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家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

続・クレーマーに困る!<3>(自閉症児篇)<個人的に優遇を強要するクレーマー疑惑>

続・クレーマーに困る!<2>(自閉症児篇)の続きです。

 

役所がクレーマーに認定する場合、いくつかの代表的な例がある。情報公開請求系クレーマー、個人的な優遇を強要するという優遇系クレーマー、あとはなんだろう、カスタマーハラスメント系とか、上司を出せ、市長を出せ系のクレーマーだろうか。しかし、こうしてクレーマーとして扱ってしまえばクレーマーでしかないけれども、果たして本当にクレーマーなのかどうかは怪しい。サービス業などで働いていると、職場でクレーマーとして扱われている人がよくよく話を聞いてみればクレーマーじゃなく、こちらの対応に問題があった、なんてこともよくあった。さて、優遇系クレーマーにされてしまった僕は、果たしてクレーマーなのだろうか。優遇系クレーマーにされる誘導尋問のような会話があったことを思い出した。

 

困ったことがあった。

 

僕らが保育園を利用する際に、遠方かつ道のりが困難な保育園に双子、逆方向の保育園に自閉症児の長女が通っていることは、さまざまな問題が出ていた。まず、送迎時に保護者二人が必要になってしまうということだ。車があれば解決するような気もするけれど、自閉症児の長女、幼い双子の3人だと、車に関する事故も懸念されるため、子供たちがもう少し大きくなるまでは車は使わないようにしている。それに、いま住んでいるところは、車がなくても不便がない場所でもあり、近所には二つの保育園がある。ただ、その保育園を双子が使えないということだけが、僕らを困難にさせていた。この困難さは市役所も理解しており、状況改善に向けて検討すると言われていた。しかし、別件で市役所に電話して、状況改善の件についての進捗を聞いたところ、今年度は何もしないという方針であることが告げられた。

 

毎日、寝不足と闘い、子供たちへの負担などを軽減させるために自腹も切って、月に3万円くらいは余分な支出が増えているのも、しばらく我慢をすれば、状況が改善されるのだから、それまでの辛抱だと思っていたのに、蓋を開けてみれば、今年度は諦めろ、ということだった。そこから、僕の市役所への質問や指摘、批判が再開された。そのきっかけとなった来年度には変わります、ということに対して、今年度からでも変える必要があるべきであるという話をした。そのときに、市役所から、いまから考えれば誘導尋問のような会話の流れがあった。

 

「今年度は、みなさん同じルールに従っていただいているので、今年度は変えるわけにはいかないんです。こういうのはタイミングがあるんです」

 

「来年度に変えるということは、現状のルールには訂正すべき箇所があるということを認めているわけですよね。であれば、現状のルールによって困難に陥っている人に対して、今年度からでも配慮などをすべきだと思います」

 

「それはできません。他の方に対して不平等になります」

 

「不平等、なぜですか? 私が指摘しているのは、すでに政府通知や政府方針、そして市の計画にも則っている配慮であって、その配慮を今年度行っていないことが問題なのです。もちろん、状況などによってすぐにというわけにはいかないこともあると思いますが、来年度まで待て、ということではなく、今年度からでも行えることは率先して行うべきなんじゃないですか? 今年度から行えないということであれば、行えない理由の妥当性を説明すべきじゃないんですか? 漠然と他の人に不平等になるためいう理由で配慮を拒絶することは妥当性があるとは思えません。不平等という意味で言えば、今年度の状態が不平等なんですから」

 

「困多(仮名、こまた)さんだけを優先するわけにはいかないんです。困多さんだけを優遇しろ、とおっしゃっているんですか?」

 

「私だけを優遇しろだなんて、一切、言っていません。私が指摘しているのは、私と同様な状況にある人たちに対して、政府通知などにあるような配慮がなされていないことが問題であるということを再三指摘しているのであって、政府方針などにある客観的な基準によってすでに行われてる他の優先利用と同様に、優先されるべき人たちがいるわけですから、その人たちすべてに対してのすでに行われている他の優先利用と同様の配慮を速やかに行うべきという話をしているのです。もちろん、困難の状況によってはある程度の検討は必要だと思います。うちは、障害児と多胎児、そして多子という保育園の優先利用として政府が方針で掲げた三つの条件を満たしていますが、障害児といっても障害特性によってはうちより困難な家庭もありますし、多胎児といっても三子はもっと困難でしょう。友人にも双子の両方が発達障害という状況の方もいましたが、多子ではなくても優先した方がいい家庭があるとは思います。そういったそれぞれの状況、状態を見ながら、優先的に配慮を行うべきだと考えていま」

 

そんな会話があった。もちろん、僕だけを優遇しろということは、メールなどでも一切書いたことがない。あくまで、僕が主張しているのは、保育園の優先利用に関して、政府通知、政府方針などに則ったものであり、現状でも市が行っている優先利用の根拠規範と同様の根拠規範を提示して主張しているものにすぎない。そのため、個人的に優遇を強要する、ということは、僕の主張の性格からしてもあり得ない。

 

続・クレーマーに困る!<4>(自閉症児篇)に続きます。