いつも困っている

家事と育児(三人姉妹で二人は双子)に対峙する男の日々

育児時間に困る!(主夫篇)<どのくらい育児に時間をさいているのだろう>

「育児の時間を計算する」

 

困ったことがあった。

 

僕はすぐに計算してしまう癖がある。なんでもかんでも数字化してすっきりしたいと思ってしまう。そんなことから、育児にどのくらい時間を割いているのかとか、そんなことをやってしまうことがある。

 

そんなことやる必要ない、って言われたら、その通りだと思う。

 

育児に費やした時間。

 

朝は妻が三時間育児、その後は二人で二時間だから、その後は僕が四時間外に連れて行った。そして夕方から晩飯は妻と一緒。お風呂は妻が入れているけれど、お風呂から出て拭いて、ワセリン塗って着替えさせて、そして少し遊んだのは僕。その後、寝かしつけに一時間が僕。夜泣きなどの深夜の担当は僕、待機時間もあるから半分としても三時間。子供の人数は掛け算にする。こうやって時間を出して、合計時間が僕の方が多ければ僕は満足だった。

 

どうだ、僕の方が育児に時間を費やしているぞ! と育児時間を計算したのは妻に威張るつもりじゃなかった。単に、妻は仕事が僕より忙しいし、産後は妻の方が体力や気力の衰えがはげしいから、僕がやらないといけない育児の時間を把握するつもりでやっていた。

 

それなのに、ある時、ドヤるために計算していることに気がついた。

 

数字というのは恐ろしいものだ。人間を惑わすのが数字の力だ。育児にしても朝のしんどい状態の子供のケアと深夜の夜泣きへの対応が同じ数字で表せるわけない、とかあるけれど、時間を計算したところで何になるんだろう。結局、ドヤるくらいしか使い道のない計算じゃないか。

 

そして、この計算が根本的に間違っていることを多くの男性は見過ごしている。もし、そういうドヤる計算をしてしまったら、男性には勝ち目がないということにお気づきだろうか。僕はなかなかお気づきにならなかった。

 

妊娠中の時間を計算し忘れていた。

 

妊娠を育児と見るかどうかは意見が分かれるところだろうが、僕は妊娠中も育児に費やしている時間だと主張したい。育児は自分以外の者に対する無償の奉仕に近い。そうなると、胎児を育む妊娠期間は育児となんら変わらない。

 

妊娠中の時間を計算すると、もう、男性が育児に費やした時間を計算するのがばからしいくらいの時間になる。24時間に妊娠期間の日数を掛けるのだから、圧倒的だ。何日間、子供を公園に連れていけばいいのだろうか。公園に4時間連れて行くのであれば、妊娠1日は公園6日間分。僕の総育児時間なんて恥ずかしくて妻に言えるはずもない。

 

武術家の前で、僕もそこそこやるんですよ、と言うくらい恥ずかしい。そして軽くいなされて弟子になるパターンの映画は好きだ。

 

もう総育児時間を考えることはやめておこう、と思いながらもついつい疲れていると、俺はソロで6時間、とか数えてしまうことがある。育児の割合で夫婦が揉めるときは知らず知らずにこういう育児時間を争ってしまうことがある。仕事でもそういう光景はある。でも、そういうときは疲れているということなんだ。数字に憑かれているとも言えるかもしれない。

 

そんなときは思い出そう。妊娠中の妻の姿を。

 

総時間を増やす手があるんじゃないかと考えてしまう。妊娠中に妻の世話をした時間はどうなんだろうか。しかし、妊娠中の少ない時間数では妻の総育児時間には勝てない。ここでピンときた妻は妻を世話する時間をカウントすることができない。これは僕のルールだ。もちろん、妻が僕の世話をしてしまったら妻の総時間が増えてしまうから、妻に僕の世話は極力させないようになければならない。僕にやれることは、こっそりとしたたかに妻の世話をまめまめしく行って時間を稼ぐしかない。

 

いつか妻の総時間を上回ったらドヤってみよう。