いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

ダイニングセットに困る!<下>(主夫編)<ダイニングセットは1日にしてならず>

ダイニングセットに困る!<中>(主夫編)の続きになります。

 

新しく家を建てたということもあって、ダイニングをどうするかというのは、そこそこ頭を悩ませる。ダイニングテーブルを買ったら、それに合わせてダイニングチェアというのが悩みを減らしてくれるのだろうけれど、僕らのダイニングテーブルは、キッチンに合わせて作られたものだった。そうなると、問題はダイニングチェアだ。

 

困ったことがあった。

 

僕はちょっと古い感じの家具か、モダンな家具が好きだ。それと、作業場みたいな感じの家具も好きだ。この異なる三つの好みを同じ場所に存在させてしまうと、なんだかヘンテコになりそうな気がした。迷いながらアンティーク家具屋さんや、倉庫みたいな家具屋さんに行ってみた。

 

センスのない人間は、こういうところに行っても迷うばかりだ。選択肢が増えてしまった。店員さんたちは家具が好きな人ばかりで、彼、彼女たちの話を聞いているだけでも楽しい。楽しいけれど、ますます迷う。彼らにコーディネートしてもらった方がいいような気もしてきた。ある店員さんに、椅子をバラバラに揃えるならどんな感じにするか聞いたところ、その方は一人暮らしなのに椅子が好きすぎていろんな椅子が12脚あると言っていた。マニアにコーディネートをお願いしてはならない。

 

家に帰ってからも家具を調べることになった。調べれば調べるほど、素敵な椅子がたくさんあって決めることができなくなった。もう、いっそのこそヘンテコなものばかりにするという方針もありなんじゃないか、と調べることに疲れるとそんなことを考えてしまう。12脚あってもいいんじゃないか。

 

椅子を買おうと思いながらも、そういえば、家が建って、引越しをして、家の手続きやら何やらでたくさんお金を使ってしまう。必要なものもいろいろと買うことになる。そうなると、こだわりのダイニングチェアを買うお金なんてものはなくなる。少ない予算の中で揃えようとすると、好みで揃えるという趣旨が、お金の事情で揃えるということになってしまう。

 

「椅子は、もう少し余裕ができてから揃えようか」

 

椅子は、すでに無印良品のダイニングチェアがある。これだってまだまだ使える。購入して3年しか経っていない。それに無印の椅子なら、何にでも合うようになっている。きっと、大草原にポツンと置いても、なにやらそれらしくなるだろう。3年しか経っていないけれども、カバーが少し汚れていた。洗濯をしてみたけれども、そんなに綺麗にならなかったし、縮んだカバーを無理やり被せようとして一部ちぎれてしまった。椅子を買うお金はないが、カバーくらいなら買えるだろう。それに、無印の椅子なら、この後に買うだろうダイニングチェアたちと並べたとしても、何食わぬ顔しているような気もした。無印のダイニングチェアは、そのまま使うことにした。カバーだけ新しくした。カバーは意外と高かった。

 

ダイニングセットではないけれども、そういえばソファも無印良品だった。これは妻が独身時代から使っていたというものだから年季が違う。10年選手かもしれない。本来であれば、新築とともに、このソファを買い替えるという話が出そうなものだけれども、我が家では一切でなかった。それは幼児の育児をやっている人なら分かる理由で、つまり、新しいソファを買っても、、、というものだ。いまのソファからも食べかすやお菓子が発見され、お漏らしも何度もあった、体調の悪いときに子供たちが吐いたりするのもなぜかソファだった。ソファを新しくするのは、子供たちがもう少し大きくなってからにしよう、と妻との暗黙の了解があった。いつかソファを新調するときには、一人がけのソファも買いたいと思っているが、それはきっと5年以上先のことだと思う。

 

我が家の椅子のイメージがピンとこないのはもしかしたら、リビングの主役であるソファが据え置きだからなのかもしれない。そして、無印のソファだから、無印のダイニングチェアも違和感なく、新しい家にも合っているような気がしているのかもしれない。ダイニングチェアを買うときには、ソファを買うお店で決めた方がいいような気もしてきた。

 

そんな中、比較的近い家具屋さんに入ってみた。そこの店員さんがハマっている家具を教えてもらった。カタログも持ってきてくれた。なかなかいい。僕の好みでもあるちょっと古いアメリカンな感じだ。ミッドセンチュリーとかそのへんのやつ。カタログをもらって、妻に見せると、妻も気に入ったようだった。そこのソファが気に入った。しかしソファはまだ買わない。となると、そこのダイニングチェアにしようかという話になった。いくつか目星をつけたけれど、まだ買うには至っていない。

 

買っていない理由は、お金というのもあるけれど、いまの無印の椅子もなんだかんだと気に入っているというのがある。それに、すでに無印の椅子が四つある。四つは同じ椅子だから当然、統一感がある。子供椅子も三脚ある。これも同じ椅子だから統一感がある。この統一感の中に、新しくダイニングチェアを買うとなると、一つ二つではなんだか変な感じがする。そうなると、子供達がもう少し大きくなってから、それぞれの好みを聞いて一気にバラバラの椅子を5脚買った方がいいような気もしてきた。

 

こうやって先延ばしになる。

 

お客さんがやってきた。1家族なら椅子は足りるけれども、2家族以上になると椅子が足りない。どうしよう、無理矢理でも買ってしまうかと迷っていたら、買おうと思っている家具メーカーに折りたたみ椅子があった。

 

僕は折り畳み椅子を2脚買っていた。なんでこうなったんだろう。我が家のダイニングセットが完成するのはまだまだ先のようだ。