いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

セミオーダーに困る!(新築篇)<候補のハウスメーカーが増えてしまった>

スウェーデンハウスセミオーダーはいいかも」

 

困ったことがあった。

 

仮契約をした一条工務店さんが住宅ローンの事前審査手続きをやってくれるということで、住宅展示場のモデルハウスに行った。一条さんも住宅ローンを扱っている。借りる額の一割くらいの現金があれば、ちょっとお得な固定金利で借りられるし、手数料も少ないし、担当者も同じだからいいかも、とか思いながら住宅ローンの説明を聞いていた。

 

住宅ローンをどうするかはギリギリまで迷いそうな予感がしています。

 

一条さんのモデルハウスから出ると、妻がスウェーデンハウスを見てみたいと言い出した。僕ら夫婦は幼児3人の育児をしていたり、在宅が多かったりということもあって、土日よりも平日の水曜日とか金曜日とかにぽっかり時間が空くことがある。水曜日の住宅展示場はガラガラで空いていないモデルハウスも多い。一条さんと三井さんの二つが最終候補になったのも、どちらも水曜日でもモデルハウスに入れたからかもしれない。

 

この日は珍しく金曜日だった。妻が出勤しなくてもいい日だったので、一条さんとの打ち合わせをいれていた。

 

金曜日の住宅展示場はどこも空いていた。いつもの水曜日には閉まっているスウェーデンハウスさんが空いている。

 

スウェーデンハウスは、10年以上前に家を建てたときにも検討していたハウスメーカーだった。値段は高いけれども、当時、高気密高断熱と言えばスウェーデンハウスだった。木製サッシで有名だった。確か、防火地域だか準防火地域でも使える木製サッシはスウェーデンハウスだけとかそんな話だった気がする。

 

またスウェーデンハウスは、間取りにもゆとりがあるし、全体的に開放感を感じるものがあった。2*4や2*6にある閉鎖的な感じがないというのが、スウェーデンハウスさんの印象だった。ただ、値段が高い。10年前も値段の高さで候補から外れた。

 

そんなスウェーデンハウスさんを見てみたいと妻が言っていた。一条さんで建てるにしても、三井さんで建てるにしても、同じ構造でもあるスウェーデンハウスさんのモデルハウスやカタログを見ておくのも悪くないし、見学だけならと思って、モデルハウスに入った。

 

スウェーデンハウスさんはやっぱり素敵だった。素敵だったけれども、一条さんのモデルハウスの後だったというのもあり、この素敵さは値段が高いよなあ、と思っていた。スミリンさんよりは高級という感じなかった。素朴だけれども品が良くて、良いものを使っている、という感じだった。

 

スウェーデンさんはいい! と思って、アンケートに名前を書いて出てきた。

 

後日、担当者さんから連絡があった。妻の仕事の都合がつかなかったので、僕一人で会うことになった。

 

担当者さんは同じ年くらいで、僕の履いている靴にも反応していた。靴のブランドだけでなく、名前も当てられてしまった。靴磨きが趣味というところで盛り上がった。スウェーデンハウスも靴磨きをするようにメンテナンスして育てていく家だと言われた。営業さんの話術は素敵だった。

 

でもお高いんでしょう、と相変わらずお金のことばかり気にいていた。

 

セミオーダーになるんですけど、こういうのがあるんです」

 

ヘンマベストという商品だ。これは僕もネットで見ていた。セミオーダーだから、すでに決まった間取りから選んで注文するものだ。すでに土地が決まっていると大きさも決めやすい。しかし、我が家の編成はちょっと偏っている。子供部屋3部屋に夫婦の在宅用の部屋が2部屋欲しい。そんな僕らに都合のいい間取りはない。

 

セミオーダーは、お値段は魅力的だけれども、子供が3人だったり、在宅ワークのことを考えると適合しないんじゃないかと思っていた。

 

「間取りも多少なら動かせますよ」

 

いろいろ聞いてみた。僕が思っていた「多少」よりも、もっと動かせた。子供部屋3部屋と、僕と妻の仕事部屋くらいはセミオーダーの範囲内で作れそうだった。そしてお値段もグンと安い。

 

担当の方はとても優秀な方で、お会いする前に電話で伝えたうちの条件やら何やらに適合したプランと、見積もりを用意してくれていた。

 

間取りも十分だし、予算内だった。スウェーデンハウスさんが予算内になるなんて想像していなかった。設備に関しては一条さんほどの設備の充実はないし、三井さんほどの選択肢もない、けれども、僕にとって余分な設備はそこにはなかった。温暖な地域に家を建てる僕からすれば一条さんの床暖房はいらないものだったし、三井さんの選択肢は金額が増えていくシステムだ。そういう意味では、スウェーデンさんのヘンマベストはすでに厳選されている状態だった。惹かれた。

 

「いま、一条さんで検討しているんですけど、あれほどの住宅性能なのになぜ床暖房が標準設備なのか分からなくて、営業さんに聞いても納得のいく説明がないんですよね」

 

「一条さんの性能なら、床暖房はいらないですよね。うちは、高気密高断熱なので床暖房はいらないという考えです」

 

考えも一致した。もう、スウェーデンハウスさんでいいんじゃないか、と影響を受けやすい僕は思ってしまった。

 

とはいえ、さすがにその場で決めるわけにも行かない。妻もいない。妻に相談しないといけない。それに、スウェーデンハウスさんで気になっているのは一つだけあった。耐震性だ。スウェーデンさんは高気密高断熱の性能はいい、しかし、基礎はいわゆる布基礎だ。ベタ基礎もできると思うけれども、ベタ基礎の値段は入っていない見積もりだ。パンフレットは素敵だけれども、一条さんや三井さんがこれでもか!と書いているような異常な耐震実験はしていない。

 

地震のあまりない地域であれば、スウェーデンさんは魅力的だ。地震の少なさで話題の群馬で建てるならスウェーデンさんかもしれない。

 

カタログとタオルをもらって帰ってきた。タオルが気持ちいい。カタログはセンスの塊だった。家事の風景1枚とっても、一条さんのような昭和的な景色ではない。男女関係なく家事や家庭を楽しんでいる雰囲気の写真は素敵だった。一条さんはなんというか、男性が趣味をして、女性が家事をするみたいな役割分担の写真が多い。スウェーデンハウスさんのカタログの方が、僕らのライフスタイルに合う感じがした。

 

そんなことで、急にスウェーデンハウスさんが候補に挙がってきた。一条さん、三井さん、スウェーデンさん、我が家はどこで建てるのだろうか。それぞれの良い部分は比べられるものじゃない。逆に言えば、その三つのどこで建てても、素敵な家になりそうだと思った。