いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

食洗機に困る!<中>(新築篇)<皿洗いのセンスと食洗機使いのセンス>

食洗機に困る!<上>(新築篇)の続きになります。

 

皿洗いにもセンスが必要だと思う。なかなか注目されないこのセンスを僕は大事に思っている。そんな皿洗いのセンスの持ち主は食洗機にどんなものを求めるのだろうか。千歯こぎが発明されたときに仕事を失った人もいるかもしれないけれど、より駆使した人もいたかもしれない。タイプライターからワープロ、そしてコンピューターに変わったときにも適応した人もたくさんいるだろう。そんな感じで僕は食洗機を使える皿洗い人になりたいと思っている。

 

困ったことがあった。

 

この6年間というのは途中に空白の2年間がある。それはボストンにいたときの2年間だ。この2年間は食洗機を使っていた。夕食後に食洗機に皿を並べて、スイッチを押せば、翌朝にはそこから皿を出して使えるようになっている。使い終わった食器はどんどんシンクにためていけばいい。水切り籠はもちろん、食器棚すらいらなくなる勢いだ。こんなに楽なことってあるだろうか。

 

お気づきだろうか。もちろん、ここにもセンスが必要になってくる。皿洗いのセンスは食洗機使いのセンスにも通じている。食洗機のどの方向から水が出ているのか、米をつけたまま食洗機に入れていないか、食洗機のゴミはきちんと片付けられているのか、お椀やボウルが上に向いて水が貯まるようになっていないか、皿同士は重なり合っていないのか等々、このようなことを瞬時に見抜く皿洗いのセンスが食洗機を使う上でも求められている。ボストンで、妻が食洗機を動かしたのは3回くらいだった。ボウルに水が溜まったり、食洗機の水を回転しながら水を出すプロペラ上のものにお玉が引っかかっていたり、洗剤を入れ忘れたり、そしてしまいには、「何もしていないのに壊れた」という感じで、食洗機が壊れてしまったこともあって、食洗機を使うことも僕の役割になった。

 

食洗機を使うには、皿洗いのセンスが求められるし、また、皿洗いをしていれば、何を食洗機に求めるのかということも導き出せる。

 

僕が食洗機に求めることは、基本として、食器が洗えることだ。当たり前だった。そして、食器だけでなく、フライパンや鍋も洗えることだ。あと食材を入れる容器なども洗いたい。蓋で密閉して余ったカレーなどを冷凍したり、レタスなどをちぎって入れておく容器。これが意外と嵩張る。手洗いをしているとこういう嵩張る容器があるかどうかで水切りの方針が決まると言ってもいいくらいだ。つまり、容量の大きい食洗機が最低限必要になる。

 

容量の多い食洗機というのは、食洗機には大きく二つに分けられる。浅型か深型かというもので、フライパンはさておき、鍋は容器となると深型が欲しくなる。1日に二度三度と食洗機を回す人であれば浅型でも工夫次第で鍋や容器もいけるだろうけれど、できれば食洗機は1日に1回という縛りを設けたいと思っている。そう、面倒だからだ。

 

1日に1回だけしか食洗機を回さないということは、他の食器にも影響を与える。家族の食器を朝用と夜用に分ける必要が出てくる。休日などを考えれば昼用も必要になるのでは? と心配される方もいるだろう。その心配は皿洗いのセンスがある方であれば適切な心配でもある。昼用の食器に関しては、今後の生活を見ながら考えたいと思う。で、朝と夜の家族の食器、そしてフライパンや鍋、食品保存用の容器などを1回で洗うとなると、大容量の深型食洗機となる。次に心配になるのは、配置のしやすさ、取り出しやすさとなる。

 

ここでまた食洗機は二つに分かれる。引き出し型か前開き型かというものだ。

 

以前、家を建てたときは、深型ではあったけれども引き出し型だった。引き出し型の食洗機を使っているときにはそんなに不便を感じていなかったが、ボストンで、前開き型の食洗機を使うようになると違いは明らかになった。前開き型は、食洗機内の清掃がしやすかった。妻がお玉や箸などで食洗機内のプロペラを止めてしまって他の食器と干渉しあって取り出しにくくしてしまっても、前開きであれば、簡単に取り除くことができた。食洗機内に溜まったゴミも取りやすいし、二段ラックになっていれば、朝用の食器、夜用の食器などの置き場所もわかりやすい。食洗機が食器棚にもなってしまう。ただ、前開き型となると、海外製の食洗機になってしまう。

 

海外製の食洗機と日本製の食洗機の違いは、開き方の違いもあるけれど、日本製の食洗機は温風などがあって乾燥機能が充実しているが、海外製の食洗機はそんな小器用なことはしないものが多い。食洗機内での食器の乾燥は大事でもあるけれど、逆に、温風で乾燥させてしまうことで、洗い残しのソースやお米がこびりついてしまうということもある。前の家ではそんなことがあるたびに、自分の皿洗いのセンスを疑ったものだ。完璧というのは難しい。僕の皿洗いセンスでは、温風はまだ使いこなせない。温風はいらないけれど、びちゃびちゃはいやだと思っていた。

 

まとめると、僕が食洗機に求めるのは、大容量、前開き型、温風乾燥なしだけれども、なんらかの乾燥は欲しいというものだった。これによって、皿洗いは1日1回、食器の片付けもしないで済ますというズボラ仕様。

 

そんな食洗機があるのかということでカタログをめくっていると、あった。

 

「食洗機に困る!」<下>(新築篇)に続きます。