いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

氷嚢に困る!(主夫篇)<氷嚢は冷凍庫に入れ続けるべきなのか?>

 

「子供3人分の氷嚢」

 

困ったことがあった。

 

うちには子供が3人いる。そのうち二人は双子だ。双子だと困ることがたくさんあるけれども、中でも同じものを二つ用意しなければならないというのが地味に困る。

 

服や靴などでも、同じものが手に入らなかったときには大騒ぎだ。最近は、双子とはいえそれぞれに好きなキャラクターが別になったというのもあって、お店で同じサイズが二つ見つからなくてもどうにかなるようになってきた。

 

嵩張らないものなら、二つ揃えるのもそんなに苦じゃない。

 

問題は嵩張るものだ。

 

最近、ちょっと困っているのが、氷嚢だ。氷を入れるタイプじゃなくて、アイスノンのように保冷剤が入っているタイプの氷嚢。

 

これのなにが困るかといえば、冷凍庫のスペースが必要になってしまうということだろう。

 

双子の不思議というよりも、いつも同じところにいて、同じような生活をして、同じご飯を食べているということもあって、風邪をひくときはほぼ一緒だ。同じ日に熱が出て、だいたい似たような経過をたどって熱が下がる。病院に連れて行くのも双子は一緒になるから、車のない僕らにとって双子を病院に連れて行くのは一苦労だ。待合室でもベンチタイプの席に座れないと困ってしまう。ベンチタイプの席がおひとり様に占拠されているときは軽くその人を恨んでいる。大袈裟だけれども。

 

僕は子供の頃、氷嚢が大好きだった。なにもなくても氷嚢で寝ていた。昭和の頃の氷嚢はゴムの氷嚢に氷を入れて、ステンレスの器具で入口を塞ぐ。ゴリゴリとした氷の感触と、生ゴムの匂いの虜になった。たまにステンレスの器具の閉め方が甘かったのか、布団を濡らして怒られることもあったけれど、夏場は毎日のように氷嚢を使っていた。氷嚢のために氷を作る容器を買ってもらったくらいだ。

 

いま考えれば、当時はエアコンなんてものがなかったから寝苦しくて氷嚢を使っていただけかもしれない。僕には弟がいるから、氷嚢は奪い合いになるかと思われるが、あの氷の感触と生ゴムの匂いが好きかどうかは兄弟でも分かれるところだ。弟は、氷嚢の匂いが嫌いだった。

 

氷嚢は僕だけのものだった。父も母もあまり使わず、弟も熱が出ても使わなかった。そんなだったから氷嚢は一家に一つでいいと思っていた。しかし、考えてみれば、僕が氷嚢の虜になっていただけで、もう一人氷嚢の虜が増えたらその分必要になったのかもしれない。

 

双子は同時に熱が出る。つまり、氷嚢が二つ必要になる。双子のどちらかが氷嚢が嫌いというのであれば、一つで十分なのかもしれないけれど、うちの双子は氷嚢がお気に入りのようだった。

 

ベビー用品で有名なピジョンさんの氷嚢が一つあった。これは帰国してしばらくしたときに、長女が熱を出したときに買ったものだった。ミニーマウスの氷嚢だ。長女はあまり風邪をひかない、熱が出ることも滅多にない。そのためミニーマウスの氷嚢の出番は年に1,2回くらいしかない。それでも冷凍庫に入ったままになっている。

 

双子が熱を出したときに、氷嚢の存在を思い出して使おうとした。しかし、どっちに使ったらいいのだろう。どちらかにだけ使うというのも不公平な気がした。そのときは熱さまシートをおでこに貼った。とても喜んでいた。

 

氷嚢ももう一つ買うことにした。今度はアイスノンとすみっコぐらしのコラボ。次女はすみっコぐらしが好きなので、すみっコぐらしの氷嚢は次女、ミニーマウスの氷嚢は三女ということなった。二人とも氷嚢が気に入ったようで、熱が下がっても使いたがった。氷嚢が緩くなっても使いたがった。

 

しかし、二つの氷嚢のせいで冷凍庫は少し狭くなった。

 

双子が氷嚢を使っているのを見て、長女も黙っていなかった。ミニーマウスは元々自分のものであるというような主張をはじめた。熱もないのに、氷嚢を使いたいらしい。

 

僕も熱もないのに氷嚢を使っていたから、気持ちはわかる。

 

もう一つ氷嚢を買うべきだろうか。その場合の冷凍庫はどうなる。ただでさえ夏場は冷凍庫が満杯になりがちだ。妻の好きな氷コーヒーも箱で入っている。子供たちのかき氷用の氷も入っている。僕も嵩張るものを入れている。アウトドア用の保冷剤だ。

 

氷嚢を使わないときは冷凍庫に入れていないという人もいるかもしれないし、保冷剤にしても、使う予定があるときに入れればいいだけかもしれない。外に出して保管しようかと思った。

 

不思議な物で、氷嚢も保冷剤にしても、前もって必要になることが分かるという感じがない。そのとき急に必要になってしまうものだ。そうなると外で保管することは、いざというときに使えない。どうしたらいいんだろう。

 

長女の主張によって、氷嚢をもう一つ買うことになった。今度は、枕タイプではなく、おでこや首に当てるタイプにしてみた。これなら熱中症予防のためにも使えるし、氷嚢よりも出番は多い。

 

そんなことから、うちの冷凍庫には、氷嚢二つと、おでこと首用のアイスノンが入っている。冷凍庫がパンパンだ。