いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

またまた引越しに困る!<下>(主夫篇)<またまたまた引越しで紛失物>

またまた引越しに困る!<中>(主夫篇)の続きです。

 

引越しと一緒に廃品回収もやってくれるサービスはとてもありがたかった。育児に追われて捨てたい物も捨てられない状態で、このままいけばゴミ屋敷の完成か?と思われたところで、ウェルカムバスケットさんに助けてもらうことになった。相見積もりのときの交渉はお値段だけじゃないということは、あまり聞いたことがないけれども、この辺は魚心あれば水心というやつかもしれない。ちょっと違うかもしれない。とはいえ、廃品と紛失物は似て非なる物、廃品か紛失物かは僕らにしか判断できないことでもなる。そうなるとなかなか難しいサービスでもあるのだろう。

 

困ったことがあった。

 

引越し自体も楽しげな雰囲気の中で、何が廃品で、何を運ぶかとかやりながら順調だった。途中、友人宅に運ぶ物が違う物になっていたりして、手違いもあったけれども、引越しは搬出も搬入も時間通りに行われた。物もたくさん処分できたのでとてもスッキリした引越しだった。

 

しかし、今回は開梱作業は自分でやらなければならない。前より広い家に引っ越したということもあって、段ボールはそこまで邪魔ではない。少なくとも、段ボールをどかして眠る場所を作らなければならないというほどではない。前より広い場所に引っ越す人は、開梱作業は自分でやった方がいいかもしれない。もちろん、廃品回収とセットならということなんだけれども。

 

大量の段ボールを開梱していった。必要なものから開けた。4月は雨も多かったので、雨用のブーツを探していたけれど見つからなかった。まあ、そのうち出てくるだろうと、玄関周り、台所、子供たちの荷物などを次々に開梱していく。最後は、僕の150箱の本が入った段ボールになった。これも毎日少しずつ開梱していく。僕の雨用のブーツと妻の革靴が見つからない。もしかしたら、本の段ボールの奥に埋もれているのかもしれないということで、毎日段ボール山を解体していった。

 

廃品回収は開梱後もやってくれるということだったので、ここでも大量の廃品が出た。前の住処で大量に発生してしまったカビの被害にあったものなんかもバンバン捨てることにした。そんな中で必要な物を廃品にしないよう、ガムテープで色分けしながら廃品とそうでないものを開梱していった。

 

全部開梱してみたけれど、お目当てのブーツと妻の革靴は見つからなかった。玄関あたりの荷物がたぶん、段ボールにすれば二つ分ほどない。営業さんに電話してみた。

 

「ちょっと現場の者に聞いてみますね。何がないんですか?」

 

「玄関から入って左手の棚にあった靴が7足くらいないです。あと靴べらやシューケア用品もないです」

 

アートさんのときは、このあとの折り返しの電話で嘘をつかれた。アートさんというか、作業員の方が嘘をついて、その嘘をそのまま伝えられたという感じだ。で、揉めた。少しやな予感がした。

 

ウェルカムさんから電話があった。

 

「作業の者に聞いたら、確かに梱包させていただいたということでした。どんなものかも覚えているし、間違いなくうちで梱包させていただいた物ということでした。いま、そちらにないのであれば、私どもの方にあると思いますので、もうしばらくお待ちください」

 

正直者だった。

 

アートさんにしても、ウェルカムさんにしても、引越しで物がないということは同じなのに、嘘をつかれるか、正直に話していただくかで、印象は全く違う。嘘は許せないけど、ミスは許せる。

 

それにウェルカムさんの場合は、廃品回収もしてもらっているから、どうしても、こういうミスは起きやすいと思う。その後の話だと、廃品回収は廃品回収の場所で選別しているから、そちらを確認して見つけ出すということだった。

 

そしてしばらくすると、見つかったという連絡があった。形状や靴のブランド名などを照らし合わせて、僕らの靴であることが分かった。シューケア用品もあった。で、持ってきてもらうと、足りなかった。もう一箱がまだ見つかってないということだった。僕の雨用ブーツと、スニーカー、妻の革靴がもう二足だと思う。それと子どもたちの砂場遊びの道具や、その他の細々したものがあったと思う。

 

「もし、見つからなかったらなんですけど、弁償させていただくことになります。ただ、弁償という場合は、新品での弁償というわけにはいかないのですけれども、どうしましょうか?」

 

「誰のか分からない中古の靴を用意されても困りますから、どうしましょうねえ。」

 

「一応、同じ靴の中古の相場を調べさせていただいて、その金額で弁償という感じになるかと思うのですが」

 

なかなか難しいところだ。そこそこの値段の革靴を履いている人なら分かると思うけれども、こまめにメンテナンスしている革靴は足に馴染んで履きやすくなる。僕は靴磨きが趣味というか、それなりに大切にしながら履いている。そのため、中古といっても、大切に履いている人の中古と、ただただボロボロに履いている人の中古ではまったく違うと思っている。その辺の価値観をどう考えてくれるかどうかで、弁償の内容も変わってくる。

 

営業さんも、家電とかの弁償だと分かりやすいんですけれども、革靴は難しいですよね。ということだった。

 

靴は靴でシューズボックスみたいな箱を引越しのときに用意すればいいんだろうと思った。そうそう、僕が大事にしているいくつかの靴は、引越し屋さんの梱包任せにせずに、前もって梱包していたりした。妻は全ての革靴を棚に置いていた。雨用ブーツが出しっぱなしになっていたのは、雨のときに必要になるからしまえなかったというのがある。

 

さて、僕らの靴は出てくるのだろうか。シューケア用品は出てきたけれども、馬毛ブラシは紛失物の一つになっているため靴磨きができないまま1ヶ月。待ちくたびれて馬毛ブラシを買って靴磨きをしています。ちなみに、僕の雨用のブーツはダナーライトというブーツです。