買い替えに困る！＜5＞（主夫篇）の続きになります。
洗濯機の不具合について書こうとしたら、ついつい洗濯機の思い出話みたいになってしまった。今では、洗濯板の存在を覚えている人も少ないかもしれないが、僕が小さな頃は、レギュラーでは使われていないけれども、洗濯板というのがあった。洗濯板が使用されるのは、汚れがひどいものだけだった。いまも子供の靴や上履きなどはブラシで洗う人がいると思うけれど、そんな感じで汚れのひどい衣類は洗濯板で洗われていた。といっても、僕が覚えている限りで、洗濯板が使われていたのは僕が小学校低学年くらいまでで、その後、二層式の洗濯機が全自動になった頃には、洗濯板は使われなくなった。全自動になってから洗浄力が上がったのかもしれない。
こんな感じで、洗濯機のことを書き始めると、道具にまつわる思い出がたくさん出てきそうだ。洗濯機だけじゃなく、洗剤についてなど語り始めたらキリがないかもしれない。そんなことから、いま現在のドラム式洗濯機について、そして、いま僕が直面している不具合について話を戻そう。うちのドラム式洗濯機は、乾燥機能付きだ。そのため、フィルター清掃という作業が洗濯するたびに必要になる。そんな話だ。洗濯板の頃には存在しなかった洗濯の作業になる。
困ったことがあった。
フィルターに埃が来る前に、洗濯機内から排気ダクトのようにフィルターのあたりに空気が流れるようになっている。このダクトを覗いてみると、意外と埃が溜まっている。この中に手を入れてみたり、歯ブラシを入れてみたりして埃を取っている。この作業は一ヶ月に一度くらいはしているけれども、どうしても届かないようなところにも埃はある。また、排水口のゴミ受けも定期的に掃除をしないと大変なことになる。最近はなくなってきたけれど、以前、双子の食べこぼしが多かった頃、とくに保育園で着替えた服に大量の米粒が付いていた頃は、一ヶ月も排水溝の掃除をサボると、米が発酵するのかツンとした臭いが発生した。お酒ってこういう風にできるのかもしれないと思うと、日本酒を飲む気がうせた。こういう思いをしないためにも、洗濯機の掃除は大切だ。
そんな感じで、それなりに、そこそこの感じで、洗濯機の掃除もしながら使用していた。そしてある日、乾燥が終わっているはずなのに湿っていた。ドラム式の蓋を開けると、いつもの乾いた埃ではなく、濡れたままの埃というか糸屑が扉の裏についている。ゴムパッキンのゴミもいつもは歯ブラシなどで擦るとふわふわした埃がつくのに、湿っていた。もう一度、乾燥スイッチを押すことになった。全自動が洗濯と脱水だけの全自動になっているようにも思った。そんなことが数回続き、相変わらず、糸屑フィルターをいつも通りに掃除していた。
乾燥がうまくいかないという場合、いくつかのことが考えられる。乾燥を判断する内部の故障か、あるいは、もっと物理的なことで、単に、排気がうまくできていないため、中の空気の循環ができずに、湿った空気のままぐるぐると回っているということ、つまり、排気を邪魔している物がある。フィルターなどに埃が溜まっているということになる。しかしフィルターは以前からと同じようにそれなりに掃除しており、詰まっていない。となると、この排気ダクトに問題があるかもしれないと考えるしかない。排気ダクトを覗いてみても、角度や暗さで奥の方が見えない。こういうときに、踏み台やライトを使って奥の方をしっかり見ようとしないのが僕の抜けているところだ。排気ダクトには物が落下しないように横に格子がある。そのため手が入らないが、指を3本ほど入れて探ってみる。そこまで埃が溜まっているようにも思えなかった。次は、歯ブラシを入れてみる、なかなか埃は思ったよりもついていなかった。次には、細めの歯ブラシよりは少し長いブラシを入れてみる。すると手応えがあった。この手応えがたまらない。掃除の快楽がここにある。
ブラシを柔らかくそれでいて力強く扱って、奥の方の埃を徐々に手前に持ってくるように慎重に動かした。そうすると、結構な量の埃が出てきた。しつこく何度もほじくった。最初ほどじゃないけれど、埃はまだ出てきていた。フィルター周りを綺麗にして、これで乾燥問題は解決したと思って、次の日にまた洗濯と乾燥を自動で行った。湿っていた。湿っていたけれども、フィルターあたりにはいつもより埃がたくさん出てきていた。
このところのドラム式洗濯機の乾燥は、乾燥していたり、生乾きだったりする。きっと、排気ダクトの問題なのだろうとも思う。もう少しいい感じのブラシを買ってくれば解決するかもしれない。とはいえ、ここで思ったことがある。そろそろ買い替えの時期なのではないだろうか？
買い替えに困る！＜7＞（主夫篇）に続きます。
