いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

虐待保育に困る!<上>(自閉症児篇)<虐待保育はそこらじゅうにあると思う>

「ちょっとやそっとじゃ変わらない」(長女3歳8ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

5歳になってお喋りが止まらない長女だけれど、4歳になるまではほとんど発語もなく、言われた言葉を理解するのも難しかった。発達相談や療育などに通って、アドバイスをもらい、長女が過ごしやすい環境を整えるというのが、僕ら保護者の役割だった。

 

保育園に通うことになった。僕らの仕事のこともあるけれども、集団生活は長女の発達を促すためにもいいということだった。

 

軽度知的障害で自閉症の診断がある長女を受け入れてくれる保育園があるのか心配だったけれど、東京の場合は障害児がどうのこうのというより、保育園の枠が埋まっていることで希望の園に入れないというのがある。入ることができた認可保育園はちょっと遠かった。しかも、姉妹別園になってしまったから送迎は大変だった。

 

認可外保育園にも少しだけ通ったことがある。帰国してすぐに通った保育園は認可外のところで、値段は高かったけれど、事細かに気を遣ってくれるところだった。長女の障害にも理解があり、僕らの話をよく聞いてくれて、園での長女の様子を丁寧に教えてくれるところだった。長女の発達だけでなくストレスに対しても園長と担任の保育士が一緒に考えながら保育をしてくれていた。

 

2ヶ月くらいでちょっと遠い認可保育園に入れることになった。また慣らし保育かと思ったけれども、三姉妹が保育園に通うとなると認可外の保育料はとんでもない額になってしまうから、多少遠くても認可保育園に通いたかった。

 

長女の通った保育園は、障害児に対して独特の考え方を持っていて、僕らの考えとの違いで衝突してしまった。数時間話し合って、共通の理解が生まれ、それからは長女にとってよりより環境を作ってくれるようになった。素敵な保育園だった。

 

妻の仕事の関係で名古屋に移住することになった。名古屋は東京よりも保育園に入りやすいということもあって、公立保育園を狙っていた。応募するには見学や面接が必須になっているものだから、遠方を理由にどうにかならないかと園に相談してしたけれど、「直接来てください」ということだった。で、直接行ってみたら、障害児は15:30までしか預かれないと言う保育園もあった。この件については、後に障害者差別解消法に触れる可能性があるので、他の問題で市役所と話し合っているときに報告した。名古屋市としては、障害児は15:30までしか預かれないと言う保育園があることを認識していなかったそうだ。区役所では認識していて、区役所からは「預かり時間は園長さんが決めることなので区役所からは何も言えません」ということだった。なんだかおかしい。

 

なんだかおかしい場所というのは、なんだかおかしいことが起きていても、おかしいと思えない人たちが集まっていることがある。それは施設側だけでなく、利用者側にも当てはまる。おかしいことでも、双方がおかしくないと言い張っていたらおかしいことにならない。表沙汰になって、第三者から指摘されるまでは、おかしいことじゃない、普通のこととして運営されている。

 

長女が入った名古屋市の公立保育園は、障害児は15;30までしか預からないというようなことはなかった。ただ、入園手続きのときに、預かり時間を短くできないかとしつこく言われた。もちろん、僕らは市役所に認められた保育の必要性による預かり時間でお願いしている。このときもちょっとおかしいな、と思った。

 

そして長女は障害児なので加配申請もし、加配保育が実施されることになっていた。保育園に加配のことを聞いても、統合保育のことや、名古屋市の取り決め(嘘だった)や、プライバシーの問題(隠蔽の常套句)があるため、加配保育の担当、勤務時間、役割などは明らかにできないということだった。言われたのは、「名古屋市は統合保育なので、加配担当は園全体のフォローをする」というものだった。おかしいともちろん思った。

 

それからたびたびおかしいと思うことがあった。

 

長女が1人だけで他のクラスにいることが常態化していた。帰宅時の長女のオムツはいつもパンパンだった。言語認識ができないと何度も伝えて、対処法もお願いしていたにも関わらず、言葉で頭ごなしに長女を叱っている保育士を何度か見た。これらの三つは、虐待と言われるものに該当する。

 

このことに関して、もちろん、すぐに担任に相談した。しかし、担任からすれば当たり前のことだったので問題だと思わないらしく話にならなかった。後に嘘つきと分かる主任に相談すると、統合保育だから仕方ない、みたいな話になった。園長は1人の子供を特別扱いするわけにはいかないという名古屋市子ども条例を主張した。話しならない。

 

これまた長くなってしまったので、虐待保育に困る!<中>(自閉症児篇)に続きます。