類を扱うブランドで、値段はお手頃というのもあって着用している人もそれなりに見かける。アメリカ、とくに僕が住んでいたボストンは、L.L.Beanの本社と工場があるメイン州の隣のマサチューセッツ州というのもあるし、L.L.Beanとのつながりも深い街ということもあって、L.L.Beanを着ている人は多く見かけた。

 

L.L.Beanで有名なのは、Bean bootsと言われる下半分がゴムになっている靴だろう。これは短靴から長いブーツまで種類がある。

 

このビーンブーツがどのように開発されたか調べてみるとなかなか面白い。ゴムと皮をくっつけているから、防水性も高いし、雪でぬかるんだ道が多いボストンあたりだと最適な靴でもある。しかし、開発当初は、ゴムと皮を繋ぐ部分が脆かったらしく、不良品が多く出た。

 

そんなことから、ビーンブーツは、返品を受け付けた。そして返品制度で信頼を勝ち取ったというのがある。もちろん、返品ばかり受けていたら赤字もいいところだから、返品されないような品質を目指すというのもあったと思う。実際、いまでも縫製がずれていたりなんなりというミスもあるらしい。しかし、そこはL.L.Bean。笑顔で返品を受け付けるのも、アメリカらしいクラフトマンシップということになっている。

 

そんなL.L.Beanビーンブーツをオンラインで注文した。縫製には問題なかったけれども、サイズが大きすぎた。ブーツの説明にも、冬用の分厚いソックスと一緒に履くことを想定しているからサイズが大きいという特徴があります。そのため普段より小さいサイズでお買い求めください、とある。

 

普段より、ハーフサイズ小さめを注文した。僕も冬用の靴下を着用するから、こんなもんだろと思ったら、思ったよりも大きかった。返品して、もうハーフサイズ小さいものに交換してもらった。これは僕がいけないんだけれども、まだ大きかった。

 

2回も返品するのはどうかと思った。しかし、大きい。困った。

 

ということで、ボストンのL.L.Bean実店舗に返品するブーツを持っていって、実際に着用して交換したいという要望を伝えた。店員さんはものすごい笑顔で、「大きかったでしょー、自由に履いてみて!」ということだった。

 

いつも履く靴はあまり基準にならないものだ。

 

革靴とスニーカーのサイズの違いというのがある。スニーカーは靴紐を解かないまま着脱する人がいることから分かるように、スニーカーでちょうどいいと思うサイズは、革靴のサイズより1cmほど大きいものを選んでいるが多い。僕もスニーカーだと27.5cmから28cmを選んでしまうけれど、革靴やブーツは26.5cmや27cmが適正サイズになる。

 

革靴を履くことが減っていたというものあるし、なぜか僕の持っている革靴はスニーカーと同じ27.5cmのものが多かった。なぜだろう。

 

そんなこともあって、ビーンブーツを買うときに、スニーカーよりハーフサイズ小さい27cmにした。US表記だとUS9というサイズだ。で、返品してUS8.5=26.5cmにしたのにまだ大きかった。根本的に間違えていた。スニーカーサイズを基準にしていたということだ。

 

店舗に行って、冬用の靴下で履いてみた。US8=26cmがちょうどよかった。店員さんから「そのソックスでいいのか? こっちの冬用で試した方がいいんじゃないか?」とビーンブーツ用のソックスを見せてもらった。ものすごい分厚さだった。このソックスを履くとなると、US8は少しタイト気味になる。靴だけじゃなく靴下まで考慮しないといけない。

 

迷った。ビーンブーツとビーンブーツ用のソックスならUS8.5もいい。しかし、そんな分厚いソックスは足が蒸れるに決まっている。他の靴も履けなくなる。

 

US8のビーンブーツを買うことにした。ちなみに、その後、ビーンブーツ用のソックスを買った。部屋で寒い時に履くルームソックスとして使っていた。

 

結局、2回ほど返品したことになったけれども、どうにかちょうどいいビーンブーツが手に入って、ボストンの雪道で活躍した。

 

そのあとブーツや革靴にはまるようになって、靴のサイズ感はブランドによっても変わるし、皮の種類でも変わるし、木型でも変わることなどを学んだ。靴のサイズ感について教えてくれたのがビーンブーツだった。

 

なんということもない話だけれども、長くなってしまったので、ビーンブーツに困る!<下>(ボストン篇)に続きます。