いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

道案内に困る!<上>(ボストン篇)<道を聞かれるタイプ>

「引越してきたばかりなので分かりません」(長女8ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

僕はなぜだか知らないけれども、よく道を聞かれる。どこにいてもよく聞かれる。と、書いてみてから気がついたけれども、名古屋に引越してきてからは一度も聞かれたことがない。

 

なぜ名古屋では道を聞かれないのだろうか。もちろん、道を聞かれても分からない地名ばかりだし、僕の方が道を聞きたいくらいだというのがあるけれども、そもそも最近、人に道を聞くということは減ったのではないだろうか。

 

多くの人はスマートフォンを持っている。グーグルマップでもなんでもいい、地図アプリを使えばいいだけだ。

 

昔は、老若男女関係なく道を聞かれた。

 

友人と歩いているときに、僕だけが道を聞かれるということがよくあった。地図顔しているのかもしれない。ちなみに、僕は地図を読むのが得意じゃない。

 

若い女性に道を聞かれるときに友人がいたりすると、ちょっと厄介というのは、その友人が厄介なだけなんだけど、女性に道案内をしたあとに、やっかみから絡まれる。別に、普通に道案内をしただけで、連絡先を交換したわけでもないし、握手やハグをしたわけでもない、それなのに嫉妬されるなんてこともあった。

 

その友人は、男前だった。20年も経つと腹の出たただのおっさんだけれども、20年前はそこそこかっこよかった。かっこいいという自覚があるのか、それとも、かっこいいと初めてあった人に対して笑顔一つもなく、無愛想にしていても、優しくされることが多かったのか、この友人は外を歩いているときは嫌な感じの態度だ。僕はなぜか昔から普通にしているのに、ニコニコしていると言われるタイプだった。

 

ニコニコしているから声をかけられているのかもしれない。

 

友人などと歩いているときであれば、笑顔であるのは陽気な証拠である。感じのいい人に思われるかもしれない。では、1人だったらどうだろう。1人で歩いているにもかかわらず、ニコニコしている人は感じのいい人だろうか?

 

そんなことを思ってしまったので、友人たちに聞いてみると、僕は1人で道を歩いているときにもニコニコしているということだった。想像するとちょっと気味が悪い。

 

直さないといけないと思って、1人で歩いているときには、ちょっと真面目な顔をすることにしている。真面目な顔を意識しているけれども、僕がそう思っているだけで実際にはニコニコしているのかもしれない。

 

子供の頃、夏になると母親から「あんたはいつも涼しい顔している」と言われていた。ニコニコじゃなくて涼しい顔だ。夏は暑いから、できるだけ暑さを感じないようにしようとしていたら、涼しい顔になってしまった。

 

そうなるとニコニコを封印するためには、暑さを我慢する顔をすればいいと思った。夏なら自然にそうなるけど、冬にそんなことをやるように人間はできていなかった。

 

僕はニコニコ顔で歩く。1人でも。夏は涼しい顔して歩いている。

 

そんなことから良く道を聞かれる。知っている場所であればすぐに教えるし、口で説明するのが難しい場所であれば連れて行ったこともある。難しいのは、よく知らない場所で地図を見せられることだったり、仕事やなんかで急いでいるときに道を聞かれることだったりした。できるだけ頑張ってみる。

 

そういえば、新宿あたりで職場に向かっているときに観光の人に道を聞かれたことがあった。地図を出されたけど、字がハングルだった。読めないと思った途端、知っている筈の場所が知らない場所になったような感覚になった。ましてや新宿。どのビルがどれと名前が分からないとうまく伝えられなかった。地図を逆さにしたりなんなりして、どうにか目的の場所が分かったけれど、うまく伝えられない。近くまで送った。仕事には遅刻した。

 

道案内で困るのは、案内した後に、自分の案内の間違いに気がついてしまうというやつだ。案内して、さよならして、感謝されたのに、別の方向だったりしたこともある。間違った案内をした人に会ってしまうこともあるから世の中って面白い。そんなときは気まずくなる前に謝りに行った方がいい。許してくれる。

つづきは、道案内に困る!<下>(ボストン篇)になります。