いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

メールに困る!(自閉症児篇)<市職員と揉める前に職員ハンドブックを熟読しよう>

「接遇におけるメールの項目がない」(長女3歳10ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

長女の合理的配慮をめぐった話がどんどん大きくなっていってしまった。もちろん、僕が大きくしているんだけれども、当初の予想とはかけ離れた大きさになってしまった。

 

僕は連日のようにメールや電話をかけまくっていた。

 

これも偶然だった。

 

コロナの影響で、僕の仕事が一つ飛んでしまったというのがある。そのため、その仕事をするために空けていた8月、9月は比較的時間の余裕があった。そんなことから、平日9時から17時のお役所タイムに何度も電話をすることができたというのがある。

 

もしこれがいつものように働いているときだったら、こんなふうにたくさん電話することはできなかっただろう。

 

仕事をしながら役所の問題を問い続けるのは、とても困難なことだ。だから、多くの人は泣き寝入りすることになるのかもしれない。面倒だから諦めるしかない。メールがあったとしてもメールに返事をしないのがお役所だ。

 

「職員ハンドブック」というのがある。名古屋市にもあった。200円とか500円とかで売っているけれども、そのハンドブックを買うためには、市役所まで行かなくてはならない。郵送もしてくれると思うけど、郵送を頼むのが結構手間だ。役所の手続きはだいたい面倒になっている。

 

ちょうど市役所の方にいく用事があったので、ついでに立ち寄って買ってみた。名古屋市役所の職員の対応について疑問に思うこともあったからだった。「職員ハンドブック」に則った対応だとしたら、市の職員に何を言って仕方ない。彼らは言われたとこをやっているにすぎないということになる。

 

熟読してみた。

 

「職員ハンドブック」は、立派な市職員を目指すべく書かれたものだ。そこには高い倫理観と公平性を重んじる人間像が目指されるものとして書かれている。もちろん、実際の市職員とは違うのはある程度は仕方ない。ハンドブックは理想でしかない。

 

しかし、そんなハンドブックにも、市民との接遇においての決まり事みたいなのものがいくつか書いてある。

 

電話での接遇の場合は、市民の論点が定まっていないときなどは、苛立たずに、論点を整理することなどが推奨されている。また、そのときに対応することが難しいときなどは電話を折り返すようになども書いてある。

 

ただメールについては書いていない。全く書いていない。

 

メールのマナーをインターネットで調べてみると、どのような文章を書くのか、ということばかりが検索に引っかかる。メールを受け取ったら返事をしよう、というのはあまり検索にかからない。

 

現在の社会では、メールでの問い合わせも多くなる。そのため、メールで問い合わせると、自動的に「メールを受け取りました。後日担当者から」みたいな返信がくる。メールの場合は、メールを送っても相手に届いているのかも不安になるし、返事が数日ないと「メール届きましたか?」みたいなメールを書く羽目になる。アメリカ人ですらそうだ。先日、アメリカ人からのメールがあったけど、返事はそのメールで言われた仕事が終わってからでいいかとほうっておいたら、「メールが届いているかの返事が欲しい」というメールがあった。メールに返事をしないことが多いアメリカ人でも返事がないとやっぱり不安みたいだ。アメリカライクにしようとして失礼なことをしてしまった。

 

いろんな仕事をしていて思ったのが、メールを受け取ってもすぐに返事しない奴は、だいたい仕事ができないということだ。もちろん、とても忙しくてメールへの返事を忘れてしまうこともあるし、急ぎでないメールの場合は後回しにすることもある。とはいえ、業務に必要なことであれば、基本的には1日2日でメールを受け取ったかどうかの返事くらいはする。メールの返事をしない人と仕事をするととても疲れる。それは、その人が自分は偉いと思っているアピールが入っているからだと思うし、忙しいというアピールがあったりするからだと思う。つまりノイズだ。

 

毎回のようにメールの返事をしない奴は、信用しない方がいい。そういうやつは大体、いわゆるテイカーとかフリーライダーとか言われる奴だ。そして都合が悪くなると、音信不通になるゴースティングとかを平気でやる奴だ。

 

メールの返事をしない人でも許せる人がいる。僕でいえば40歳も年上のお世話になっている人や、普段、スマホもパソコンも使わないと言っている人。でも偉い人や目上の人ほどメールの返事はしてくる。不思議なものだ。1日遅れただけで、「ごめんね」と40歳年上の人の謝られるとこちらが恐縮してしまう。

 

お世話になっている目上の老人でもなく、SNSに毎日のようにアップしているような人がメールの返事をしないのなら、そいつとの関係は見直した方がいいと思う。仕事はもちろんだけど、友人関係も考え直した方がいい。もちろん、いつもちょっと抜けちゃってる人が悪気なくやってしまうのは愛嬌だ。

 

メールの返事の有無というのは、そんな感じで、その人の仕事の出来不出来や、人間として人に失礼な人かどうかが分かる気がする。

 

名古屋市が職員ハンドブックで掲げる立派な職員像はおいといても、電話での接遇くらいの親切さ、丁寧さはメールでも求められていると敷衍して考えることはそんなにおかしいことでもないだろう。

 

しかし、名古屋市の職員から指定されたアドレスに送信しても、「受け取りました」というメールはおろか、2週間しても返事がなかった。電話で確認すると「受け取ってますよ」というだけだった。彼女の対応は、職員ハンドブックを見ても職員としてふさわしい行動だったのかも分からない。

 

メール受け取りました、と返事をすることは、僕にとっては常識的なことだと思ってしたし、仕事でなら当然やることだと思っていた。LINEか何かなら既読が受け取ったということを示し、「受け取ったが、返事の必要がないと思った」ということが既読スルーということである程度の意味もでる。メールの場合だとその辺がよく分からない。担当部署のアドレスに送っているのだから、担当者が読んでいるとも限らない。返事は必須になるだろう。

 

繰り返すけれど、メールの返事についてハンドブックには記載がない。記載がないから、一般常識からみると非常識だけれども、ハンドブックに記載がないのだから市職員の落ち度ではない、としてみたとする。それでもいい。であれば、ハンドブックに記載があることができていない市職員は落ち度があることになるのではないだろうか?

 

僕はこんなロジックで、名古屋市役所の各部署とお話しすることになった。結果は、多くの職員から謝罪を受けることになってしまったけれども、どの職員もだいたいは、決まりがない、確認しないといけないなどと言っておきながら、ハンドブックを熟読していない。市職員とやりとりするには、ハンドブックは市民にとって欠かせないものになっている。

 

「ハンドブックの何ページを見てください」

 

この言葉を僕は何度も言った。