いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

土地契約に困る!(新築編)<土地の値段が下がったこと>

「突然の値引きにびっくりした」

 

困ったことがあった。

 

困ったというよりは嬉しくて言葉に詰まって困ったというような、困ってない方の困ったことシリーズなんですけれども、土地売買についてです。土地の会社から契約日を決めるとかなんとかの電話がかかってきたわけですけど、そのときに、

 

「土地の値段なんですが、売主さんと話し合って、お値引きさせていただくことになりました」

 

そんなことってあります? 値上げなら嫌だけど、というか突然値上げされたら契約しないけれど、土地購入の申し込み後に、値下げってあります? もうその値段で買うって僕らは言っているというか、申し込んでいるにもかかわらず。

 

僕は電話口で固まってしまった。

 

「土地の代金が値下げになったので、手付金でいただく1割も、ご説明させていただいた金額とは異なってきますので、ご了承ください。契約日までにお振り込みしていただくことはできますでしょうか?」

 

展開についていけないとはこのことだった。

 

「あ、いや、はい、もちろん、振り込みます。えと、で、値下げってどういうことですか?」

 

まずい、こんなことを聞いたら、値下げに不服だと思われて元の値段にされてしまうかもしれない。僕の無駄口のせいで100万円以上の値下げがパーになってしまったらどうしよう。そんなことを思った。

 

「値下げしていただいて、うれしくて、ちょっとパニックになっているんです、いや、でも、急に言われてちょっと展開においつかなくて」正直に話した。

 

電話口からは優しい感じの笑い声が聞こえた。

 

「そうですよね。この物件は、そろそろ値下げしようかと売主さんと話をしていたところだったんですよね。そんなときに、お見えになって色々とお話も聞いて、即決していただいたというのもあって、値下げさせていただくことになりました」

 

色々とお話しというのは、なぜ、名古屋市から引っ越してくるのかということを聞かれて、なんでそんなことを聞いてくるのか、と思いながら、長女の障害児対応をめぐって名古屋市と数ヶ月揉めたことを話したことだと思う。そのとき、奥の方で立ち上がって僕らを見ているおじさんがいた。事務所の人たちもなんか嬉しそうに僕らを見ていたのを覚えている。

 

身に覚えがあるのはそれしかない。僕らが名古屋市に困ってしまって、名古屋脱出するためにいろいろと調べたことなんかも話した。この市は名古屋市よりも障害児などに対して手厚い感じがあった。

 

同情というやつかもしれない。昔、同情するなら金をくれ、という流行語があったけれども、金をくれたようなもんだ。ありがたかった。

 

ちなみに、僕らが買うことになった土地は、当初の予算より、諸経費込みで100万円程度高かった。この土地から歩いて15分ほど遠くに行ったところなら、少し狭くなるけれども、予算よりも500万円ほど安くなる。しかし、駅までの道に大きく交通量の多い道路があり、保育園や小学校も遠いということもあって、差額の600万円は大金だけれども、小さい子供が3人もいるということもあって、駅や保育園、小学校に近い土地を探すことにしていた。

 

幼児3人というのは、選択肢が少なくなる。大人1人と幼児3人。この布陣で移動するのは大変というか危険だ。大人1人に幼児1人という布陣で大変そうにしている人を見ると微笑ましくなってしまうというか、僕も長女だけのときは大変だと思っていた。しかし、幼児3人は別世界だ。子供と手を繋ごうとしても手は2本しかない。1人は余る。最近は、どうにか片方に長女、もう片方は親指や中指などを駆使して双子2人と手を繋ぐ方法を編み出したけれども、急な事態には対応できないだろう。車が突っ込んできたらきっとどうにもできない。名古屋はウインカーを出さない人も多いので、たまに危ない。車を蹴っ飛ばしてやろうと思ったこともある。

 

そんなこんなで見つけた土地。予算100万円オーバー。しかし、電話口からの一言で、予算内に収まった。申込みのときにも、予算を100万円オーバーしているとか話したかもしれない。

 

よかった。この土地は、最初の印象からよかったし、なんだか歓迎されている気がした。僕もこの街を愛していこうと思った。