いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

ニューバランスに困る!(ボストン篇)<お土産はニューバランスになった>

「一生通うことになっちゃう」(長女2歳)

 

困ったことがあった。

 

双子が生まれる少し前、アメリカではブラックフライデーやらサイバーマンデーやらのお買い得週間になった。数ヶ月後に帰国するということもあって、この期間にお土産を買うのがいいだろうと思った。

 

ボストンのお土産はどういうものがいいのだろうか。

 

ボストンには有名な野球チームがある。ボストンレッドソックスだ。野球にほとんど興味がないとはいえ、名前くらいは知っていたし、日本の野球好きの友人にお土産を用意するなら、ここしかないと思った。シーズンは終わっていたのでお店はしまっていた。僕はフェンウェイをとぼとぼと後にした。ネットで買った。

 

ボストン発祥のブランドというものがいくつかある。スニーカーシティとか言っているのか言われているのか知らないけれども、ボストンはスニーカーが有名だ。

 

僕はあまりスニーカーに詳しくなかったけれども、用事でバスに乗ったときにニューバランスの大きいお店があったのを見つけていた。

 

自転車に乗って行ってみた。

 

ボストン中心部からは遠いけれども、僕の家からは自転車で30,40分くらいのところに、ニューバランスフラグシップストアというのと、ファクトリーストアというのがあった。帰国してからどこかの雑誌で特集されているのをみたけれども、やや大袈裟に「街全体がニューバランスだった」とか書いてあったと思う。

 

ニューバランスの二つのお店があるあたりは再開発地区なのか分からないけれども、周囲に何もなさそうなところに、どんと立派なビルが並んでいる。ボストンのテレビ局みたいなのが入っていたりするので、そこだけ見れば確かに「街全体がニューバランス」っぽいかもしれない。

 

フラグシップストアはそんなオフィス街っぽいところにあった。

 

中は広くて、ニューバランスが好きな人であれば楽しいのだろう。真ん中には自分の足を計測してくれるところがある。利用しなかったので分からないけれども、オーダーメイドみたいなことができるのかもしれない。

 

「ボストン限定のスニーカーはありますか?」

 

と店員さんに聞くと案内してくれて、サイズを聞かれた。僕と弟の靴のサイズはほぼ一緒なので僕が試着してもいいかもしれないけれども、自分が足を入れたものをお土産にするのは気が引けた。

 

弟と義妹にはあらかじめ靴のサイズを聞いていた。二人とも靴や服が好きなので、ニューバランスももちろん持っていたということもあって、サイズ選びは問題なかった。

 

両方にボストン限定のスニーカーを買おうとしたのだけれども、義妹のサイズはなかった。弟のだけ買った。僕のも買うか迷った。しかし、40歳超えた兄弟がお揃いの靴を履くのも恥ずかしいと思ってやめた。

 

義妹のお土産はどうしよう。スニーカーが好きなのは知っているけれども、どんなスニーカーにすればいいのか分からない。それにフラグシップストアはそんなに割引になっていない。

 

少し移動すればファクトリーストアもある。そこも見てみることにした。僕と妻、子供のスニーカーは最初からそこで買うつもりだった。フラグシップストアで買い物をすると会員登録するように勧められて会員になった。ここで会員になっておいたのが良かった。

 

ニューバランスのファクトリーストアに行った。

 

ブラックフライデーということもあり、レジは行列だ。知り合いの家族にも会った。

 

アメリカでよくみる割引の2 Buy 1 Getみたいな感じで二つ買うと一つは無料になるというものや、普通に半額以下の割引になっている。日本で買うと3万円近くしそうなものが50ドルくらいで買えたりするのも魅力だ。

 

義妹には何がいいのかやっぱり分からなかったけれども、最新モデルっぽいのを買った。自分には割引がとにかく大きいものを買おうという仲介人みたいな気持ちで買った。ニューバランスはなんとなく野暮ったい。その野暮ったさが好ましいと思ったので、野暮ったい感じのものにした。そして、子供に二足、妻にも一足買った。

 

会計をしていると、会員かどうか聞かれた。会員番号を入力だったか、登録されている電話番号を入力したのか忘れてしまったけれども、会員情報を入力すると、20ドル分のクーポンを2枚渡された。

 

「40ドルも使えるの?」と僕が聞くと、期日を指で示されて、「この期間なら使えるよ」と教えてくれた。次の日からしばらく使える感じだった。

 

大盤振る舞い。

 

その後も、お土産のためにファクトリーストアにきた。50ドルくらいの買い物をして40ドルのクーポンを出した。そして、また20ドルのクーボンをもらった。もう一回来て、買い物をして20ドルのクーポンをもらった。通う度に20ドルのクーポンがもらえる。こうやって、他のスニーカーブランドにいけなくさせる作戦か、なんてお得な作戦なんだ。囲い込まれているのに嫌じゃない。

 

そんなこんなで僕のお土産はニューバランス関係の物ばかりになってしまった。

 

ボストンには他にも有名なブランドがたくさんある。でもニューバランスにしたのはもう一つ理由がある。ボストンのホームレスの足元を見てみると、ニューバランスを履いている人が多い。きっと、ニューバランスが支援しているからなんだろうと思った。そんなことからもニューバランスは僕にとってボストンだった。

 

ニューバランスのお土産を友人に渡すときに「ボストンではホームレスもニューバランスを履いているんだ」と言って渡していた。それで嫌な顔をする人は僕の友人にはいない。