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家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

続・クレーマーに困る!<2>(自閉症児篇)<脱クレーマーへの道>

続・クレーマーに困る!<1>(自閉症児篇)の続きになります。

 

市役所からクレーマー扱いされている僕は、なぜクレーマーと見なされているのか調べてみることにした。まずは、僕の常軌を逸した質問、指摘によって市の通常業務に支障が出ているという、情報公開請求系のクレーマーというジャンルの判例を読むことだった。この判例は面白くて、うちの市以外にもやばい市があり、僕以上にやばい奴というのがいる。中には、情報公開請求をしつこく行ったことで、役所の不正が発覚した例もある。役所が情報公開を拒否するというのは、それだけで何やら怪しいものがある。僕としては、疑心暗鬼でおかしくならないように気をつけようと思ったりもしたが、すでに市の代理人から常軌を逸している、と言われている僕はすでにおかしくなっているのかもしれない。とはいえ、常軌を逸しているか、いないかというのは、当事者同士には分からないものだ。判例を読むと、常軌を逸していると役所が判断して裁判までしたのに、常軌を逸していないとされた裁判もあった。

 

困ったことがあった。

 

僕の話に戻そう。僕もまた役所からクレーマーだと判断された。市役所からは、常軌を逸している質問や指摘が行われたため、通常業務に支障をきたしたとされている。では、僕の質問、指摘は、上記の判例に照らし合わせるとどちらになるのか。僕の質問や指摘は、呆れるくらい個別具体の質問であることは、市役所も理解している。返答にも「個別具体の施策に関して」等という文言が散見されるくらいだし、役所の代理人からも「概括的に回答させていただいている」と書かれているように、僕の個別具体の質問、指摘に対して、「概括的に」しか回答をしていないことは役所も認めている。それに対して、僕は概括的な回答ではなく、個別具体の施策、項目に対して、政府通知や政府方針、近隣市町村の例などの客観的な条件を挙げて、役所に説明を求めているが、個別具体に対する回答を役所が拒絶しているため、同質問を繰り返しているということになる。もちろん、同質問といっても、その度に、政府通知等による客観的な基準を提示している。これを調べるだけでも一苦労だ。

 

概括的な回答というのは、さきほども挙げた「市の裁量権にある」という回答のことだ。そして、市の裁量権にあるものは、妥当性が示せないとしても、市の裁量権であるが故に、市民は絶対的に従わなければならない、というように市は考えているようだ。代理人からは「貴殿は裁量権を軽視している」とも言われた。僕からすれば、妥当性を示せない裁量権を市民に押し付ける方が裁量権を軽視しているように思えるけれども、市としては、市の決めたことに対して批判、指摘することが裁量権を軽視していることになるらしい。まあ、批判や指摘が苦手な人というのはいる。しかし、それは個人的な好みとしてなら許容できるけれど、行政などの場合は、いくら裁量権にあるものだとしても、その裁量権の妥当性などが客観的な基準などに基づいて示せないのであれば、批判、指摘はされるものだと思う。市のルールなどを遵守したいが、ルール自体が怪しげなものであるのなら、それを指摘するのも市民の義務のようにも思う。市の最高規範とされている自治条例にだって市行政に対する市民の積極的な関わりを謳っているのだからなおさらだ。

 

常軌を逸する質問や指摘を繰り返すということでクレーマーにされた僕は、クレーマーではないとされた我が同志(判例を読んでいたら友情に似たものを感じただけなんです)の話を代理人にした。「個別的、具体的な質問や指摘に、概括的な回答しか行わないことで通常業務に支障をきたすという市役所の言い分はおかしい、判例でも、そのようなケースは、情報非開示の理由にはなっていません」と言うと、そのときからは「通常業務に支障をきたす」という主張はしなくなった。しかし、その次のクレーマー認定である「特定の個人に対する優遇を強要している」というものになった。役所は僕をクレーマーにしたくてたまらないらしい。

 

個人への優遇を強要している、という役所の言い分も、きっと、それだけを聞けば、僕は立派なクレーマーだ。窓口で優遇しろと怒鳴り散らしているおじさんだ。最初に、代理人からそんなことを言われたときに、ちょっと意味が分からなかった。これもクレーマー心理かもしれないが、僕は、僕個人だけを優遇しろ、と言った覚えがない。しかし、思い出してみると、誘導尋問みたいなことはあった。今年のはじめあたりから市役所と揉め始めて、3月くらいで役所から「状況が困難であることは理解しておりますので、市としても困難な状況が改善されるように検討していきます」というようなことが電話で言われて、一旦は、僕もそのうち改善されるのであればまあいいか、みたいになって市役所との話し合いは終わった。しかし、その後、数ヶ月して、別件で相談しているときに、検討していただいている状況改善に対しての進捗状況みたいなものを聞いたときに、何もしていないことが発覚した。何もしていないというと語弊があるけれど、今年度に関しては何もせず、来年度は改善する予定であるということだった。具体的にいえば、僕からの指摘などを受けて、来年度は施策の一部を変更する、ということだった。

 

続・クレーマーに困る!<3>(自閉症児篇)に続きます。