いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

システムキッチンに困る!<上>(新築篇)<どんなキッチンにしよう>

「Kitchen house(キッチンハウス)というのがあるらしい」

 

困ったことがあった。

 

我が家で最もキッチンを使うのは僕になる。料理をするのも、洗い物も、整頓も僕がやっている。排水溝の掃除も、鍋の柄の修理も、包丁を研ぐのも僕だし、サランラップの端が分からなくなったときに探し出すのも僕の仕事だ。そんな状態のキッチンを聖域と呼ぶ。

 

僕の聖域であるキッチンにも、妻が自由にしていい場所がある。そこには妻の好きなパスタや乾麺が何種類もある。乾燥ワカメやとろろ昆布もそこにある。そこは妻の領域だけれども、品薄になっているものがないかを確認して買い足すのは僕の役目だ。キッチンは僕の管理下にある。

 

そんなキッチン統治者だけれども、憧れのキッチンというのがあるわけでもなかった。もちろん、一人暮らしのときに使っていたような一口ガスコンロしか置けないようなキッチンは困るけれど、ファミリータイプの家にあるようなシステムキッチンであれば十分だと思っていた。料理をするといっても、そこまでレパートリーがあるわけでもないし、凝った料理はできない。そのうち覚えたいけれど、いまは子供たちも小さいというのもあって、手間がかからず、子供がいるときには火や油を極力使いたくないというのもあって、基本は煮物ばかりになっている。子供たちがもう少し大きくなったら揚げ物をやりたい。唐揚げも豚カツも僕の大好物だ。素揚げした野菜も大好きだ。エビや魚も揚げてしまいたい。

 

そんな揚げ物への憧れがあるけれども、それくらいはシステムキッチンであればできる。3人の幼児が少し大きくなればいいだけだ。

 

いま使っているキッチンに不満があるとしたら、ちょっと低いということと、食洗機が欲しいということくらいだった。家を建てるなら、高くして、収納を少し増やして、食洗機がつけられたらいいなあ、というのがあった。

 

家を建てるということで、キッチンも調べてみた。吊り戸棚はやめておけとか、パントリーは必要だとか、食洗機は深型にした方がいいというのがあった。

 

吊り戸棚に関しては、不要とまではいかないけれども、以前家を建てたときにレバーを引くと中の棚が下に引き出せるタイプの吊り戸棚にして便利だとは思いながらも、結局は、不要な容器が溜まっていくばかりだった。吊り戸棚に収納した物は忘れられやすいというのがある。それは吊り戸棚の問題というよりも見えないことの問題のようにも思う。かといって、扉がないと地震のときなどに危ないし、透明な扉もなんだか変だ。つけるかつけないか悩むところではあるけれども、子供たち3人の何やかやが多い我が家では少しでも収納はあった方がいいと思って、吊り戸棚はつけることにした。

 

パントリーに関しても、子供たちの食品や麺類やお茶が好きな妻のために必要な気がした。また、パントリーの下に冷凍庫を入れられるようにした。冷凍食品が嫌いな人もいるかもしれないけれど、子供を3人育てていれば、冷凍食品だろうがなんだろうか、頼れるものは頼りたくなる。冷凍庫は必須だと思った。

 

そして食洗機。

 

食洗機を初めて使ったのは、飲食店ではじめてバイトをした16歳の頃だった。僕は食洗機が大好きで、洗剤の補充やゴミの除去だけでなく、簡単なメンテナンスまでやるようになっていた。その後も、何件か飲食店でバイトをしたけれど、食洗機があるところだと皿洗いも楽しかった。

 

はじめて家を建てるときに、食洗機を導入した。そのときは、標準と深型があるとは思っていなかったので、引き出しタイプの食洗機を普通に使っていた。業務用よりは使いにくいのは当たり前だと思いながらも、家庭の食洗機はこんなものだろうと思っていた。

 

その後、渡米した。

 

ボストンでは食洗機が普通だった。前開き式の食洗機で収納量も引き出しタイプより多い気がするし、何よりゴミの除去もしやすいし、食器の出し入れも楽だった。日本製のものとの違いは乾燥のための温風がないので、洗い終わったばかりで食器を使おうとするとビチャビチャだったということくらい。食洗機は夜間に回して、次の日の朝使うのがいい。1日の食器を一回で終わらせるということなのだろう。それぞれの食器も朝晩用意しておいた方がいいかもしれない。大容量の食洗機であれば1日1回で十分だと思う。

 

そして今回家を建てるときに、食洗機は引き出しタイプなのは仕方ないと思っていた。そして、家を建てる人のブログなどやメーカーのおすすめなどから、日本製の食洗機の深型にすればいいと思っていたし、そうする予定だった。

 

問題が起きた。

 

長くなってしまったので、システムキッチンに困る!<下>(新築篇)に続きます。