いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

壊れすぎて困る!(ボストン篇)<返品文化は信頼でなりたっているはずだった>

「返品は消費文化の一つ」(長女1歳5ヶ月)

 

困ったことがあった。

 

アメリカに住んで一年くらい経つと、なんだかんだとその国の文化や習慣に慣れてくる。日本での生活や習慣のままだと不便や不満を感じたことも、アメリカの習慣でやっていると、そこまでの不満を感じることもなくなる。郷に入りては剛に従え、というのは疲れないように生きる術かもしれない。

 

住んでいたところの最寄駅に、amazonの店舗があった。これはなんだろうと思いながらも中には入らなかった。主に子連れで外出していたということもあって、ちょっと気になるお店があったとしても、ふらっと入るわけにはいかない。店によっては、子供を入れてはいけないと言われることもある。

 

amazonの店舗は何を扱っているのだろうか。amazonオリジナルの商品などと扱っているのかな、とか想像をしていると違っていた。

 

そこはamazonの配達の受け取りと返品の窓口になっていた。

 

今では日本でも当たり前になってきたけれども、アメリカでは置き配が普通だ。アパートメントなどでは一階の通路にズラーっと荷物が並んでいる。来たばかりの頃は、これでよく盗まれないものだと思いもしたけれども、ローカルニュースを見ていると、盗難が相次いでいるということだった。

 

Whole Foodsなどの少々お高いスーパーマーケットでは受け取りロッカーのようなものも用意されているので、高価な物などはそういうところを指定して送ってもらうのかもしれない。

 

amazonの店舗もきっと、そういう直接受け取りたい人のためにあるのだろう。しかし、そこは受け取りで使うよりも、返品で使うことが多いと思う。

 

amazonで何度も頼んだ物がある。湯沸かし器だ。短期間で3回くらい壊れている。電源が入らなくなったり、湧いてもいないのに沸騰後に上がるはずのレバーが上がってしまったり、ガラスが破損したりと、壊れ方はそれぞれだったが、よく壊れた。

 

最初に買った湯沸かし器は半年くらいもったけど、電源が入らなくなった。半年で使えなくなるなんて、と僕は不満タラタラだった。

 

アメリカのamazonで買ったものは、壊れやすいものも多かった。粗悪品はなにもamazonだけじゃない。その代わり、何十年使っても壊れないみたいなものもあるようだ。当たり外れがある、ということかもしれない。

 

日本でも昔はそういうことをよく聞いた。とあるメーカーは二年で壊れるようにできているとか、AIWAは全然壊れないとか、そんな話をよくしたものだった。

 

今だって粗悪品はあるだろうし、すぐ壊れるというのもあるだろう。家電を買うときには保証が付くのが当たり前だったりするし、メーカー保証以外にもお店で保証つけたりもする。保証は当たり前のようになってきた気もするし、保証をつけても大丈夫なくらい自信があるということだろう。

 

ボストンで有名な洋服ブランドがある。ボストンというか隣のメイン州発祥なんだけれども、L.L.Beanというブランドで日本でも人気がある。ここが有名になったのは、保証と返品らしい。今でもジッパーなどが壊れても無料で交換や修理をしてくれるということで、ボストンでは人気がある。冬のぐちゃぐちゃしたボストンの歩道では、下の部分がゴムになっているBean Bootsをよく見かけた。

 

靴下にしても、おじさんたちが金槌で靴下を打ち付けている絵で有名なDarn Taugh(ダーンタフ)などは頑丈さへの自信もあり、永久保証を謳っている。靴下だからきっと新品と交換するということだろう。

 

僕の好きなFilson(フィルソン)にしても、生涯保証などと言っており、ボロボロになったカバンを本店に持っていくと、新品と交換してもらったという話も聞く。

 

アメリカでは、保証と返品はセットになっている気がする。そして、修理が面倒なものに関しては、返品ということで対処している。つまり、返品が楽というか、購入と返品もワンセットになっていて、買うということは返品することも考えるということだ。

 

アメリカ生活をはじめた頃は日本での感覚が抜けていなかったということもあり、返品は余程のことじゃない限りは無理だと思っていたし、最初に異常がなければ返品できないと思っていた。しかし、アメリカではだいたい返品ができてしまう。とくにamazonで買ったものは、少しでも不具合、さらにいえばちょっと気に食わないというだけでも返品ができる。ほとんどが送料も無料だ。

 

そんなことから、気軽に買って、気軽に返品するということになる。育児グッズの場合はとても重宝する。使ってみなきゃ分からないものがあるし、使ってみて子供に合わないことも結構ある。だからまず買って試してダメなら返品する。これを悪いと思う人はまずいない。

 

僕もamazonの店舗を利用することになった。しかし、この返品文化も悪用する人が増えているらしい。返品にしてもお店と客の信頼関係があってこそ成り立つものだと思うけれども、悪用すると気持ちの悪い事態を招く。

 

クリスマスなどのイベントで使うために、クリスマスグッズをamazonで買って、一日使って、返品するということが問題になっているという話を聞いた。たしかに、ハロウィンやクリスマスのシーズンはamazonの店舗も混んでいた。

 

アメリカの消費文化もamazonという見えないお店と客の関係で変化が求められているのかもしれない。