いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

物価に困る!(ボストン篇)<物価が高いボストンでは食糧支援も結構ある>

「今よりマシだけれども高かった物価」(長女23ヶ月、双子2ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

2022年の現在ほどではないけれども、僕がいた数年前もボストンの物価も高かった。今は物価も高いし、円安だしで、日本からお金をもらってボストンに住んでいる人たちは大変だと思う。いまボストンにいたら節約どうこうでどうにかできる状況じゃなかったかもしれない。

 

ボストンの物価は高い。物価といってもいろいろとあるけれども、ボストンで大変なのは家賃だった。これも同じ時期のL.A.に住んでいる人からすれば安いと言われたものだけれども、ロスやニューヨークはまた別の国じゃないかというくらい家賃が高い。ニューヨークのマンハッタン島になんか住めないよ、とニューヨークの人が言っていた。

 

今と比べればマシだし、他と比べればマシではあるけれども、それでもボストンにいるときには物価が高いと思って、節約ばかりしていた。

 

家賃に関しては、僕の英語が苦手なところが功をそうして、なぜか値切りに成功したというのもある。とはいえ、そもそもの家賃が高いのだから100ドル値切れたとしてもやっぱり高い。

 

なぜこんなに物価が高いのかというと、ボストンの平均所得が高いからというのがある。ボストンの平均年収は日本円にして1000万円を越していた。僕らは日本からそんなにもらっていなかったということもあって、平均値の暮らしは難しかった。日本の平均年収よりはもらっていたけれども、そもそもの平均が違うのだから、平均で見るわけにもいかない。

 

そしてこれは何も日本から来た人たちだけじゃなかった。アメリカからお金をもらっている人も、イギリスからお金をもらっている人も、ボストンの平均年収に及ばない人はたくさんいる。平均値と中央値の問題はどこでもつきまとう。ボストンにはとても稼いでいる人が多いから平均値が上がっているだけだということかもしれない。

 

アメリカでは、フードスタンプなど低所得者に向けた支援がよくやられている。日本の生活保護などよりも、該当する年収に幅がある。

 

僕らも食糧支援の年収に該当した。子供の人数と年収から支援が必要かどうかを判断しているからだった。

 

僕らには子供が3人いた。日本で生活している人からすれば十分な年収であるし、ボストンでも平均を下回っているとはいえ、貧しくはない暮らしができている。それでも食糧支援に該当したのは、子供が3人いるからだ。

 

食糧支援にもいくつか種類がある。

 

僕らが該当したのは、粉ミルクや牛乳などが無料になる食料支援だった。その食料支援ではカードが配布され、そのカードをお店で使って粉ミルクなどが無料になるというものだった。

 

この辺のことはあまり覚えていない。気になる人は、マサチューセッツ州やボストンなどの行政機関や、各自治体、育児支援のセンターなどを調べてみると、それぞれに支援をやっているのが分かると思う。

 

僕がぼんやりなのは、僕らは結局、この食糧支援を受けなかったというのがある。それは子供が産まれてバタバタしていたというのもあるし、それなりに手続きに時間がかかるというのもある。僕らはすぐ帰国するため、手続きをして食糧支援を受けても1ヶ月も受けられないんじゃないかとかそういうことで、申請を途中でやめたような気がする。

 

知り合いの家族が食糧支援を受けていた。彼らは旦那さんが大学の博士課程で、奥さんが修士とかだけれども、子供が二人いるため仕事も学業も休んでいるという状態。ハーバード大などの学歴があることが示しているように、実家が太い。お金がないと言いながら、この前も家を買っていた。彼ら自体の年収は低いけれども、実家の支援がえぐい。それでも、食料支援を受けていた。

 

考えてしまうとなんだか違和感を覚えるけれども、彼らにも独立精神があり、食糧支援などはアメリカが大事にしている独立精神を支援するものだと思うと納得もできる。公的な支援を受けることは、独立や自立に反することじゃない。そういうことが日本にいるとあまり理解できないかもしれない。日本だと、親からお金をもらって大学に行ったのに自分の力で大学に行ったと思い、公的な機関の支援を受けると自立してないと思ってしまったりする。おかしなことだと思う。

 

スーパーマーケットに行くと、レジでポイントカードみたいなものを出して精算している人を見かけていた。なんだろうと思っていたけれども、これが食糧支援を利用するときにカードみたいだった。

 

食糧支援には、粉ミルクと牛乳と野菜と果物だけ、というのもあれば、コーラやアイスも支援してもらえるのもある。食べ物は栄養だけじゃない、楽しみのためにもあるというのがアメリカ人の考えなのだろう。まあ、コーラとアイスとポテトチップばかりで太り過ぎている人を見ると健康のためにも食糧支援で野菜や果物をもっと受け取った方がいいんじゃないかと、思ってしまうこともある。とはいえ、大きなファミリータイプのバケツアイスを一人で食べている人は幸せそうでもある。

 

ボストンの物価の高さに対して、こういうこまめな食料支援はいいことだと思った。困窮とまでいかない状態で支援されるのも大事だと思うし、困窮者にはもっと手厚く支援されるなら、儲けることに対する罪悪感も少しは軽減するのかもしれない。

 

現在の物価高と円安の状態で育児をしている人は、ぜひ食料支援などを探してみてもいいんじゃないかと思う。日本の企業から給料をもらっていても、カツカツになる人は多いと思う。