いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

枯葉に困る!<3>(新築篇)<庭に植える木や草でダメなもの>

枯葉に困る!<2>(新築篇)の続きです。

 

はじめて建てた家には、購入時にそのまま残してしまった草木があった。なぜ残してしまったのかは分からないけれども、庭の手入れなどをやる気もない人間が、自然に囲まれた庭なんて一見素敵なもの、そして何気ないものを、維持管理するというのはとても大変なことだ。僕は不満を抱えながら庭の手入れをしていたけれども、それでも手に追えないと思った。とくに柳の木がなぜそこに残っていたのか、わざわざ柳をそのままにしたのか、そして柳がどんな物だかも知らずに、庭にあるというのはなかなか面倒なことになる。

 

困ったことがあった。

 

地主の奥さんが言っていた。

 

「柳は成長が早いから、すぐに枝を切らないと大変よ。近所に迷惑かけちゃうくらいになるからね。大きなお屋敷に何本も生えてたりするけれど、東京のこの辺だと、柳が庭にあるのはあまりおすすめできないわね」

 

柳が迷惑をかけるやつだというのは知っている。しかし、この柳も僕が植えたんだじゃないし、あなたたちが地主だったのに、とか思いはしたけれども、そんな反論はせずに、柳を切り倒すことにした。一人で。柳の木は意外と切りやすかった。ノコギリでギコギコするとすんなりきれる。力もあまりいらない。友人だった柳も文句を言って(婉曲的な表現にしています)からはヘコヘコするようになっていたのだから当然かもしれない。まずは太くなった枝を切って、最後は、開いている場所に倒れるようにして切った。なかなかうまく倒れてくれた。そのあと細かく切って行った。あのときと同様すっきりした。裏のお家の方からも感謝されて、「大変だったねえ」とか言われていた。そう、裏の人も、地主も、僕が植えたわけじゃないことは知っている。ただ、僕がそのままにする人かどうか、品定めをしていたのかもしれない。それまでに住んでいた兄弟は、お母さんが亡くなってから庭の手入れはほとんどしなかったそうだ。庭は手入れができる人がいない限りは、自然が大事とかも言えないものだ。

 

前置きが長くなってしまったけれど、僕にはこういう庭と草木とご近所さんという経験がすでに一度あった。

 

家を建てるにあたって、自分の敷地にどんな木を植えるのかは好きにすればいいかもしれないけれど、ご近所さんの迷惑にならないようなモノを植えるのがいいと思う。もちろん、ご近所トラブルが大好物という変わり者もいるかもしれないから、なんとも言えないけれど、無駄なトラブルを避けたい場合は、植える樹木の種類や植える場所はよく考えた方がいい。僕に言えるのは、柳はやめておいた方がいいことと、椿も注意した方がいい、それとドクダミはすぐに処理すること、あとこれは聞いた話だけれど、クローバーも注意が必要らしい。

 

庭をどうするか。妻は樹木を植えたいという。ここは妥協して玄関側でお隣にもお迎えにも迷惑がかからない場所に、葉が落ちない樹木を一本植えることで妥協した。しかし、それだけでは寂しい。子供たちも草花が好きだ。しかし、自分家の庭だからといって、どこでも草木を植えるというのは、手入れをする自信がある人じゃないと厳しい。ペットを飼うのとその辺は似ている。一部の区域だけ草木を植えられるようにした。つまり花壇や家庭菜園用の小さいエリアを作るということだった。これなら自分たちで管理ができるし、少し放置したとしてもご近所さんに迷惑かけるほど繁茂するこということはないだろう。

 

まあ、今時のお庭は、メリハリが効いていて、草木が好きな人は丁寧に手入れをした庭にするし、草木に興味がない人は隙間なく除草シートなどを敷いていたりする。昔の家ほど、なんとなく草ボーボーという家も減ってきたような気もする。2軒目に建てた家の場合は、ピンポイントで世話ができるくらいの身の程にあった草木のため、雑草や枯葉は月に1、2度程度、庭を見回れば処理できる感じになった。

 

見落としていたことがあった。

 

うちの隣は、市の所有物の小さい空き地があって、ここには草が生えてくる。某中古車販売会社のように除草剤を撒きたい気持ちはあるけれども、そんなことはできない。年に1回の除草作業を待つしかないということだった。とはいえ、ここには樹木がない。草だけだ。草と言ってさもまざまな種類があって、たまに見ると楽しいけれども、妻が言うには、ここに虫がいっぱいいて、その虫がうちに入ってくるのがいやだということだった。まあ、でも仕方がない。そのうち市がきちんと整備するという話だから、それまで待つことした。

 

もう一つは、裏のアパートだった。裏のアパートはうちより少し前に建てられた。とても綺麗なアパートで、某有名ハウスメーカーのシャーウッドの森にちなんだ名前のアパートだ。アパートというのも憚れるくらい綺麗なアパートで、シャーウッドの森をイメージするというだけあって、樹木も多いし、草木が好きな人なら住んでいて心地が良いと思う。別の場所でシャーウッドの森のアパートは定期的に草木の剪定や除草もされているようでいつ見ても綺麗だと思っていた。しかし、なんだか、裏のシャーウッドは様子がおかしい。綺麗だった草木はボーボーになって一向に除草作業もない。人工芝の間からも雑草が生えて育っている。また、ウチに隣接した場所に植えられた樹木から、花や、枯葉が落ちてきてくる。これは、僕がはじめて建てた家のときに、裏の人に言われたようなことが、我が家に起こっているということだった。今度は、僕が裏のお宅の立場だ。

 

枯葉に困る!<4>(新築篇)に続きます。