いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

食洗機に困る!<下>(新築篇)<ボッシュ食洗機の納品まで月一万円稼ぐ>

皿洗いのセンスから導き出された食洗機に求めるものリストを完成させた。僕が欲しい食洗機に出会えるだろうか。と、三井ホームさんから渡されたキッチンハウスのカタログを見ていると、ズバンと突き刺さるようにそれはあった。

 

困ったことがあった。

 

三井ホームさんと提携しているキッチンハウスさんのカタログには、海外製の食洗機が一つあった。ボッシュの食洗機。キッチンハウスさんだとミーレの食洗機なのかと思っていたけれど、これは提携の条件なのか、それともミーレが品薄だからか、なんかそんな話をした気もするけれども、僕が食洗機を検討しているときには、前開きはボッシュの食洗機だった。このボッシュは、僕が愛用している電動工具ボッシュと同じかは知らない。若い頃、電動工具はマキタとボッシュに憧れていた。長年使っていた小さな電動ドライバーはブラックアンドデッカーだったけれど、話がずれそうだ。

 

で、ボッシュの食洗機は、これもグレードアップすれば、乾燥機能というか、乾燥させるために鉱石を埋め込んだというものがある。これなんだろう。こんなので乾燥するとは思えないけれども、少しはマシにしたいという意欲の現れだとも思ったので、ボッシュの食洗機で乾燥鉱石がついているやつにしてみた。三十何万円かする。高いけれど、高額な家を建てていると、三十何万円という金額がそんなに高く思えなくなるから、怖いものだと思う。

 

「こちらのボッシュの食洗機は品薄が続いておりまして、すぐに納品ができないんです。すぐにご契約いただいたとしても、新築お引き渡し日には間に合わないと思います。」

 

「いつくらいになりそうなんですか?」

 

「半年前にご契約いただいた人の分が3月に納品でしたので、半年くらいかかるかもしれません」

 

キッチンハウスさんと打ち合わせたのは12月あたりだったので、6月あたりに納品ということになる。3月末に家自体は引き渡しだから、2ヶ月以上は手洗いになる。まあ、2ヶ月くらいはいいとして、困るのは、その手洗い期間のために水切りを買わなければならないということくらい。ちなみに、そのときに住んでいたUR団地で使っていた水切りは突っ張りタイプだった。新居はオープンキッチンなので突っ張りタイプの水切りが使えない。突っ張りが2メートル以上伸びてくれれば使えるかもしれないけれども、それはそれで怖すぎた。

 

「その代わりというのもあれですけれども、3月のお引き渡しから1ヶ月遅れる毎に1万円の値引きをさせていただきます」

 

「つまり、6月に納品になると3万円値引かれるということですか?」

 

「そうです」

 

「1ヶ月の手洗い代が1万円ということかあ」

 

「そうなりますね」

 

「そうなると、もし3年ほど納期が遅れたら、食洗機がただになるということですよね?」

 

「そんなことはないと思いますが、もしそうなったとしたら、そうなります」

 

「3年の手洗いで、食洗機が無料か」

 

「半年くらいで納品できると思いますので、ご安心ください」

 

どちらがご安心するのか分からないけれど、手洗いの金額が算出されていることに満足した僕は、もし3年待つことになったとしても、それでいいということにして、ボッシュの食洗機を選んだ。

 

4月は手洗いをして一万円稼いだ。

 

このまま、あと2年11ヶ月と、思っていたら、キッチンハウスさんから電話がかかってきた。6月に納品されるということだった。予定通りといえば予定通りだし、キッチンハウスの営業さんがおっしゃっていた目安通りなのだけれども、少し残念な気もした。1日も早く食洗機を求める気持ちと、もし3年納品されないで、無料になったら面白いという気持ちが絡み合っていた。

 

そして5月にも1万円稼ぐ。どうやら6月もカウントされるらしい。合計3万円、手洗いで稼ぐことになる。改めて考えてみると、1ヶ月1万円で誰かが皿洗いをしてくれるなら、お願いしたいくらいだと思うわけだから、3ヶ月くらいが納品を楽しみにできるギリギリかもしれない。