いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

コンセントに困る!<上>(新築篇)<差し入れで悩んだこともある>

「コンセントは多い方がいいというけれど」

 

困ったことがあった。

 

家を作る、といっても、実際に作るのは大工さんたちだ。僕が何をもって家を作るとか思っているのか考えてみると不思議な気もする。設計図は設計士さんが書いてくれているし、内装にしても内装屋さんが作るし、インテリアコーディネーターさんが手配してくれている。工事の管理もやってもらっているし、長期優良住宅やらなんやらの手続きなどは営業さんがやってくれている。考えてみたら、僕は何もしていなかった。

 

実際に何かしているかというと、打ち合わせにいって、何やかやと聞かれて、あれこれどうのと答えているだけだ。自分で調べてみることがあったとしても、調べたものを打ち合わせで聞いてみて、これはどうかとまた話すだけ。

 

僕は家づくりにおいて、お話だけしている人だった。

 

施主さんの中には、自分で作る部分を残していたり、施工管理にやる気を出す人もいるかもしれない。あるいは、差し入れを小まめにやる人もいるかもしれない。でも、僕の場合は、差し入れすらしていない。最初に家を建てたときにも差し入れ一つしなかった。

 

「釘の一本も変わってくるものだ」

 

と差し入れする人もいるだろうし、建ててくれている人たちと仲良くするのはいいことだと思う。だから差し入れの一つくらいはしていいかもしれないけれど、何を差し入れたらいいのか、そしてどんなタイミングで行けばいいのか、このあたりは微妙なところだ。

 

初めて家を建てたとき、差し入れしようと缶コーヒーやらお茶やら菓子折りやらを持って行ったことがある。平日だったけれど、その日は工事がお休みだった。予定では工事をしている日だったのに、急に変更になったらしい。その後は、様子を見て差し入れに行こうとか思っていたら、なかなかタイミングが合わずできなかった。仕事の関係で近くに寄ったときに見たことがあったけれど、偶然なのかなんなのか分からないが、工事の人がいないことが多かった。そのうち、外で作業をしている人もいなくなってしまって、中の様子を見るのもなんだか邪魔するみたいで申し訳ない気持ちになって、差し入れをするタイミングを失ってしまった。

 

今回の家も、差し入れしようかどうしようかと迷っていた。ちょっと遠いというのもあって、差し入れするにしても自転車で片道1時間かかる。ついでに寄るということもほとんどない。

 

そんな中で、保育園やら市役所やらの手続きで何度か立ち寄ることもあった。ただそのときは子どもたちを連れていたりして、一度、建設中の家を確認してから差し入れを買いにいくということができなくて、子供を連れて挨拶するだけだった。子どもが好きな人が多いらしく、子供を連れて行くと、気難しそうな顔をした大工さんの満面の笑みが見えて、いわゆるギャップ萌えというのはこういうのか、とか見当違いなことを思ったりしていた。

 

「差し入れをすれば、釘の一本も違ってくる」そんな言葉が頭から離れなかった。

 

いまの時代、差し入れ一つで釘の本数が変わることもなければ、施工の精度が変わるなんてことはないとは思う。それに施工管理をしっかりしてもらえるということで、三井ホームさんにお願いしたというのもある。地元の工務店さんに直にお願いした方が値段は安くなるのは分かるし、三井ホームさんに頼んだとしても提携している地元に近い工務店さんが実際の工事は行うのは分かっているけれど、もし万が一、施工管理がしっかりしていない工務店さんだったらどうしようとか思ったりもした。

 

苦情がもみ消されないためにも、全国展開している大手にするというのが、僕の最初からの希望だった。どんな組織も内部で誤魔化そうとするものだ。しかし、それが全国展開となると利害関係や信頼、信用問題から、明らかにおかしなことは誤魔化すことはあまりない。それに全国展開していると、苦情専門の人もいるから苦情も言いやすい。実際に建てるのは近くの工務店の方だとしても、いざというときに揉めて、その後、何度も顔合わせたりすることになったらいやだなあとか思ったりもした。顔が見えないことがいいこともある。

 

コンセントに困る!<中>(新築篇)に続きます。