食洗機用洗剤に困る!<1>(主夫篇)の続きになります。
僕は食洗機が好きだ。16歳の頃に業務用の食洗機に出会ってから、食洗機を見るとワクワクする。食洗機なんてどれも同じだという意見を尊重しないわけじゃないけれども、そう、確かに、皿が洗えればいいという意見は全くその通りなのだけれども、どんなふうに洗うのか、洗ったあとがどうなっているのかという違いがある。日本製の食洗機は温風付き、乾燥機能付きの食洗機が主流で、これは日本のライフスタイルに合っていると思う。こまめに洗う日本の家庭では、そんな食洗機がいい。アメリカで使っていた食洗機には温風もないし、乾燥機機能なんて洒落たものはなかった。
困ったことがあった。
乾燥機能がない食洗機の場合は、基本的に洗い終わったあとにそのまま放置して、要は水切りとして食洗機を使うというものだ。そのため、アメリカの食洗機は大きく、1日に1回、夕食後に食洗機を回して、翌日は食洗機の中から使うお皿を出すというようなことができる。ズボラなやり方かもしれないが、アメリカはズボラに優しい仕様になっているというか、ズボラなやり方をズボラと思わず、合理的だと捉えるのがアメリカ式だと僕は勝手に理解している。
水切りとしての食洗機を考えると、洗剤が大事になってくる。どういう意味で大事かというと、水切りの良さがあるかどうかという意味で大事になってくる。
乾燥機能がなくても、お皿の水切りや乾燥が早いのは、温水を使うというのがある。アメリカの食洗機は温水を使っていたから、水だけの食洗機よりも乾燥機能がなくても乾燥しやすくはある。それに結構、高温だったと思う。そして、どんな洗剤を使うかということも大事になるけれど、アメリカでは、真ん中に赤いボールが嵌め込まれている食洗機用洗剤が一般的で、だいたいこれだった。セールになっていたりクーポンでもこの赤いボールの洗剤ばかりだった。
この赤いボールの洗剤だけれども、一つ一つが個包装になっているにもかかわらず、たまに赤いボールが見当たらないものもあった。赤いボールがついているのが、この洗剤の売りなのについてないのがある。そして、そのついていないものを使っても違いはとくに分からなかった。
日本で使っていたのは、粉末状の洗剤だった。食器をセットして上から粉洗剤を振りかけた。ちょっと10年以上前のことなので記憶がおぼろになっているけれども、食器をセットする前に粉洗剤を入れた方がいいということがわかって、途中からは最初に洗剤を入れていたような気がする。食器をセットしたあとに洗剤を入れると、食器の上に洗剤が残ったままになっていることあったとか、たしかそんなことが理由だった。まあ、今使っている食洗機とは違うし、業務用の食洗機の液体洗剤のチューブほどには楽しみも見出せなかったので、僕にとっては趣味的な気持ちが動かないものでしかない。粉が残っていたらいやだ、というだけの、実務的な、ちゃんとした理由しかないから、あまり覚えていない。
アメリカの食洗機に話を戻そう。
真ん中に赤いボールが挟まっている固形洗剤は、ちょっとカッコよかった。効果的かどうかも分からないし、水切れがいいのかもよく分からなかったけれど、ちょっとカッコよかった。寝る前に食洗機を回して朝に食器を出すと、キュッキュとした感じもあった。しかし、たまに、ヌメっとした感じもあった。洗剤が残っているような感じだ。
アメリカに来たばかりの頃は、長女が5ヶ月ということもあって、長女はミルクを飲んでいた。哺乳瓶はガラス製とプラスティック製があった。ガラス製は耐熱ガラスということもあったし、ガラスは水切れがいいので食洗機で洗ってもキュッキュとしていることがあった。プラスティック製の哺乳瓶は物によっては食洗機の高温で曲がってしまったのもあったし、変形しないものであっても水切れが悪いものがあった。水切れの悪い物の内部を触るとちょっとヌメっとしていた。哺乳瓶の場合は、そもそも煮沸消毒をするというのもあるから、食洗機を使ったあとに手洗いして煮沸をしていたときに、わざわざ食洗機を使う必要もないんじゃないかと思って、哺乳瓶に関しては数回しか食洗機を使わなかったと思う。
食洗機用洗剤に困る!<3>(主夫篇)に続きます。