いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

注文住宅に困る!(新築篇)<マンションか建売か注文住宅か、それが問題だ>

「子供が多いと注文住宅になってしまう」(長女4歳8ヶ月、双子3歳7ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

最近、僕の周りで戸建ての家を買った人は、いわゆる建売の方が多い。建売と注文住宅の違いが分からない人がいるかもしれないから説明すると、建売はハウスメーカー工務店が土地を買ってそこに家を立てて、土地と家をセットで売るものだ。いろいろあると思うけど、開発地域や便利な場所などに多い気がする。マンションを買うみたいに家が買える。

 

建売のメリットは、家を建てる工期もいらないし、何より、土地と家がセットだからそれぞれ別に買うよりも予算内で収めやすいし、完成している家なのだから、判断もしやすい。

 

昔の建売は、余った建材で作っているとか、手抜きされているとか、どれも一緒に見えるとか言われていたけれども、最近では同じハウスメーカーなら注文住宅と同じ建材を使っているし、手抜きが多いということでもない、内装も凝っているところが多い。建売だから安かろう悪かろうということでもないと言われているし、僕もそう思う。建売は新築の中古だという人もいるけれども、新築であるのなら、それは新築だとも思う。問題は自分たちの暮らしに合っているかどうかだとも思う。

 

建売は、多くの場合、想定している家族構成がある。2人家族、3人家族、4人家族とかで広さも変わる。働き方も外で働く人を想定している。それはマンションの間取りもそうだと思う。

 

僕らは子供が3人。5人家族。それに、僕も妻も在宅ワークが多い。こうなると、住宅兼職場の広さが必要になる。マンションや建売の想定外の家庭環境でもある。

 

子供一人ひとりに部屋は必要ない、と考える人もいる。リビング学習ができる環境が学力を伸ばすとか言う人もいる。きっとそういう人は、子供の頃に子供部屋か自分の部屋があったんだろうと思う。

 

一家4人、狭い部屋で育った僕は、子供部屋や自分の部屋に憧れていた。18歳で家を出て、自分の部屋を手に入れたときには、一人で泣いた。これで好きな時に勉強できると思った。僕は勉強が好きだった。18歳からはアルバイトを掛け持ちして忙しかったけれども、眠るのが勿体無くて、寝ないで本を読んで勉強ばかりしていた。いつも徹夜状態だった。それもこれも、一人の部屋が嬉しかったからだ。一人の部屋があればなんでもできると思った。反面、一人の部屋がなければ、一冊の本を読むだけでも苦労があることを僕は知っている。18歳の一人暮らしで年間何百冊も本を読んだ。その数年間の読書のおかげで僕は今も生きていると思う。

 

そんなことから、僕は子供一人一人に部屋を作りたい。無駄になったとしても、引きこもりになってしまったとしても、一人の部屋を作りたい。引きこもりになる部屋すらなかった僕は引きこもりの話を聞いて少し羨ましく感じることもあった。

 

そうなると注文住宅にするしかない。

 

マンションや建売を買う人の都合も分かる。どちらもだいたい便利な場所にあるから、子供たちが家から出たりしたときには、マンションや家を売って別のところに住むことを考えている人もいる。僕の友人たちもそういう人だ。定年になったらゆっくりしたところに引っ越したいと考えている人からすれば、便利な場所の物件の方が売りやすい。

 

注文住宅はいろいろといじるから、その家族には住み良くても他の家族には住みにくいかもしれない。実際、僕が前に建てた家は本棚が相当な数で並んでいる。作り付け家具だ。こうなるとよほどの本好きしか住めないだろう。本棚に囲まれた書斎と書庫がある家を探している人もいる思うけれども、そんなものがない家を探している人の方が多いと思う。

 

あとで売るかもしれないと思うと、注文住宅は建てられない。

 

そして注文住宅は大変だ。工期もそうだけれども、決めなきゃいけないことが多いし、打ち合わせも膨大な時間になる。それに、どんなところで建てるのか決めるのもたいへんなことになる。工務店なのか設計事務所ハウスメーカーなのか。ハウスメーカーにしても、たくさんある。これだけでも数ヶ月要する人もいるだろう。

 

あとは土地。注文住宅なら土地探しもたいへんだ。そもそも、まだ一年くらいしか住んでいない地域で、どんな土地がいいのかも分からない。ただ、断固たる決意として胸に抱いているのは、名古屋市からは一歩でも出るということくらいだった。

 

名古屋市から出つつも、名古屋の便利さは享受したい。そんなわがままな土地探しがはじまった。