いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

屁理屈に困る!<上>(自閉症児篇)<暗黙のルールがなぜあるのだろう>

「加配保育の取り組みがよく分からないこと」(長女3歳7ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

長女が通う保育園にはさまざまなルールや取り決めがある。たぶんそれはどこの保育園にもあることだろうけど、この保育園で困るのは、それが文章化されずに、その都度、突然言われるということだった。

 

暗黙のルールとか慣例というものなんだろう。

 

定型発達の子や、1人だけを預けているだけなら、気にせずに行えることでも、非定型発達の子や複数人を預けている場合は、前もって言ってくれなければ困ることもあるし、そもそも物理的に難しいこともあったりする。雨の日に、乳児2人を抱っこして、幼児を1人を抱えて、保育園の荷物に加えて、布団を三組持って帰るということは可能なのか、そしてそれは安全面でどうなのかは、見れば分かることだ。これが1人で平気なことでも3人だと難しくなる例でもあるし、実際やっていたことだ。保育士さんに困っていると言うと「大変ですね」と言われるだけで、門扉すら開けてくれなかった。こういう些細なことでも、1人と3人では大きく変わるし、定型と非定型でも違いは大きい。

 

加配保育に関しても謎が多かった。

 

加配保育がどのように運用されているのかを面接のときにも聞いたし、面談でも聞いたけれども、文章らしきものもなく、口頭だけで言われるルールや規則があった。疑問に感じたことを聞くと、「名古屋市の取り決めでこうなっている」と言われたりもした。

 

そして、この説明が嘘ばかりだったことはもう書いた。

 

保育園の主任が嘘をついたことは、これはもうちょっとどうしようもない。嘘をついたり、誤魔化す人はどこにでもいるし、そういう人が保育園にいることもいるだろうし、主任という責任のある立場についてしまうこともある。それに、その主任も最初から嘘つきだったというわけじゃないかもしれない。仕事をする上で面倒なことをちょっとずつ誤魔化していったら、いつの間にか嘘つきになってしまったということもあるだろう。

 

名古屋市の取り決めでこうなっているんです」と言ってきたのも、口うるさい保護者に対して、細かい話をするよりも、「上がこういっているんで」と事実と違ったとしても、自分たちではどうにもならないこととして言えば、諦める保護者がいるということを経験で知ってしまったのだろう。

 

現に僕らも、最初の面談ではそう言われて諦めた。

 

僕らが納得いかなくなったのは、他にも違和感を感じることが多かったというのもあって、「名古屋市の取り決め」とやらをあらためて調べるようになったからだった。社会福祉協議会に相談しても「園長と相談してください」というばかりで役に立たなかったし、名古屋市に相談したときにも「事実確認」ばかりで対応は遅かったが、いろんな機関を巻き込んで名古屋市を問い詰めていくと、最終的に、主任の言っていたような「名古屋市の取り決め」などはないということが、名古屋市役所の役人から明言された。最初に相談したときに分かってたことなのに、最初の相談のときには「事実確認」だけで1ヶ月放置された。

 

それでも、そもそもの主任の発言があったかどうかを、園長も名古屋市も疑っていた。変な話しだ。

 

主任が嘘をつかなければ、長女の加配も、合理的配慮もなされていたはずなのに、それがきちんとされていない時点で、主任が嘘をついていたことが現状として明らかなのにも関わらず、言ったという証拠がないというだけで、「主任がそんな発言をするわけない」と主張する。じゃあ、言わなかったということを証明してみろよ、と悪魔の証明を突き付けたくもなったけど、それだと、僕も園長や市役所の人と同じ穴の狢になってしまうから、そんな下品ことはしなくない。

 

幸い、僕はずっとメモをとっていたというのもあるし、社会福祉協議会にも市役所にも文章を提出していたから、それを見れば、あとから「そんな話は聞いていない」ととぼけても、文章が残っているということで、彼らの隠蔽や誤魔化しを指摘することができた。

 

この件は解決した。

 

解決したあとに、園長と何度か話した。市役所や園長は、主任が嘘をついた、ということにできるだけしたくないようで、「誤解」や「説明不足」があったということにしたいようだった。

今回も長くなってしまったので、屁理屈に困る!<下>に続きます。