いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

スロープに困る!(再東京篇)<東京郊外というより、主に名古屋でのことでした>

「スロープを駆け降りる自転車あれこれ」(長女3歳、双子11ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

子連れで外に出歩くと、1人で歩いていたときには何も思わなかったことが不便に感じたり、建物などの設計者が優しい人かそうでないかなど気がつくことがある。子連れに優しい設計の建物を利用するとなんだか幸せな気持ちになるけど、そんな子連れに優しいスロープなんかでも別の用途で使われることもある。

 

公園や建物にあるスロープは基本的に車椅子とかベビーカーとか、あるいは台車などが利用する場所だとばかり思っていた。そのため、ただの歩行者として建物などを利用するときには、スロープを利用することもなかったし、スロープは大回りになっていたりするし、階段の方が早いということもあって階段ばかり利用していた。

 

僕はエレベーターもあまり利用しなかった。子供の頃、エレベーターなしの団地の4階に住んでいたからなのか分からないけど、階段で移動するのが当たり前になっている。デパートなどはエスカレーターの方が楽だと思っている。エレベーターの閉塞感がいやなのかもしれない。

 

エレベーターに関しては以前にも書いたけど、いま住んでいる地域は、車椅子やベビーカーがエレベーター前に待っていたとしても、誰も降りたり譲ったりしない。エスカレーターで行けるけど、エレベーターが好きな人が多い地域だ。エレベーター利用には民度が出るような気がする。僕の地元も基本的にはエレベーターを譲る人はいなかったけれど、そもそもエレベーターが必要な建物があまりなかった。

 

エレベーターのことはもういい。土日祝日にベビーカーでイオンモールには行かないと決めている。ずっとエレベーターに乗れないから。

 

公園や建物のスロープ。こっちの方がビビることがある。

 

僕が住んでいる建物には、階段とスロープの入り口がある。階段は三段くらいだし、スロープも2mもない。子供たちはスロープが好きだけれども、スロープの手すりから身を乗り出して落ちそうになるので、ベビーカーでもない限りは使わない。主に階段だ。話は変わるけど、三段の階段を双子がよちよち登っていたら、後ろからきたカップルの女性が何も言わずに双子を跨いでいったのは驚いた。僕らが邪魔だったのだろうけど、ぶつかったりして怪我させた方が面倒になるとは思わないのだろうかと、その女性の多難な将来を少し心配もした。

 

今住んでいる建物の入り口はスロープでも階段でも危ないからそれはしょうがない。僕の地元でもさすがにここまでひどくないけれども、危険運転で有名な地域だから、歩行者の場合でも危険歩行なのだろう。

 

公園などのスロープの方が少し怖い。これは僕の東京の方の地元でも、いま住んでいる地域でも両方で思ったことだ。

 

公園を利用する人に二つのタイプがある。公園で休んだり遊んだりするタイプと、通り道として公園を使うタイプ。

 

僕も高校生くらいまでは公園を通り道として使っていた。近道になることが多いし、公園には車が走っていないということもあって、楽な気がしたからだ。

 

しかし、ある程度大人になると、公園の中を自転車で走るのはルール違反のような気がした。小さい子供が走り回っていることもあるし、基本的には歩行者用に公園はあるからだ。公園に自転車を乗り入れるのは、子供たちか子連れ自転車くらいなものだろう、と思うようになった。

 

地元に戻ると、大きな公園があった。そこは僕も子供の頃、自転車で走りまわった公園だったし、通り道として使いたい気持ちもよく分かる。自転車禁止とも書いていないが、ただ、なんとなくの雰囲気として通り道として使う場所じゃないかな、というのがあるくらい。観察してみると、いい大人はそこを自転車で通らない。高校生くらいでも公園の横の公道を自転車で走っている。

 

公園の中を自転車で走っているのは、小さい子供と、子供と一緒の大人。それになぜかおじさんやおじいさん。僕はおじさんにちょっと厳し目な視線を向けがちだけれども、小さい子供が歩いている側を自転車で駆け抜けるおじさんは、ちょっとどうかしているとも思ってしまう。

 

そしてスロープ。小学生にとって自転車でスロープをかけ降りるのは、少しのスリルを与えてくれる娯楽だろう。小学生くらいであれば危ないとは思いながらも仕方ないと思ってしまう。僕の地元では、さすがにスロープを駆け抜けるおじさんはあまり見かけなかった。

 

いま住んでいるところにも、近くに大きな公園がある。そして、そこにもスロープがある。公園は大きいので、通り道として自転車で走っている人は老若男女関係なく見る。もちろん、わざわざ公園を通らなくても公園の横の道に行けばいいのだが、異様に公園を通り道として自転車で走り抜ける人が多い。考えてみれば少し異常な状態だと思うけど、あまりにも多いと、異常とも思えなくなる。これが普通という気がしてくる。スクーターで公園の道を走っている人を見たときはさすがに異常だと思った。

 

そしてスロープ。このスロープはベビーカーや歩行者が多い。近くに階段はあるけど、階段を使う人はあまりいない。不思議な地域だ。スロープは通り道として、そして抜け道的に使われている。小学生の自転車はある程度仕方ないとは思うけど、青年からおじいさんまで、主に男性が多いと思うけど、結構なスピードで降っている。ブレーキをしたら転倒してしまうんじゃないかというスピードだ。

 

引越してきて一年。その公園だって週に二、三回の短時間しか利用していないけど、10回近く自転車と歩行者、幼児、ベビーカーがぶつかりそうな場面を見ている。数回は僕も大声で注意している。それでも自転車はスロープをブレーキもせずに降っている。

 

こういうのは役所に言った方がいいのかもしれないとは思いながら、このスロープを自転車禁止にしてしまうと、小学生の自転車もそうだけど、子供を乗せるタイプの自転車まで規制されてしまうだろう。小学生や子供を乗せる自転車は公道よりも公園を走った方が安全だ。

 

おっさんがもう少し自重して、世の中の優しさは全部自分のものだと思わずに、誰かのための優しさもあると思えるようになるといいのに、と同じおっさんとしては考えてしまう。そうすれば、世間もおっさんにもう少し優しくしてくれるかもしれない。