いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

完成見学会に困る!<下>(新築篇)<開放感はコスパが悪い?>

前回の続きになります。

 

一条工務店のグランスマートで家を建てようかと検討しているところに、ちょうど同じような坪数、希望する間取りに近いお家の完成見学会があったので行ってみたお話の続きです。

 

人の家に上げてもらって、ピーチクパーチク言うのもいかがなことかと思いますが、気になる一条さんのグランスマートでどんなことを思ったのか書いております。

 

困ったことがあった。

 

完成見学会にお邪魔させてもらっておきながら申し訳ないのだけれども、僕らと同じグランスマートで、同じ広さで、同じような間取りの家を見ながら、一条さんで建てることに不安を感じてしまった。なんだか奇妙な家だった。詳しく書くとあれだけれども、素人の僕が見ても、生活動線がややこしくなるような家だった。施主の好みなのかもしれないし、注文住宅ならではのちょっと変わった間取りでもある。リビングとダイニングの位置はどう見ても逆のように思えた。その家庭の生活を知っていれば、それで正解なのかもしれないから、なんとも言えないことではあるけれども。

 

あと、その家は、たぶん、オプションと思われるものが一つしか採用されていなかった。床暖房に冷房をつけた一条さんのおすすめの冷房でもある、「さらぽか」という床冷暖房がそれだった。それ以外のオプションはなかった。

 

僕らも床冷房は考えていた。というのも、僕らの場合は、小さくてもいいから個室を多く作りたいというのにあって、小さい部屋一つ一つにエアコンをつけたくないと思っていた。一条さんと三井さんを選んだのは、全館空調ができるからだった。

 

話は変わるけれども、多くの部屋にエアコンをつけたとすると、室外機がどうなるのか気になっていた。僕らの希望の間取りだと、室外機が7個とか8個とか必要になってしまう。その室外機を外に向けて設置するとなると、隣の人はどんな気持ちになるだろうか。要塞みたいな室外機が向けられているのはいやな気持ちになるんじゃないかとか思っていた。申し込んだ土地の裏側にはアパートがある。室外機をつけるとなると、場所に余裕があるのは裏庭になってしまうので、アパートに向かって、8台の室外機が向けられることになる。もし、アパートの中の一部屋に集中して室外機が向けられてしまったらどうだろうか。

 

僕が若いときに住んでいたアパートがまさにそんな感じで、向かいの家の室外機が何台も向けられる部屋だった。ドアを開けると、室外機からの熱い空気が漂ってくる感じがしていやだなあと思っていた。8台の室外機が向けられる部屋の住民のことを考えると、個別エアコンでどうにかしようというのはちょっと気が引けた。

 

そんなことから、一条さんで建てるなら、床冷房もつけたいと思っていた。床冷房にはサーキュレーターが必要ということもあって、どんなものか見てみたいと思っていたから、完成見学会の家で実物が見れたのは良かった。思ったよりも大きかったけれど、天井に綺麗に収まっているのでスッキリしていた。なので、サーキュレーターのせいで窮屈な感じがしたのでもない。

 

吹き抜けもあって、中庭もあるのに、どうして窮屈になってしまうのか。

 

グランスマートの天井は240cmだ。オプションで260cmにすることができる。もしかしたら、20cm高くするだけでも変わるのかもしれないとか想像してみた。

 

「20cm高くしても、配管などの影響で凸凹することもありますね」

 

と、営業のYさんに教えてもらった。これも実際のところを見てみたかった。

 

完成見学会のおうちは収納が多くあって、物が多い人なのかもしれない。だけど、屋根裏の収納は作っていなかった。屋根裏収納を作って、他の収納を減らせばもう少し余裕のある間取りになるのかもしれないとか思っていた。

 

何度も書いてもうわけないけれど、窮屈だった。玄関も収納が多いからかとても狭く感じてしまった。施主さんの希望で、開放感よりも、どちらかというといろいろと見せないようにしたいというのがあったのかもしれない。それといろいろと詰め込み過ぎている感じもあった。

 

一条工務店は、性能とコスパが売りでもある。そのため、一条さんで建てると、性能とコスパを重視してしまうのかもしれない。一条施主の多くが採用するリビング階段と吹き抜けも施工面積の関係からコスパもいいし、開放感もあると考える人が多いからかもしれない。その家も、吹き抜けとリビング階段というか実際にはダイニング階段があった。なのに開放感がない。

 

僕はリビング階段も吹き抜けも採用するつもりがない。吹き抜けを作るくらいなら部屋にしたいし、階段は小さい子供もいるし、僕が歳をとったときのことを考えると、リビング階段は危険すぎる。階段から一直線に落ちるのが怖い。それに、コスパ重視で吹き抜けを作ったとしても、それはそれで思った以上の解放感は得られない。吹き抜けで開放感を出すなら、ドーンとやる必要があると思った。でもドーンとやると、掃除やメンテナンスを考えたら、ちょっと大変だ。コスパが悪い気もする。つまり、コスパ度外視にすることが開放感を作ることになる。言ってしまえば、開放感というのはコスパが悪いものでしかない。

 

一条さんを推していた僕は考え込んでしまった。僕らの希望の部屋数で開放感を出すのだとしたら、43坪じゃ足りないような気がした。もしやるなら、天井の高さを上げて、収納を減らして、廊下を少し広くして、寝室や子供部屋は少し狭くしたとしても、ランドリースペースや玄関周りなどを広くしたりすることが必要かもしれないと思った。それと、中庭を作るなら、思ったよりも大きくする必要があるかもしれない。

 

完成見学会のお家を後にした。営業のTさんに自宅まで送ってもらった。

 

「なんであんなに窮屈なの? 圧迫感があったよね」

 

自宅に着くと妻がそう言っていた。僕もそう思っていた。施主さんの好みか一条さんの特徴かは分からないけれども、僕らが想像していた家とはちょっと違っていた。