「断熱性と言えば、窓サッシ」
困ったことがあった。
高気密高断熱の家を作るとなると、どんな断熱材か、断熱材の厚さはどんなもんか、断熱材の施工はどのくらい丁寧かなど、ついつい断熱材のことを考えてしまうけれども、断熱材以外で大事になってくるのは、「窓」になる。
もちろん、断熱材は大事だ。僕が1回目に家を建てたのは10年以上前になるけれども、当時は、グラスウールか吹き付けウレタンの二択のようか感じだった。当時のグラスウールは、湿気などで水分を吸収してしまうため、経年劣化が激しいと言われていた。そのため、吹き付けウレタンを選んだ。
吹き付けウレタンは見ているだけでも楽しい。しかし、これもいまではそんなに主流というわけでもないらしい。職人の腕で品質の差が大きいというのもあるらしいけれども、グラスウールや他の断熱材も改良されて、断熱材の選択肢が増えてきたというのがあるのだろう。
断熱材に関しては、ハウスメーカーそれぞれにこだわりを持っているようで、モデルルームに断面が見える断熱材があったりする。一条さんの断熱材はすごいことになっていた。僕らが契約した三井ホームさんも断熱材にはこだわりがあって、壁断熱と屋根断熱に工夫がある。とはいえ、素人目には、昔のグラスウールと吹き付けウレタンほどの違いも分からないし、10年前の断熱材より改良されているのだから、まあ、そこは信じるしかない。ちなみに、10年前の吹き付けウレタンの断熱材も、5年住んで何か問題を感じたことなどはなかった。快適だった。
見た目に分かるのは、窓サッシだろう。
窓サッシといえば、スウェーデンハウスさんで、木製サッシに、あの風変わりな開け方の窓サッシは魅力的だ。木製部分のメンテナンスが必要とはいえ、窓サッシの断熱性能でいえば木製がいいと当時は言われていた。また、スウェーデンハウスさんの木製サッシは、他社であれば木製サッシが使えない地域であっても使えたりするらしく、木製サッシに憧れてスウェーデンハウスさんを検討する人は多いと思う。僕もそうだった。
しかし、いきなり、「窓サッシ」と言われてもピンとこない人もいるだろう。10年前、初めて家を建てるとき、僕も窓サッシ一つに何をムキになっているんだろう? と思っていた。
窓サッシの世界は奥が深いけれども、シンプルだ。そして、家づくりをする上で、注目すべき部分でもある。
僕は最初の家を建てるまで、アルミ製の窓サッシしか知らなかった。いま住んでいるUR住宅にしてもアルミサッシだ。アルミがふんだんに使われた出窓を僕は憎んでいるといっていいくらい、冬の間はアルミサッシに手こずらされている。
アルミサッシの何が悪いかというと、アルミが悪いということになる。アルミの何が悪いかというと、熱を通しやすいというのがある。夏場は外気を通して熱くなり、冬は冷たくなる。それがアルミサッシだ。
そう、窓サッシは外壁と同じように外気に直接当たる。そのため熱を通しやすいアルミは、窓サッシとして使うと断熱性という面では向いていない。冬場に結露が激しくなるのも、このアルミサッシとその周辺になる。そのため、断熱性や機密性を上げたい場合は、まず、このアルミサッシとさようならしなければならない。
ではどんな種類のサッシがあるのかというと、木製サッシ、樹脂サッシ、アルミ複合サッシというのが一般的らしい。
家を建てるときに気になる窓サッシ。うちはどんな窓サッシになるのだろうか。
窓サッシに困る!<中>(新築編)に続きます。