いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

暖房に困る!<2>(新築篇)<狭い部屋が多い場合は全館空調になるのかもしれない>

暖房に困る!<1>(新築篇)の続きです。

 

高気密高断熱の家であるのなら、全館空調はいらない、というのは前に建てた家で思ったことだった。中心になる部屋の個別エアコンでどうにかなるものだし、家族が少ない場合は、人がいる場所なども限られている。全館空調のようにいない部屋まで冷暖房する必要もない。しかし、小さな部屋多く、家族も多いとなると、全館空調の方が便利な間取りにもなる。家のように、各ハウスメーカーが切磋琢磨しているようなものでは、建てる人、住む人のライフスタイルが合うハウスメーカーを選ぶことが大事なような気がした。設備の違いの優劣は生活してみないと分からない部分もある。そんなことから、全館空調のデメリットは少し気になりながらも、全館空調にした。

 

困ったことがあった。

 

リスクがあったとしても、我が家の場合はメリットの方が大きかった。一条の営業さんからは、全館空調は意外と底冷えがする、とかも言われたけれども、床暖房推しの一条さんのご意見だから、そりゃ床暖房の暖かさとは違うだろうな、と思った。それに、一度目に建てた高気密高断熱の家での経験から、床暖房にしなくても床が冷たい! と思うようなことはないことは知っている。そういえば、当時、一度目の家を建てる前に住んでいた中古マンションは、マンションの2階で、下がロビーになっているようなところだった。冬になると床が冷たくてスリッパが必要だった。その部屋はリフォームしたときに本来は床材に断熱材が使用されているはずが、手抜き工事だったのか断熱材がないことが指摘されたりもした。だから冷たかったのかもしれない。比較的暖かいと言われる集合住宅も階下に誰も住んでいないと寒い。イメージとしてはおしくらまんじゅうの温まり方なのかもしれない。

 

施工不良で床が冷たかったと言っても、古いアパートの1階でフローリングだと冷たかったりするもので、そもそも冬に床が冷たいというのは当たり前だった。それこそ床暖房でもない限りは。今の家を建てる前に住んでいたUR住宅は下の階に住民がいなかったので夏でも冷たかった。夏場はひんやりして気持ちよかったけれど、冬は寒かった。ダウンジャケットを着込んでオンライン会議に出席したこともあった。

 

そういった寒さに比べてみれば、高気密高断熱の家は、何もしなくてもそこまで寒くなることはない、と言ったら大袈裟だけれども、玄関からの隙間風や、コンクリートから直に伝わる冷気もない。だからといって、個別エアコンも、床暖房も、全館空調もいらないかと言えば、もちろんどれかはいると思う。

 

僕は寒がりで暑がりだ。ふと、この数年のことを考えると、昔は暑がりで寒さには強かったのに、年齢も立派なおじさんになってきらからなのか、だんだんと暑さには鈍感になり、寒さに耐えられなくなっているような気がする。暑さに鈍感だから、URのエアコンがない部屋で夏場に仕事をして熱中症になってしまったりしたのかもしれない。鈍感になっている自分を知ることは大事だ。暑さも寒さも、結局は体感でしかなく、求められているのは、体がおかしくならないようにすることなのかもしれない。

 

寒がりになってきた僕は、少しだけ、床暖房に憧れもしていた。一条さんが宣伝する床暖房はよさそうだと思いながらも、家を建てようと思ったのが6月以降だったということもあって、モデルハウスやモデルルームに通った時期は夏真っ盛り、一条さんの売りである床暖房の良さを知らないまま、三井ホームで建てることになった。こちらは全館空調の良さが最もよく出る夏場だ。こういうタイミングというのも何かを決めるきっかけになってしまうものだ。

 

床暖房不要論者である僕だけれども、心のどこかで床暖房を求めていた。それは年齢とともに足元からじっくり温まりたいという気持ちが増えているからかもしれず、冬のある日に、床にゴロゴロしながらじんわりと温まるような、お爺さんのような過ごし方をしてみたいというのがあったからかもしれない。

 

待てよ、と、そう、心はコタツを求めていたのだ。三井ホームさんのこの素敵な、なんていいますか、インテリアコーディネーターさんがいろいろと考えてくれたり、話してくれる中には、「コタツ」という言葉は一度も出なかった。それに僕もコタツのことを忘れていた。コタツと過ごしたのは、学生時代までだった。天板をひっくり返すと緑の布ばりになるコタツをリサイクルショップなどで探したものだった。懐かしのコタツ。コタツの話をしてしまうと、家の暖房の話もぜんぶコタツで解決する、というコタツ至上主義者が現れてしまうので、家具であるところのコタツはちょっと忘れることにしよう。

 

暖房に困る!<3>(新築篇)に続きます。