いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

法令の誤認に困る!<1>(自閉症児篇)<誤認を多用し、強気な弁護士>

「法令の誤認やら事実の誤認やら、誤認が多いのはなぜだろう」(長女5歳10ヶ月、双子3歳9ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

人は間違いをするものだ、と僕は思っている。もちろん、間違えたことはないと主張する人もいるかもしれないが、それはクレタ人が「クレタ人は嘘をつく」と言った話を踏まえた冗談の類だと思っている。「私は間違えたことがない」という発言が間違えである可能性もある。

 

そんなことから間違えの一つをあげつらって、その人を責めるというのもなんだか気が引けるけれど、どのような間違えなのか、その間違えによってどういう影響が出てしまっているのかを考えることも責めるまではしなくても、追求することは必要に思える。

 

間違えの質について、友人の一人が話してくれたことがある。これは何かのミステリーかららしいけれど、「たった一か所、間違えただけじゃないですか」という人に、「あなたは、YESとNOを間違えた」のだと指摘するというものだ。たった一つの単語を間違えただけだと主張する人と、その言葉によって引き起こされてしまったことは、人は誰しも間違えるという前提の中で、たった一つの間違えであれば、大したことはないという世間的な常識にひそむ認識の罠みたいなものを指摘する話なんだと思う。間違え自体はよくあることでも、何をどう誰がいつ間違えたのか、ということは区別して考える必要があるのだろう。

 

今回、僕の周りで起こった間違えというのも、そんな感じで、間違えの連鎖が話をややこしくしている。僕がクレーマー扱いされているのも、この間違え、誤認が元になっていると思うのだけれども、間違えや誤認をした人が開き直るものだから、その人が、一つの間違えを訂正するだけでは、絡まってしまった糸を解きほぐすことが難しくなっている。

 

クレーマーにされてしまった僕は、市役所と直接やりとりすることが禁じられている。このクレーマーにされてしまったこともまた事実誤認が元なのだけれども、もう事実誤認が多すぎて、どこを訂正したらいいのかも分からない。

 

まず最初の誤認がある。しかし、この誤認によって、その後の誤認に基づく判断がされてしまった。そして、その誤認が誤認であることが明らかにされないやり取りが続いてしまったために、こじれてしまった。これが最初だ。

 

どんな誤認だったのか。

 

障害者差別解消法というのがある。その中に、合理的配慮というのがあることはこのブログでも何度か触れている。もちろん合理的配慮はなんでもかんでもというわけではないので、合理的配慮がなされるべきかどうかという話し合いが行われたり、拒絶するにしても、説明が必要とされている。

 

そして、この障害者差別解消法は、行政機関において、「義務」となっている。行政機関以外でも令和3年に「努力義務」から「義務」になっている。

 

義務であるからこそ、合理的配慮が行われるべきであるのかどうかも含めて、話し合いや説明が必要になる。そこで説明されていれば、拒絶されるにしても、なるほどそうか、と理解することも可能となる。合理的配慮を求める障害者やその家族は、実際に困っていることから合理的配慮を求めているのだから、法的根拠や社会通念上などの客観的理由が拒絶の理由として挙げられなければ、納得するのは難しい。

 

しかし、私が求めた合理的配慮に対しては、話し合いも、拒絶も理由も述べられなかった。そこに不信感があった。拒絶するのであれば、拒絶をする理由が述べられるべきなのではないか。なぜ、理由が述べられることもなく拒絶されるのだろう。

 

そんなことから、なぜだろうと思って、何度も市役所に問い合わせることになった。何度か聞くと、適応場面ではないということは言われたが、何がどう適応場面でないのかという理由もちょっとよく分からないものだった。何度も繰り返された拒絶の理由は、「市の裁量権にあるものだから」「保育施設は障害者のための施設ではないから」というものだった。これだけではなかなか納得できない。

 

僕が求めたのは、障害児やその兄弟児に対する保育園利用の優先利用をして欲しいというものだ。これだけ書くとなぜ? と思う人もいるかもしれない。僕が保育園の優先利用を求めたのは、少なくともある根拠に基づいているからだ。政府通知や政府方針にも保育園の優先利用の対象として、「障害児、多胎児、多子」が挙げられている。また、近隣市町村にも障害児や多胎児に対する優先利用を挙げているところもあるし、中には、障害児の兄弟児に対して優先利用を行っているところもある。政府通知、方針、そして近隣市町村などの社会通念上行われていることを客観的基準と考えて、障害児、そして多胎児、障害児への兄弟児に対する保育園の優先利用という要望を出していた。

 

そして最初に戻る。この要望に対して、「市のルールをまもってください」などといった説明とも言い難い拒絶理由が示されただけだった。もう少しきちんとした説明をしてもらわなければなかなか納得ができないということでたびたび指摘、質問をしていたら、僕はクレーマーにされた。

 

法令の誤認に困る!<2>(自閉症児篇)に続きます。