いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

水筒に困る!<中>(主夫篇)<水筒の話のはずが水切りの話になっている>

水筒に困る!<上>(主夫篇)の続きなります。

 

水筒の置き場所の話をしようと思っていたのに、水筒の置き場所に切っても切り離せない水切りの話をしようと思ったら、今度は哺乳瓶の話になってしまった。果たして、水筒の話ができるのか。

 

困ったことがあった。

 

 渡米してしばらくして、長女は離乳食になった。哺乳瓶はいらなくなった。渡米先まで持って行った哺乳瓶用の水切りは不要になったかと思ったら、これはこれで使えた。アメリカの食洗機は乾燥機能がないというか、大雑把というか、食洗機で洗ってしばらく経ってもビチャビチャなことが多かった。夜のうちに食洗機を回して、朝になって食洗機をあけても水が切れていないことも多かった。食洗機の問題なのか洗剤の問題なのか、当時はあまり考えていなかった。

 

 そんなときに、哺乳瓶の水切りが役に立った。もちろん、水切りが大好きな僕は、アメリカでも大きめの水切りを買っていた。食洗機自体が水切りになると思っていたのに、水切りとしての食洗機にはならなかった。

 

 こうして我が家の哺乳瓶水切りは第二の人生を辿ることになった。ボトルホルダータイプはグラスや水筒を置くと大きさが合わなかったので捨ててしまって、芝生タイプが活躍した。離乳食の道具などの小物を乾かすのにちょうどよかった。

 

 そうこうするうちに双子が生まれた。また哺乳瓶の日々だ。

 

 長女のときの哺乳瓶の煮沸と乾かしを思い出した。しかも今回は双子だし、アメリカの電熱タイプのキッチンで毎回煮沸するのはちょっと大変だ。双子の哺乳瓶利用率は長女の倍になることは単純計算で導き出した。

 

 買っちまおうと思った。そう、例の機械を。哺乳瓶の煮沸から乾燥までやってくれる夢の機械。哺乳瓶界の大量生産。資本主義の国アメリカにふさわしい大量生産を我が家でも導入することに決めた。もちろん、妻も賛成だ。男のガジェット好きということではない。これは、まったくの意味で、育児という目の前の問題を解決するための必要なガジェットであって、行きもしないアウトドアのための便利な道具を買うのとはわけが違う。そんな言い訳をしながら、哺乳瓶洗い乾燥機を買った。

 

 不思議なもので、こういう道具を買って、双子のミルク飲みに備えてみると、当の双子はミルクの飲みが悪い。双子は少し小さく生まれた。ミルクの飲みも長女のようにじゅこーとは飲まない。ちまちまと時間をかけてゆっくりと飲む。おかわりもしないし、規定量のミルクをやっと飲んで、そのあとは排便などをして疲れて寝てしまう。双子だから双子としての大変さはあるけれども、ひとりひとりは長女とくらべると楽。ミルク飲みに時間はかかるけれど、ミルクをあげるのに慣れている僕としては、ミルクをあげながらテレビを見たりしていた。まあ、双子だし、長時間のミルクは、手首は両手とも痛くなった。腱鞘炎になるかと思った。

 

 問題はミルクの苦労じゃない。あのガジェットだ。こいつの活躍する機会があまりない。それもそのはずで、乾燥機能があるはずなのに、そんなに乾燥してくれない。また芝生の出番だ。長女のときに味わった苦労から哺乳瓶も多く用意していたけれど、そこまで必要もなかった。それにアメリカのキッチンは広いから、長女のときほどの修羅場な感じもない。僕が慣れただけなのか、それとも実はガジェットが役に立っていたか、あるいは芝生の第三の人生が活躍したのか、それもわからぬまま、帰国となった。ガジェットは友人にあげた。

 

 帰国してからも、芝生は役に立った。日本での部屋はファミリータイプにしたため台所はそれなりに広い。双子のミルクは安定してきて、長女のように急かされることもない。おちついてミルクをあげることができた。それにアメリカで買った哺乳瓶は背が低いから芝生の水切りでも乾かせた。あと、帰国してからはツッパリタイプの水切りを買った。これにはボトルホルダーがついていたから、双子の哺乳瓶も置くことができた。

 

 そのうち双子も離乳食になり、ツッパリタイプの水切りには長女の水筒が置かれることになった。そして双子も小さな水筒を使うようになり、ボトルホルダーは子供たちの水筒置き場になった。

 

 そしてまた引越。名古屋だ。

水筒に困る!<下>(主夫篇)に続きます。