いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

建売住宅に困る!<下>(新築篇)<一条さんと三井さんの値段の差とは>

つづきになります。

一条さんの建売は素晴らしいんじゃないかと、またもや一条さんの良さに気がつきながらも、我が家に必要なのは、性能はもちろん良いにこしたことはないけれども、やっぱり間取りが一番に気になるところだった。

 

そんなことから、一条さんの契約前のプランにはがっかりしていた。契約前のプランというのは、セミオーダーみたいなプランしか出てこないのであれば仕方ないかとも思っていた。少なくとも、一条さんの場合は、施主の希望が反映されていない間取りプランしかない。設備の性能に関してはあれだけ熱心に語ってくれた営業Yさんも間取りになると、静かになってしまう。施主としてはちょっと不安になる。

 

それにもう一つはお値段だった。一条工務店は安くはない。どちらかというと高い。高いというと語弊があるけど、性能を上げるために値段が高くなるのはもちろん当然だと思うから、高いことが悪いというよりも、高い高いとディスられることが多い三井さんとあまり変わらないというのが気になる感じ。しかし、三井さんよりは高機密高断熱なのは間違いない。三井さんの場合は、地域ごとに標準設備を変えているというのもあって、僕が住む温暖な地域では、サッシはアルミ混合の複層ガラスサッシになってしまう。サーモスXとかだ。サーモスXは調べていたら楽しかったのでどこかで書きたいと思う。つづきの導入が長くなってしまったけれども、そんなこんなで、

 

困ったことがあった。

 

 

一条さんの標準設備の外壁やサッシの性能は僕も気に入っているし、その二つが一条さんにしたいと思ったものでもあるし、断熱材の厚みも魅力的だ。性能は間違いなく一条さんだと思う。しかし、寒冷地でもない僕らは、高気密高断熱をどこまで求めるかというのもある。何でもかんでも数値を高めればいいというわけでないだろう。住む地域によって求められている数値も違う。過剰設備にしてまで性能を高める必要があるのかどうか、というのもある。寒冷地域に住むのであれば一条さんにするだろうし、水害が懸念される場所なら、一条さんの水害オプションをつけるだろう。しかし、温暖な地域に住む僕らには、一条さんの、とくに床暖房はいらなかった。床暖房はいらないから、天井を高くして欲しいというのがあった。

 

床暖房を外して天井を高くするのが標準だったら、一条さんを選んでいたかもしれない。

 

それと見積もりを見ながら思っていたのは、この見積もりにプラスしてつけたいと思っていたオプションがいくつかあった。もちろん、三井さんでもそうなるだろうから、公平に比べられるものじゃない。ただ、三井さんの営業の紳士Sさんが住設の展示場に我々を招いたのは、契約前の見積もりと最終的な見積もりの差額を減らすために、高額オプションになりそうなものを契約前にできるだけ決めておいて、契約前の見積もりに反映させるという考えがあったからだそうだ。200万円くらい値段が上がってしまうキッチンハウスがいい例だろう。

 

一条さんの見積もりには、そういう感じがない。もちろん、タッチレス水栓とか、玄関の電子錠とかの細々としたオプションは見積もりに書いてあったけれど、外壁のかっこいいアクセントに使うタイルとか、天井の高さをあげるというオプション、あとは書斎セットのオプションは反映されていない。その状態で500万円の差額だ。三井さんの値引き目標300万円を加味すると、200万円の差になる。僕らが望む一条さんのオプションを入れると、三井さんよりも高くなってしまう可能性が出てきた。

 

おかしい。一条さんは三井さんより安くなると思っていたのに、そうでもなさそうだ。安さという魅力はなくなってしまった。ネットで見る坪単価なんてあてにならない。満足する家を建てようと思ったら、消費税や申請などの諸経費込みの坪単価100万くらいは一条さんでもいってしまう。そして、三井さんでも込み込みの坪単価は100万円くらいになる。同じようなものだった。

 

一条さんのベテラン営業のYさんとは、一応、契約前の最後の打ち合わせということで会っていた。次の三井さんとの打ち合わせも契約前の最後の打ち合わせになる。両方ともダメだと思ったら、スウェーデンさんに会いにいくつもりだ。

 

一条さんには、契約するかどうかの返事は三井さんとの最後の打ち合わせが終わった後にすることを約束した。ベテラン営業のYさんは自信がなさそうだった。そういえば、一条さんに来る前に、三井の紳士Sさんが、紳士らしくないことを聞いてきた。

 

「正直、うちは何番目ですか?」

 

ということだった。そういえば、最初にお会いした時に、僕が「第一希望が一条さんです」と言っていたことが気になっていたのだろう。

 

「いまの第一希望は、三井さんです。しかし、予算を超えてしまうと、第一希望でもどうにもなりませんし、坪数や希望の間取り、オプションを大幅に削らないと予算内に収まらないようでしたら、諦めるしかないと思っています」

 

と正直にお答えした。一条さんの見積もりは、現在では予算内ではあるし、オプションをつけてもどうにか予算に収まるような気がしている。それに一条さんのオプションの場合は、どうしてもつけたい! というのがあまりないというか、そもそも選択肢が少ないというのもあって、予算的には助かるというのもあった。