いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

肌と革に困る!(主夫篇)<赤ちゃんの肌と革靴の保湿にハマる>

「保湿について」

 

困ったことがあった。

 

乳幼児の世話の中でも大切なことの一つとして、保湿というのがある。とくに冬場は乾燥しがちな肌を守るためにも、ベビーワセリンやベビーローションなどを風呂上がりに一回、肌が荒れてそうであれば、朝にも一回塗る。

 

長女は肌が荒れなかった。日本よりも乾燥すると言われているアメリカなので、知り合いに聞いたワセリンを一応塗っていた。肌がプルプルなのはそのワセリンの効果かもしれない。

 

アメリカでも少しお高めなワセリンだった。同じものを日本でも使おうと思っていたが、日本で買うと倍以上の値段になっている。子供は三人。つまり倍の倍以上だ。諦めた。

 

帰国してしばらくすると、次女の肌が荒れてきた。次女はお肌のトラブルが多い。オムツかぶれも起こってしまった。次女だけ。オムツかぶれは病院に行って薬をもらって治った。

 

アメリカではあまり使わなかったベビーローションだが、日本では種類も豊富なような気がした。いくつも試してみた。子供は一人一人違う。長女は何を使っても同じようなプルプル。三女もしっとりしている。次女だけ肌がカサつき、肌荒れが治らない。アトピーかもしれないということで病院にも行ったが、そうでもないらしい。

 

いろいろと試した結果、普通のベビーワセリンが比較的良好のようだった。アメリカのワセリンは肌がプルプルになったものだから、ついそれと比較してしまい、最初に試したベビーワセリンが物足りなく感じてしまって遠回りをしてしまった。アメリカのワセリンでプルプルになったのは長女であって次女ではないことも見落としていた。

 

ベビーワセリンだって安くはない。そこそこの値段だ。繰り返しになるけど、うちは乳幼児が三人いるから三倍になってしまうというのがある。そんなことから、保湿として塗るために伸びのいいベビーローションも併用することにした。乾燥気味だと思ったら重点的にベビーワセリン、そうでもなさそうなところはベビーローション、そんな感じ使い方を分けていく。冬場は前もって乾燥しやすい箇所にベビーワセリンだ。

 

毎日塗り続けている。それでもたまに次女は肌荒れを起こす。こんなことを言うと不謹慎かもしれないが、肌荒れが起こったときこそ、僕の経験が活かされる。そして肌荒れが治ると、やりがいみたいなものを感じて、つい妻に自慢する。

 

革靴もそうだ。僕は靴磨きといっても鏡面仕上げみたいな憧れているだけでやらないけど、靴を磨いているときに幸せを感じる。磨いた靴を見ているだけで癒される。靴にしても、どのようなオイル、どのようなクリームを使うかというのは試してみないと分からない。その革靴の皮質をネットで調べているだけでも結構な時間が必要になる。ニベアでもいいって話を聞くと試したくもなる。

 

靴磨き一つとっても、最初から正解に辿り着こうと思ってしまう。だからネットで調べるんだけれども、なかなか正解には辿り着かない。子供の肌も一人一人違うし、革靴の皮質や製法も違うものが多いからだ。革靴が好きになると、いろんな皮に触りたくなる。

 

オイルやクリームの数が増えていく。本末転倒だけれども、きちんと磨いた革靴を二、三回履いただけでまた徹底的に磨きたくなることもある。オイルもクリームも正解になかなか辿り着かない。妻から「また新しいクリームを買ったの?」と言われる前に、妻の革靴も磨く。

 

知り合いの革靴を見て磨きたい気持ちになる。家に招いたらこっそりブラッシングくらいはしてしまおう。

 

子供の肌と革靴の皮の保湿は大切だ。試行錯誤を繰り返して皮膚や皮の状態を考えながらワセリンやらクリームやらを使い分けていくときに職人的な気持ちになる。しかし、靴磨き職人はいるのに、子供の肌磨き職人はいない。

 

僕の子供の肌磨きという職人的修練を経た技術は世に知られないまま埋もれている。